会社の内線はIP電話を使えばもっと便利に!メリット・導入方法まとめ
内線は企業にとって欠かせない機能です。しかし、働き方が多様化する昨今、従来のビジネスフォンによる内線機能では物足りなさを感じている企業が多いのではないでしょうか。外出先の社員とスムーズに連絡を取りたい、テレワークを推進したいとお考えなら、会社の内線はIP化するのがおすすめです。
今回は、内線とはどのようなものなのか、IP電話により内線はどのように変わるのか、IP化によるメリットや導入方法について解説します。
内線とは?
内線とは、社内や工場、倉庫や病院などといった、限定された空間に設置された構内交換機につながっている固定電話機同士で行う通話のことです。例えば、オフィスビル内の1階受付に来客があった際、その旨を2階の担当者に電話で伝える場合に内線通話を用います。
内線通話をするためには、オフィス内などに主装置または構内交換機(PBX)と呼ばれる装置を設置する必要があります。その主装置を中心にしてオフィス内の各固定電話を電話回線でつなぐことで、内線通話を実現します。
電話機ごとに短い内線番号を割り振ることができ、必要な時にスムーズに対象の電話機へ発信できて転送も行えます。外線と異なり、内線では通話料がかからない点も大きな特徴です。
内線は社内コミュニケーションを活性化させる役割を持ち、電話業務や一般業務を行う上でなくてはならない存在となっています。
従来の内線では不便なケースも増えてきた
前述の通り、企業において内線は必要不可欠なツールの一つです。しかし、近年は働き方も多様化し、社員がオフィスに必ずいるとは限りません。シェアオフィス、サテライトオフィス、テレワークというケースもあれば、営業で外出していたり、業務委託でそもそも社員数が少なかったりするケースもあるでしょう。
そのような場合、オフィス内のみでしか使えない内線は不便を感じてしまうかもしれません。
社員のみのコミュニケーションで済むならば、ビデオチャットを用いたり、オフィスに戻るのを待ったりすれば良いでしょう。しかし、スムーズな顧客対応が求められるケースでは、なるべく早く担当者に連絡を入れて対応することが求められます。
そのようなことから近年は、従来の内線だけでは物足りなさを感じている企業が増加しているのです。
IP電話を導入すると内線はどう変わる?
IP電話とは、従来の電話のようにアナログ回線ではなく、インターネット回線を利用して通話を行うサービスのことです。IP電話は固定電話機だけでなく、スマホやパソコンなどの端末も利用できます。そのため、いつでもどこでも外線通話できるイメージを持っている方が少なくありません。
実はそれだけではなく、IP電話を導入すれば、内線通話をスマホによって行えるようになるため、アナログ回線の頃より格段に便利になります。
以下では、IP電話を導入した場合、内線にはどのような変化がもたらされ、どのようなメリットが生まれるのかを解説します。
インターネット環境があればスマホで内線通話ができる
IP電話はインターネット環境があればいつでもどこでも通話を行えます。
従来型のPBXの場合、主装置が設置されているオフィス内でしか内線通話を行えませんでした。加えて内線通話をするためには、主装置とつながっている固定電話機を用いる必要があります。
しかし、インターネット回線を利用するIP電話の場合は、スマホを使っていつでもどこでも内線通話が可能です。例えば、外出中の社員に内線通話できるため、コストをかけずに情報共有をスムーズに行えるようになります。もちろん、近年導入する企業が増えているテレワーク時も、IP電話を導入していれば自由に内線にて情報共有できるため、社内コミュニケーションが活性化しやすくなることでしょう。
電話の取り次ぎができる
IP電話を導入すれば、電話の取り次ぎもスムーズです。
従来のPBXの場合、担当者がオフィス内にいなければ、電話の取り次ぎは行えません。外出している場合は、顧客からの電話を一度切ってから担当者にスマホに外線で伝えるか、帰社してから口頭または内線で伝えるしかありませんでした。このような場合、取り次ぎがスムーズにいかないだけでなく、伝え忘れが発生するリスクもあります。
