既存の電話番号をそのままIP電話で使う方法とは?

背景

電話番号は企業にとっては対外的に開かれた窓口であり、広く周知してもらうことがビジネスチャンスを掴むことにつながります。しかし引越しや移転、IP電話への移行などをする場合、せっかく周知してきた番号を変更しなければならない可能性があります。

「IP電話でも電話番号をそのまま使いたい」「オフィス移転するがそのままの番号にできないだろうか?」「番号ポータビリティについて知りたい」

といったお悩み・ご希望を持つ方のために、今回は既存の電話番号をそのままIP電話で使うために必要な知識をまとめました。

既存の電話番号をそのままIP電話でも使えるのか、番号ポータビリティを利用できる条件、03plusで番号ポータビリティする際の流れについてわかりやすく解説していきます。

IP電話とは

IP電話とはアナログ回線を利用する従来の固定電話と異なり、インターネット回線を利用した電話サービスです。

アナログ固定電話は初期費用が高く工事が必要で導入までに手間やコストがかかります。また、遠方の相手に電話する場合、複数の基地局を経由しなければならないため通話料金が高くなることがデメリットです。

IP電話はインターネット回線さえ開通していれば工事が不要で初期費用もNTT加入電話と比べてリーズナブルです。通話料についても、基地局を経由することがないため近距離・遠距離問わず全国一律の料金であり安いのが特徴となっています。

IP電話を活用する企業が増えている

IP電話はアナログ固定電話と比べてメリットが多いことから、導入・活用する企業が近年増えています。

IP電話は導入初期費用や通話料金・月額料金が安いことがメリットです。NTT加入電話は導入時の初期費用として設置負担金として36,000円が必要ですが、IP電話ならば数千円~1万円程度で済みます。また、遠距離通話もアナログ固定電話だと100km超では80円/3分と割高ですが、IP電話ならば近距離通話料と同額で割安です。月額料金もNTT加入電話よりIP電話の方がリーズナブルとなっています。

もちろんメリットはコスト面だけではありません。導入が容易であることから拠点やスタッフ人数の増減にも対応しやすかったり、インターネット回線を利用していることからシステムとの連携やしやすかったりなどといった特徴もあります。

コスト削減や業務の効率化を図るならば、IP電話は良いツールとなることでしょう。

IP電話で利用できる電話番号は?

IP電話で取得できる番号には大きく2つの種類があります。

一般的なIP電話番号として普及しているのが「050型」です。050から始まる電話番号で比較的容易に取得することができます。ただ、取得ハードルが低いことから、しつこい営業電話などに利用されるケースがあり、高齢者を中心に信用度が低い傾向にあります。また、市外局番がなく「どこからかけてきたのかわからない」といった理由で電話に出ないケースもあります。

もうひとつは「0AB-J型」です。こちらは「東京03」や「大阪06」のように市外局番から始まる電話番号です。エリアを特定できる電話番号であり050型よりも取得ハードルは高くなります。「03ならば東京」のようにどこからかかってきたのかわかりやすいため、信頼感を得やすく電話に出てもらいやすい傾向にあります。

また、市外局番つきの電話番号は銀行の法人口座開設などにも使うことができるため、会社の代表番号として長く使っていきやすいのも特徴です。

既存の固定電話番号はそのままIP電話でも使える?

会社運営をしていると、引っ越しなどに伴って電話番号の変更を余儀なくされるケースがあります。

たとえば通信環境の再構築に伴って契約する電話サービス事業者を変更する場合や、エリアの変わらない近距離引越しであってもNTTの収容局が変わってしまう場合などです。

電話番号の変更にはデメリットも多いため、できれば電話番号を換えずに利用し続けたいものです。

では、IP電話への乗り換えの場合は、電話番号の変更は必要なのでしょうか?

