IP電話を利用するメリットとは? 法人におすすめの理由を解説

背景

IT化が進む中、固定電話がいまだにアナログ回線のままという企業は多いのではないでしょうか。実際に個人事業主や小規模店舗、中小企業などでは従来のアナログ固定電話を使っているケースは珍しくありません。

ただ、もしも「通話コストをいまよりも下げたい」「業務の効率化を図りたい」「ビジネスの拡大を考えている」といった考えをお持ちでしたらぜひIP電話への移行を検討してみてください。

今回は法人でIP電話を利用するメリット・デメリット、IP電話が向いているケース、おすすめのIP電話アプリについて解説していきます。

IP電話とは

IP電話とはインターネット回線を利用した電話サービスです。

IP電話はインターネット回線さえあれば導入が簡単で、工事の必要がなく初期費用もNTT加入電話と比べると格安となっています。また、アナログ固定電話と異なり通話料が全国一律であるため、遠距離通話であってもリーズナブルです。

手間やコストがかからず導入・運用できることから、飲食店などの店舗や個人事業主などで多く使われています。また、コスト削減を目的として法人利用が増えているのもIP電話の特徴です。

従来の固定電話とIP電話の違い

アナログ固定電話とIP電話ではさまざまな違いがあります。それぞれの仕組みや特徴からその違いをみていきましょう。

従来の固定電話はNTTが所有するアナログ回線(電話線)を利用します。電話機で受け取った音声が電話線を伝って相手先に届き通話が可能となります。

相手先が遠くなればなるほど複数の基地局を経由することになるため、遠距離通話料が高い点がデメリットです。メリットとしては、外部電源を必要としない電話機であれば停電時でも使える点や、緊急電話・0120から始まる着信側課金の電話番号にかけられることです。

一方、IP電話はインターネット回線を利用します。電話機から受け取ったアナログ音声がデジタルデータに変換され、インターネット回線を通じて相手先に届いてアナログ音声に変換されて通話が行われます。遠方の相手であっても基地局を経由する必要がないため、全国一律のリーズナブルな通話料であることがメリットです。ただし、緊急電話や0120から始まる番号に発信することができません。

ひかり電話とIP電話の違い

ひかり電話はIP電話の一種であり、仕組みについてはほぼ同じです。ただし一部、使用する回線に違いがあります。

IP電話は光回線やCATV回線、ADSL回線など、サービスによって使用する回線が異なります。一方ひかり電話は光回線を利用します。

そのため、光回線のIP電話とひかり電話を比較しても大きな差はありませんが、ADSL回線のIP電話とひかり電話を比べた場合は、光回線のほうが高速で大容量のデータを送信できるため、ひかり電話の法が通話品質が高くなるでしょう。

ちなみに通話料金については、サービスごとの差はあるものの、どちらも全国一律料金でありアナログ固定電話よりもリーズナブルです。

【法人の場合】IP電話を利用するメリット

IP電話を法人利用する場合に考えられるメリットについてわかりやすく解説していきます。

導入コストが安い

IP電話は導入コストが安く、NTT加入電話と比べて圧倒的にリーズナブルです。

たとえば、NTT加入電話は初期費用として施設負担金に36,000円かかります。さらに、ビジネスフォンをアナログ回線で構築しようとするならば、専用の電話機やPBXの購入費用がかかり、工事費用も必要です。

しかしIP電話であれば初期費用は数千円~1万円程度です。既存の固定電話機だけでなくパソコンやスマホを利用することができるため機器購入代金は基本的には必要ありません。また、PBXはクラウド上に構築することで機器購入費用・工事費用も発生しません。

このように、IP電話はアナログ回線と比べて大幅に導入費用が安いことがメリットとなります。

通話料金が安い

通話料金が安いこともIP電話の大きなメリットです。

たとえば、アナログ回線の固定電話から100km先の相手に電話をかける場合、通話料が80円/3分かかります。これは相手に音声を届けるために複数の基地局を経由しなければならないためです。

