IP電話アプリやクラウドPBXサービスでインターネットFAXも使える?
固定電話番号の取得を検討している場合、コストや利便性などの観点でIP電話アプリやクラウドPBXサービスを検討されている方は多いと思います。 クラウドPBXとは?
さらにビジネス用途でそれらのサービスを契約する場合、FAXの利用についても検討される方は多いのではないでしょうか。日本のビジネスシーンではFAX文化の根強さがあり、できればFAXの利用環境も整えておきたいところです。
IP電話アプリやクラウドPBXサービスの大きなメリットは「電話回線工事や電話機設置が不要で、いつどこでもスマホで固定電話番号での発着信ができること」ですが、電話だけでなくスマホでFAXもできたら便利ですよね。
最近の潮流として、FAX機不要でPCやスマホでFAXの送受信が可能な「インターネットFAX」サービスが人気です。
現在IP電話アプリやクラウドPBXはたくさんのサービスが存在しますが、果たしてそれらのサービスで「インターネットFAX」の利用はできるのでしょうか。
FAXはビジネスシーンでまだまだ必要
近年、FAXの保有世帯は年々減少してきています。総務省の「令和3年通信利用動向調査」によれば、ここ10年でFAXの保有世帯が13.7%減少していることが分かります。
このように個人ではFAXを持つ世帯が減少してきていますが、企業についてはやや事情が異なります。確かにペーパーレス化やDX化の推進、テレワーク対応など、さまざまな理由からFAXの利用率は減少してきています。官公庁でもデジタル化を進めていく方針となり、FAXは廃止へと向かっています。しかし、それはあくまでも段階的であり、実はまだ半数近い企業がFAXを利用しているのが現状です。そのため、ビジネスシーンではFAXはいまだに現役であるといえます。
IP電話アプリやクラウドPBXサービスで
インターネットFAXも使えるサービスはある?
いきなり結論を言ってしまうと、「03plus」以外のIP電話アプリやクラウドPBXサービスで、「インターネットFAX」機能を提供しているサービスは実はほとんどありません。
IP電話でFAXは使える?
FAXはアナログ回線で使用するのが一般的ですが、IP電話でもFAXの送受信を行えます。ですがIP電話の場合、接続が不安定になってしまうなどの原因で、FAXの送受信がエラーとなることも少なくありません。
「なぜIP電話でFAXを利用すると接続が不安定に?」「IP電話でFAXを使うとエラーになるのはどうして?」と疑問を持つ方もいることでしょう。実は、FAX機器はそもそも、アナログ回線で使用するために作られています。そのため、インターネット回線を使うIP電話ではエラーが起きやすいのです。
アナログ回線でFAXを利用する場合、音声が画像データに変換されて用紙に印刷されます。一方、IP電話は、発信元で音声をデジタルデータに変換し、さらに受信側で音声に復元してから画像データへ変換されて用紙に印刷されます。つまり、IP電話でFAXを送受信する場合、アナログ回線の場合よりも工程が多くなるのです。そのため、エラーが生じやすくなります。さらに、インターネット環境が悪い場合、データが正しく送信されずエラーが生じたり、用紙に印刷されるまでに時間が多くかかったりすることもあります。
このように、IP電話でFAXを使うことはできるものの、送受信エラーになる恐れがあることは頭に入れておきましょう。
インターネットFAXとは?
インターネットFAXとは、FAX回線ではなく、インターネット回線を用いてFAXデータの送受信を行うサービスです。インターネット環境があれば、FAX機器がなくてもスマホやPCなどからFAXを利用できます。回線工事やFAX機器を用意する必要がないため、通常のFAXと比べてインターネットFAXは導入コストを低く抑えられるのが特徴です。
IP電話で従来のFAXを利用する場合、データ変換の工程が多く、アナログ回線同士よりも時間がかかることがあるため、エラーが発生しがちです。しかし、インターネットFAXであれば、インターネット回線を利用してデータの送受信をするため、データ変換による不具合が少なくなり、安定して使えます。ビジネス用途で固定電話番号の取得とFAXの利用を考えているのであれば、IP電話とインターネットFAXの導入がおすすめです。
さらに次章では、インターネットFAXのメリットについてより具体的に解説していきます。
インターネットFAXのメリットとは?