結論からお伝えしますと、既存の固定電話番号もそのままIP電話で使うことは可能です。

一部条件を満たす必要がありますが、既存の固定電話番号はそのままIP電話に移行することができるのです。

番号がそのまま使えることのメリット

既存の電話番号をそのまま使えることは法人にとってさまざまなメリットがあります。

電話番号が変更となるとホームページや名刺に記載する代表電話番号はもちろん、チラシやメディアに掲載されている電話番号も書き換えが必要となるでしょう。これには手間やコストがかかります。

ちなみにNTTの場合、古い電話番号にかけた際に新しい連絡先を通知するサービスがありますが、最後まで聞かれないケースも少なくありません。

このように電話番号が変更になると顧客が混乱してしまい機会損失を生み出す可能性が高くなります。番号変更によるデメリットを避け、ビジネスチャンスを逃さないという意味で、既存の固定電話番号をそのまま使えることには法人にとって大きなメリットがあります。

電話番号をそのまま引き継ぐ方法

既存の電話番号をそのままIP電話でも使うには2種類の方法があります。

・番号ポータビリティを使う方法
・ゲートウェイを設置する方法

このうちおすすめは番号ポータビリティの利用です。ゲートウェイの設置には機器の導入が必要になるため費用がかかるほか、将来の移転時には同じ電話番号が利用できなくなる可能性もあります。

では、番号ポータビリティサービスについて詳しく見ていきましょう。

番号ポータビリティサービスで番号そのまま移行可能

引越し・移転などをしてもいまの電話番号をそのまま使いたい、そんな時は番号ポータビリティが悩みを解決してくれるかもしれません。

現在使用している固定電話番号の条件が合い、番号ポータビリティに対応しているIP電話であればいま使っている電話番号をそのままにして移転することが可能です。

たとえば、光回線を使用したNTTのIP電話であるひかり電話ならば、既存の電話番号をそのまま引き継ぐことができます。他にも光コラボと言われる事業者が提供する光電話でもそのまま引き継ぎが可能です。また、その他IP電話提供事業者でも番号ポータビリティに対応している場合があります。

電話番号をそのまま使いたいとお考えでしたら、導入を検討しているIP電話サービスで番号ポータビリティできるかどうかを事前に確認するようにしましょう。

番号ポータビリティが利用できる条件

番号ポータビリティはそれまで使っていた電話番号をそのままで、引越しやIP電話など新たなサービスに乗り換える際に便利です。しかし番号ポータビリティを利用できる電話番号には条件があります。条件に合わない場合は番号ポータビリティができないため注意しましょう。

ここでは具体的に番号ポータビリティできる条件について解説します。

番号ポータビリティが利用できるのは、NTT東日本/西日本の「加入電話で取得した電話番号」または「ISDNで取得した電話番号」のみです。

市外局番つきの電話番号はこの他にも「NTTのひかり電話」「光コラボ」「NTT以外の事業者」「いくつかのIP電話事業者」から取得できます。しかし、これらで取得した固定電話番号については番号ポータビリティすることができません。

ただし、NTTのひかり電話から光コラボ事業者のひかり電話へ番号をそのまま移行することは可能です。これは番号ポータビリティではなく、転用というまた別の形で行うことになります。

番号ポータビリティできる条件はやや複雑であり、わかりにくいところもあります。また、そもそもどの事業者で発番してもらった固定電話番号なのかわからないということもあるでしょう。そのような場合は、電話料金の明細を確認するなどして、契約している事業者に問い合わせをしてみてください。

ちなみに、050型のIP電話番号で取得した電話番号ポータビリティすることができませんので、契約の際には注意しましょう。

番号ポータビリティの注意点

現在お使いの電話番号が番号ポータビリティ可能な条件であったとしても、場合によっては電話番号をそのまま使えないことがあります。番号ポータビリティにおける注意点をご紹介します。

移転や引越しによりNTT東日本とNTT西日本の管轄を越境してしまう場合、たとえ条件を満たしていたとしても番号ポータビリティすることはできません。

NTT東日本/西日本のサービス提供地域についてはNTTのサイトにて調べることができます。移転・引越し前に番号ポータビリティ可能であるかを確認しておきましょう。

もし調査の結果、番号ポータビリティが難しいと判断できた場合は、取引先への番号変更の周知を早い段階で進めることを検討しましょう。

IP電話サービス「03plus」を番号そのまま導入する手順

03plusは固定電話番号ポータビリティに対応している、スマホで使えるIP電話サービスです。03plusに現在お使いの電話番号をそのまま導入するためにどのような手順で進めればいいのか、その流れをご紹介します。