しかしIP電話であれば近距離・遠距離問わず全国一律料金で通話することが可能です。インターネット回線を利用しているため基地局の経由が必要ないためです。

もともと通話料が安いIP電話ですが、サービスによってはさらに通話料を抑えることも可能です。例えばIP電話アプリ「03plus」の場合、1通話10分までかけ放題になるというオプションを提供しています。

これらのオプションサービスを駆使することで、使い方次第ではアナログ回線よりも圧倒的に通話料を抑えることが可能です。

同じプロバイダのIP電話への通話が無料になる

IP電話の場合、同じプロバイダ同士や、提携しているプロバイダ同士の通話は無料になるというメリットがあります。

そのため、例えば自社内で複数のIP電話番号を取得したとしても、同じプロバイダであれば通話料はかからず、従来の内線通話のような感覚で利用することができます。

また、自社内だけでなく支社やパートナー、頻繁に通話する相手についても、同じプロバイダのIP電話に加入しているなら、無料で通話することができます。

自社が複数拠点を持っているような場合は、全社的に同じIP電話サービスを導入することで、コスト削減につなげることができるでしょう。

拠点や人数の増減に対応しやすい

拠点や人数の増減に合わせてフレキシブルに対応できるのもIP電話ならではのメリットです。

アナログ回線でビジネスフォンを構築する場合、PBXと電話機を物理的につなげなくてはいけません。そのため、拠点や人数を増やすたびに設置工事が必要であり、逆に減る場合は撤去の手間がかかりました。

クラウド上にPBXを設置しているIP電話であれば、インターネットからPBXにアクセスしてビジネスフォンを構築できます。オフィスにいながら遠く離れた拠点でのビジネスフォン構築ができますし、人数が減っても即座にクローズすることが可能です。

拠点や人数の増減があっても、即座に対応できて物理的な手間がかからない点がIP電話のメリットです。

システム連携がしやすい

IP電話はインターネット回線を使用するため、さまざまなシステムと連携できます。そのため、業務効率アップを図れます。

例えば、クラウドFAXと連携すれば、FAX業務を大幅に効率化できます。クラウドFAXはインターネット上でFAXデータの送受信を行えるシステムです。送られてきたデータを外出先でもWeb上で確認でき、必要があればアウトプットできます。また、スマホ等で画像データを取り込み、それを顧客へFAXすることもできます。

実際に、大阪市では「03plus」が提供するクラウドFAX機能を導入し、ペーパーレス化や業務効率アップといった成果を上げています。

他にも、CRMやCTIとも連携できます。「03plus」を例にすると、Web電話帳を用いれば、顧客の連絡先をWeb上で一括管理可能です。オフィス内はもちろん、外出先でもスマホを用いて顧客の連絡先をすぐに検索できるため、スムーズに電話業務を行えます。

また、顧客データはWeb上で管理されており、端末本体には登録しません。そのため、スマホを紛失・盗難した場合でも、顧客情報が流出するリスクを抑えられます。

市外局番が取得できるサービスもある

IP電話の中には、アナログ固定電話のように市外局番を取得できるサービスもあります。

格安IP電話の場合、その多くは「050型」です。市外局番は取得できず、社会的信用という点でやや見劣りしてしまいます。そのため会社の代表番号として使うにはやや心もとないといえるでしょう。

一方、先ほどご紹介した「03plus」など一部のIP電話サービスは「東京03」や「大阪06」のような市外局番を取得することが可能です。市外局番つきの番号は高齢者を中心に信頼されやすく、ビジネスチャンスをつかみやすい番号といえるでしょう。

多様な働き方の実現に貢献する

IP電話であれば、現代にあった多様な働き方を実現できます。

新型コロナウイルスが流行して以降、会社に出社せずに自宅などで働くリモートワークが広がりました。IP電話はどこにいても会社の電話に応対できることからリモートワークと非常に相性が良く、コロナ禍をきっかけに導入する企業も増えています。

IP-PBXの導入でメリットがさらに拡大

法人でIP電話を利用するならば、IP-PBXを導入することでさらにメリットが拡大します。IP-PBXを導入することでIP電話をさらに活用できるようになる理由を解説します。