インターネットFAXには、従来のFAXと比べてどのようなメリットがあるのでしょうか。
多様なデバイスで送受信できる
インターネットFAXは、さまざまなデバイスを用いて送受信できることがメリットです。
従来のFAXは、電話回線とFAX機器がなければ送受信できません。しかし、インターネットFAXは、インターネット上でデジタルデータをやり取りするため、インターネット環境さえあれば、スマホやPCにていつでもどこでも利用できます。さらに、データはクラウド上に保存されるため、スマホで簡単に確認可能です。
時間や場所にとらわれずにFAXデータの送受信や確認ができるため、社員もオフィスに縛られることがありません。そのため、業務効率化や社員の満足度向上を見込めます。
セキュリティリスクが低い
インターネットFAXはセキュリティリスクが低い点もメリットです。
従来のFAXは、データを受信するとそのまま印刷されます。すぐに確認できなければ、出力された用紙はFAX機に放置されたままです。そのため、第三者にデータを見られたり、誤って紛失したり、盗難にあったりといったリスクがあります。
インターネットFAXであればそうした心配はありません。受信したデータはサーバ上に保管され、パスワードを知る社員のみがそのデータを閲覧できます。そのため、第三者に見られるなどの心配がないのです。
コスト削減につながる
インターネットFAXはコスト削減にもつながります。
従来のFAXは、機器の購入や電話回線の工事費用などがかかります。さらに、受信のたびに印刷するため、用紙代も必要です。
しかしインターネットFAXはクラウド上でデータの送受信を行います。大掛かりなFAX機器は不要で、アプリをインストールしたスマホやPCで簡単に利用できます。そのため、導入コストがかかりません。また、印刷する場合は必要なデータのみに絞ることができるため、用紙代やインク代も不要です。インターネットFAXならばコスト削減とともに、ペーパーレス化も実現できることでしょう。
送受信したデータの管理が容易
インターネットFAXは、送受信データの管理を簡単に行えます。
従来のFAXは、受信して印刷した書類はもちろん、送信に使用した資料などの書類も管理しなければいけません。一定期間オフィスのどこかに保存するため場所を取るほか、場合によっては紛失などのリスクもあります。
しかしインターネットFAXならば、送受信データは全て電子データとして管理できるため、物理的なスペースが不要です。また、後からデータを確認する際にも、検索してすぐに探し出せます。データのやり取りもできますので、部署内や部署間での情報共有もスムーズに行えることでしょう。
オフィス空間を節約できる
インターネットFAXを導入すれば、オフィス空間を広々と使えるようになります。
FAXは機器にもよりますが、複合機の場合はかなりのスペースを取ります。小規模の企業の場合、FAX機があるせいでオフィス内が動きにくくなることもあります。
しかしインターネットFAXならば、機器を置くスペースが不要です。これまでFAX機器を置いていたスペースに棚を置いたり、PCを置いたり、コーヒーメーカーを置くなど自由に活用できます。もちろん、補充用の用紙やインクを置いておくスペースもなくなるため、オフィス空間をさらに節約できることでしょう。
API連携などで自動化させやすい
API連携などによって自動化させやすいのもインターネットFAXならではのメリットです。
従来のFAXでは、受信したらそのまますぐに印刷され、取りに行かなければずっと書類が放置されたままになります。これはセキュリティ面から見ても良いことではありません。
しかしインターネットFAXならば、API連携により送受信やデータのクラウド保存を自動化できます。
例えば、あらかじめ差出人の情報やキーワードなどを設定しておけば、受信時にデータを自動的に仕分けできます。従来では、わざわざFAX機器まで足を運ぶ必要がありましたが、インターネットFAXならばスマホやPCから定期的に仕分けフォルダを確認するだけで済みます。
環境に優しい
インターネットFAXは環境に優しいツールです。
従来のFAXは印刷するために専用の用紙やインクが必要です。紙を大量に消費しますし、インクをそのまま捨てることは環境保護の観点からよくないものです。
しかしインターネットFAXであれば、紙やインクは不要です。全ての受信データはデジタル保存でき、クラウド上で確認できます。そのためインターネットFAXを活用すれば、ペーパーレス化を促進でき、森林資源保護や廃棄物削減に貢献できることでしょう。
インターネットFAXも利用できるIP電話「03plus」とは?