1対応可能な市外局番エリアかを調べる
03plusは「東京03」や「大阪06」など全国主要46エリアに対応し、市外局番つきの電話番号を取得できます。ただし、対応外のエリアになると050番号の発番となります。番号ポータビリティをする際は、まず現在お使いの電話番号が03plusで市外局番つき電話番号を取得できるエリアかどうかをご確認ください。


2番号ポータビリティできる固定電話番号なのか調べる
番号ポータビリティできる固定電話番号には条件があります。03plusへ移行してそのまま使う場合は「NTT東日本/西日本で取得した固定電話番号」または「ISDNで取得した電話番号」が対象となります。こちらの条件にあっているかをぜひご確認ください。もし条件に合う番号なのかわからない場合は、契約している通信会社へお問い合わせください。


303plusへのお申し込み
1及び2の流れで番号ポータビリティが可能であると判明したならば、03plusへお申し込みいただくことができます。「現在の番号を引き続き利用(番号移転)」をご選択いただき、番号ポータビリティの手続きを進めてください。その後、必要項目に入力することでお申し込み完了となります。


4切り替えから番号ポータビリティ完了
お申し込み後、事業者間で申請手続きが開始されます。番号ポータビリティの可否について改めてご連絡いたしますのでお待ちください。可能である場合は切り替え日の調整を行い、決定いたします。 切り替えについては03plus側での作業となり、現地工事は不要です。切り替え当日の作業は30分ほどで終了します。番号ポータビリティができましたら、これまで使っていた番号をそのまま03plusにてご利用可能です。

このように、03plusへの番号ポータビリティは大きく4つの流れで進みます。手続き中にわからない点があればサポートへお気軽にお問い合わせください。

03plusはスマホで使えるIP電話アプリです。番号ポータビリティ後はそれまで使っていた固定電話番号をそのまま利用・持ち歩くことができます。もちろん、発信・着信・通話と基本的な機能はこれまでと変わりなくそのまま使えます。

一方で、IP電話への移行によって大きく変化する部分もあります。これまでのアナログ固定電話では遠距離通話が割高でしたが、03plusならば遠距離通話料も割安になります。10分かけ放題オプションを追加すれば、1通話あたり10分まで無料となりますのでさらに通話コストを下げられる可能性もあるでしょう。

また、インターネット回線を利用したIP電話であるため、クラウドFAXやWEB電話帳といったシステムとの連携も容易です。他にも内線通話やパーク保留、時間外アナウンスや転送サービスなど、03plusには機能が豊富にあります。

このように03plusへ番号ポータビリティすることで、既存の固定電話番号をそのまま利用しながら、業務の効率化・コスト削減・情報の一元管理といったさまざまなメリットを活かすことができます。移転・引越しなどに伴いIP電話への乗り換えや番号ポータビリティを検討されているならば、ぜひ03plusをご検討ください。
▶ 03plusについて詳しくはこちら

まとめ

今回は既存の固定電話番号をそのままIP電話で使う方法について解説しました。

オフィスの引越し・移転ではさまざまな手続きが必要です。それに加えて電話番号まで変わってしまうとなるとあまりに多くの手間がかかってしまいます。ホームページや名刺の変更だけでなくチラシやメディア掲載物の変更なども行う必要が出てくるためコストもかかってしまうことでしょう。そのような理由から、電話番号の変更は企業にとってあまり良いことではありません。

電話番号というのは会社にとって大切な窓口であり、下手な手を打ってしまうと後々面倒なことになりかねません。だからこそ、可能であるならば番号ポータビリティによって既存の電話番号をそのまま使えるようにすることを考えるべきです。

今回の記事を参考に、これまで使っていた電話番号をそのままIP電話で使えるようにしていきましょう。

03plusは全国主要46エリアの市外局番に対応し、番号ポータビリティにも対応しています。番号をそのままIP電話で利用したいとお考えでしたらぜひ03plusをご検討ください。

▶ 03plusについて詳しくはこちら

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