しかしIP電話を導入していれば、担当者がオフィス内にいなくてもスマホ宛てに内線をかけてスムーズに取り次ぎできます。取り次ぎ方法は従来の固定電話とほぼ同じで、顧客からの通話を保留にして担当者へ内線で会話して取り次ぎを行います。もちろん、外出先の社員が顧客からの電話を受けて、社内・社外の社員へ取り次ぐということも可能です。
このように、IP電話を導入すれば、オフィスに縛られることなく、柔軟かつスムーズに電話取次ぎを行えます。
離れた拠点同士でも内線でつながる
IP電話であれば、離れた拠点同士であっても外線ではなく、内線でつながれます。
従来のPBXの場合、主装置は拠点ごとに設置して運用しなければなりません。それぞれ独立した電話環境であるため、拠点間の通話は内線ではなく外線扱いとなります。1日に何度か拠点間通話をする場合、毎月の通話コストはそれなりに大きな額となることでしょう。
しかし、IP電話であれば拠点間の内線を構築することが可能です。例えば、東京と大阪で離れていても、IP電話により電話網が構築されているならば、拠点間でも内線扱いとなって無料で通話できます。さらに規模を大きくして日本と海外の場合でも、電話網が構築されているならば、同様に内線通話が可能です。
離れた拠点同士でも気軽に内線通話できるため、各拠点間のコミュニケーションはより活発になりますし、通話コストも大幅に削減できます。IP電話を導入すれば、業務効率化やコスト削減を同時に実現することができるのです。
内線をはじめ会社の電話環境をIP化するには?
スマホが内線化されるとともに、拠点間の通話も内線で行えるようになれば、企業にとって大きなメリットとなることでしょう。業務効率アップやコスト削減、さらには顧客満足度向上も見込めるためです。
では、内線をはじめ、会社の電話環境をIP化するにはどのような方法があるのでしょうか。以下では、社内電話網をIP化する、クラウドPBXとIP-PBXの導入について解説します。
クラウドPBXの導入
クラウドPBXとは、PBX主装置をオフィスではなく、インターネットのクラウド上に設置して、ビジネスフォン機能を利用可能にする仕組みです。
クラウド上に主装置を設置するため、物理的な工事は必要ありません。そのため、スムーズに導入できるだけでなく、工事に必要なコストも削減できます。
また、PBXシステムの保守や管理は必要ありません。従来のPBXはオフィスに設置した主装置のメンテナンスを定期的に行う必要がありましたが、クラウドPBXの場合はベンダー側がメンテナンスを行います。その費用は月額料金に含まれていますので、企業側は手間とコストをかける必要がなくなるのです。
クラウドPBXはスマホやパソコン、タブレットなどの端末にアプリを導入して利用します。外出先や自宅でテレワーク中であっても、会社代表番号で発着信を自由に行えて、内線通話も可能です。
IP-PBXの導入
IP-PBXの導入には、従来型のPBXと同様に、物理的にオフィス内へPBXサーバーの設置が必要です。PBXサーバーにより電話環境を構築し、外線や内線などのビジネスフォン機能を利用します。
IP-PBXはクラウドPBXと同様に、スマホやパソコン、タブレットなどさまざまな端末にアプリを導入して利用します。こちらもやはり、外出中・テレワーク中の社員が自由に発着信できて、内線通話できます。
クラウドPBXと異なるのは、主装置をオフィス内に設置するか、クラウド上にシステム構築するかという点です。IP-PBXは主装置を物理的に設置する必要があり、保守・運用を自社で行わなければなりません。そのため、クラウドPBXと異なり、導入コストやメンテナンスコストがかかります。何かトラブルがあった際には業者に依頼して修理などを行わなければなりません。
内線のIP化は「クラウドPBX」がおすすめ!メリットまとめ
内線のIP化をするならクラウドPBXとIP-PBXの二択になります。どちらも良い点があるのですが、長期的に安心して合理的にビジネス運用していくのであれば、クラウドPBXの方がおすすめです。なぜクラウドPBXがおすすめなのか、そのメリットを通して解説します。
導入費用を抑えられる
ビジネスフォンの導入で最も懸念されること、それは導入費用が高いことです。