03plusは「東京03」など主要46局の固定電話番号を取得できるとともに、インターネットFAXも利用できるIP電話サービスです。電話環境をクラウド上で構築するため、導入時の回線工事や電話・FAX機器の新規購入が必要なく、手間や費用をかけずに導入できます。
スマホで固定電話番号を持ち歩けることはもちろんですが、FAX機能を始めとした、さまざまなビジネスに役立つ機能が豊富にあることも特徴です。自社の業務に合わせて簡単にカスタマイズできるため、03plusひとつで業務効率化・コスト削減・顧客満足度向上など、さまざまな目的を実現できます。
03plusのインターネットFAXと他社サービスとの違い
冒頭でもお伝えしたように、便利でお得に利用できるインターネットFAXは、03plus以外のほとんどのクラウドPBXやIP電話サービスでは提供されていません。また、インターネットFAXサービスを提供するベンダーでは、IP電話サービスを利用できるところもほぼありません。この2つのサービスは、それぞれ別のベンダーが提供するものを契約するのが一般的なのです。
03plusの場合は、1つの契約でIP電話機能とインターネットFAX機能を利用できます。2回線分の契約は不要なので、初期費用や月額費用も03plusならば抑えられます。申し込みもWeb上で行えるため、FAXが必要なタイミングで契約すれば無駄にコストをかけずに済みます。
このように、03plusはIP電話とインターネットFAX両方の機能を同時に使える点が、他社サービスとの大きな違いです。導入・運用の手間やコストをなるべくかけたくないのであれば、03plusが圧倒的におすすめです
03plusを利用する以外に、
クラウドPBXサービスやIP電話利用者がFAXを利用する方法とは?
03plus以外のクラウドPBXサービスやIP電話アプリを利用していて「FAXも利用したい」という場合には、主に以下のような方法でFAXを利用するしかありません。
- 1.IP電話事業者が提供する変換アダプタを購入し、FAX機につなげて利用する
- 2.NTTなどのひかり電話を契約し、FAX機を利用する
- 3.他社のインターネットFAXサービスを利用する
変換アダプタを購入し、FAX機につなげて利用する方法
クラウドPBXなどのIP電話サービスではこの方法で従来のFAX機器が利用できる場合があります。「変換アダプタ」という機器を事業者から購入またはレンタルをし、有線のLANケーブルをこの変換アダプタに接続します。さらに変換アダプタとFAX機器を電話線(モジュラーケーブル)で接続することでインターネット回線経由でFAXの送受信が可能になります。
ひかり回線などが事務所に設置されていることが前提条件となるため、既に光回線敷設済みの物件でFAX機も所有しているのであれば、変換アダプタの機器代金だけでFAX利用が可能になります。
しかし、ひかり回線が未設でFAX機も所有していない場合は回線工事や機器の購入費用などが発生するため、なるべく出費を抑えたいという方には向いていません。
NTTのひかり電話などを契約し、FAX機を利用する
ひかり回線を既に契約している場合はオプションの「ひかり電話」を契約しFAX機を利用することができます。ひかり電話を契約すると「ONU」と併せて「ひかり電話ルーター」がレンタルされる(自前で用意することも可能)ので、ONU配下のルーターからFAX機に接続すればFAXを利用できます。
既にひかり回線を契約している場合であればひかり電話オプションの初期費用は3,000円、基本料は500円~/月、オプション込みのひかり電話エースなら1500円~/月程度の料金でFAX利用が可能です。
しかしひかり回線を契約していない場合、ひかり回線の工事などの初期費用で2万円近く、月額で4,000円~5,000円程度の料金がひかり電話の料金とは別でかかるので注意が必要です。
他社のインターネットFAXサービスを利用する
上記2つの方法は、どちらも「ひかり回線」の契約が前提であり、FAX機の購入・設置が必要です。そのため、導入ハードルが高いという点がデメリットといえます。さらに、営業目的の不要なFAXによるDMも全て印刷されてしまうため、用紙代やインク代がかかる点もデメリットといえるでしょう。こうしたデメリットを解消するならば、インターネットFAXがおすすめです。
インターネットFAXはさまざまなベンダーでサービスが提供されています。インターネット環境があれば利用できるサービスですので、導入・運用コストや手間をかけたくないならば、検討してみても良いでしょう。
しかし、前述の通りIP電話とインターネットFAX両方のサービスを同時に使うのであれば、03plusの導入をおすすめします。03plusならば、スマホ1台あればアプリをインストールすることで、両方の機能を利用できるためです。さらに、03plusにはビジネスに役立つ機能が豊富に揃っています。IP電話とインターネットFAXを利用するとともに、さらなる業務効率アップ、コスト削減、顧客満足度向上を目指すなら、ぜひ03plusの導入をご検討ください。
まとめ
今回は、IP電話やクラウドPBXでインターネットFAXを利用できるかについて解説しました。
インターネット全盛時代である現代において、FAXは一昔前のツールとなっています。しかし、今はまだFAXは段階的に廃止されている段階であり、使用している企業はまだまだ多くあります。そのため、ビジネスにおいてFAXは利用できた方が良いでしょう。
インターネットFAXはクラウド上でデータを送受信でき、従来のFAXと比べて利便性の高いものです。クラウドPBXサービスの03plusであれば、インターネットFAX機能も搭載しています。従来のFAXからインターネットFAXへ移行したいとお考えでしたら、ぜひご検討ください。
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