従来のPBXやIP-PBXの場合、主装置を購入した上でオフィス内に設置しなければなりません。機器購入や設置工事には多大な費用がかかり、規模が大きければ数百万円かかるケースもあります。従来のPBXであれば、さらに専用の固定電話機も必要になるため、導入費用はかなりの額を想定しておく必要があります。
また、設置工事を行うためには業者に依頼しなければなりません。依頼からすぐに対応してくれる場合もあれば、依頼が集中していて数日〜数週間待たされることもあります。そのため、内線をIP化したくても、すぐにはできない場合があります。
クラウドPBXならば、主装置の代わりとなるシステムがクラウド上に設置されます。そのため、主装置の購入費用や工事費用はかかりません。また、物理的な工事を行わないため、申込みから即日~数日で利用できるのも大きなメリットです。
メンテナンスにかかる費用も抑えられる
主装置の保守・管理にかかる費用も、ビジネスフォンでは懸念点になります。
従来型のPBXやIP-PBXは、オフィス内に主装置を設置します。設置後は、機器の保守管理を自社で行わなければなりません。もちろん、専門知識がなければ扱えませんので、メンテナンスのために、定期的に業者へ依頼する必要があります。また、トラブル発生時にも業者を呼んで修理してもらわなければならず、タイムラグが発生して業務に支障をきたす恐れもあります。
クラウドPBXでは、クラウド上に主装置となるシステムがあります。メンテナンスはベンダー側が行うため、企業側は特に何もする必要はありません。メンテナンス費用は月額料金に含まれていますので、コストについて心配しなくても大丈夫です。
スマホやパソコンも電話機として使える
従来のPBXでは、主装置に対応している固定電話機でなければ、ビジネスフォン機能を利用できません。もちろん純正でなければいけませんし、既存のものを流用することはほぼ不可能です。そのため、導入には別途、固定電話機購入費用またはリース費用がかかります。もちろん固定電話機なので、スマホのように機動性はなく、オフィス内でしか内線機能は使えません。
クラウドPBXならば、スマホやパソコン、タブレットなどインターネット回線につながるさまざまな端末でビジネスフォンを利用できます。そのため、オフィス内はもちろん、営業先や出張先、自宅でのテレワーク中の社員と、気軽に内線通話が可能です。
既存の電話番号のままIP電話環境が作れる「03plus」
03plusは「03」「06」などをはじめとした、主要46局の市外局番付き電話番号を取得できるIP電話サービスです。新規取得だけではなく、番号ポータビリティにも対応していますので、条件が合えばこれまで使っていた市外局番付き電話番号を、そのまま使ってIP電話環境を構築できます。
03plusは会社代表番号をスマホで利用でき、外出先でも発着信できます。アプリをインストールした契約端末同士の通話であれば、内線通話扱いとなるので、通話料金を気にせずに社内コミュニケーションを活性化させられます。
さらに、「10分かけ放題」オプションに加入すれば、1通話10分までの通話が無料になるため、通話コストをさらに下げることが可能です。
他にも、顧客の連絡先をクラウド上で一元管理できるWEB電話帳、着信に対して自動音声で応答するIVR、自動音声応答で用件の録音を促す留守レポ、聞き逃しを減らして顧客対応力向上につながる通話録音、大阪市でも導入されているクラウドFAXなど便利な機能を利用できます。
社内コミュニケーションを密にするだけでなく、業務効率化やコスト削減、顧客満足度向上を実現するなら、ぜひ03plusをご検討ください。
まとめ
今回は会社の内線をIP化するメリットや導入方法について解説しました。
電話の取り次ぎや業務連絡の通達、社内コミュニケーションの活性化など、内線にはさまざまな意味があります。しかし、働き方が多様化する昨今において、従来型のPBXでは物足りなさを感じる場面が増えてきました。従来型のPBXにあった課題を解決するためにも、内線のIP化をぜひ行いましょう。
内線をIP化すれば、電話環境が現代の働き方にマッチし、業務効率を格段にアップできるだけでなく、コストも大幅に削減できるようになります。IP電話の03plusで内線をIP化し、ビジネスを拡大していきましょう。
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