IP-PBXとは

IP-PBXとは、インターネットを活用した電話交換機のことです。複数の電話機(固定電話機、スマホ等)とインターネットで接続して、それぞれの端末間で内線通話ができます。

IP-PBXはオフィス内に機器を設置せず、クラウド上にPBXシステムを構築します。そしてアナログ回線ではなく、インターネット回線により端末同士をつなぎます。

また、固定電話に限らず、スマホ・PC・タブレットなどの複数端末と接続可能です。専用アプリをスマホにインストールすれば、そのままIP電話として利用できます。インターネット回線があれば通話できるため、外出先でもスマホを使って会社代表番号で発着信可能です。もちろん、ビジネスフォン機能やIP-PBXに搭載された機能を外出先であっても使用できます。

IP-PBXのメリット

IP-PBXはインターネットを活用するため、従来のアナログ固定電話にはないさまざまなメリットがあります。コスト面や運用面、業務効率化の面で具体的にどのようなメリットがあるのか解説します。

低コスト

IP-PBXは低コストで導入・運用できます。

従来のビジネスフォンは主装置を購入する費用や、設置・配線工事費用がかかります。そのため、導入するためには、多大なコストが必要です。また、複数の基地局を介する必要があるため、遠距離通話が割高になります。

IP-PBXは主装置をクラウド上に設置するため、機器の購入や配線工事費用は必要ありません。最短即日で利用できるようになるため、低コスト・スピーディーに導入できます。また、アナログ回線と違って基地局を経由する必要はなく、距離に関わらず通話料金は一律です。そのため、通話コスト削減につながります。

スタッフのスマホ内線化

IP-PBXはスタッフのスマホを内線化して社内コミュニケーションを活性化できます。

従来のビジネスフォンは、オフィス内でアナログ回線によりつながった固定電話同士でなければ内線通話ができませんでした。そのため、外出しているスタッフにちょっとした連絡をする場合でも、携帯電話あてに外線通話するしかありません。これでは無駄なコストがかかってしまいます。

しかし、IP-PBXはインターネット回線を使用するため、アプリをインストールした端末であればオフィス内外を問わず、内線化できます。例えば、外出中のスタッフに連絡する場合、離れた拠点へ業務連絡を行う場合などもIP-PBXをインストールしたスマホ等の端末同士であれば内線扱いで無料となります。そのため、通話コストをかけずに社内コミュニケーションを活性化できるのです。

社内パソコンと電話機の連動

IP-PBXはインターネット回線を使用するサービスであり、社内パソコンと連動させることも可能です。

従来のビジネスフォンはアナログ回線でつながっているため、PC連携はできません。そのため、電話時の顧客情報の記録や検索は手作業で行う必要があります。手作業で行えば当然ミスも発生しやすくなるため、業務効率や顧客満足度の低下リスクがあります。

しかし、インターネット回線を使用するIP-PBXならばCTIを活用してPCとも容易に連携できます。通話内容を自動録音したり、その音声データを聞き返したりメール送信したりできます。また、コールセンターであれば着信時に顧客情報を表示して、電話応対業務をスムーズかつ高品質にすることも可能です。他にも、さまざまな機能と連携できるため、IP-PBXは業務効率を高めやすいサービスといえるでしょう。

業務効率化

IP-PBXはビジネスフォン機能だけでなく、インターネット回線を用いているためさまざまな機能と連携できて、業務効率化や顧客満足度向上を図れます。

例えば、クラウドFAXを用いれば、FAX送受信の際にわざわざFAX機のところまで行く必要がなくなります。受信したFAXデータはクラウド上で閲覧できますし、スマホ等で撮影した画像データをそのまま顧客に送信できるためです。もちろん外出先でも送受信データのやり取りを行えるので、FAXのためにわざわざオフィスに戻るといったことがなくなり、業務効率化できることでしょう。

また、IP-PBXシステムをスマホにインストールすればいつでもどこでも会社電話番号で発着信できます。そのため、顧客からの電話の取り逃しがなくなります。市外局番つき電話番号で折り返しできるので、顧客が電話と取ってくれやすくなります。IP-PBXを活用すれば、機会損失が減り、顧客満足度向上も図れるわけです。

IP電話を利用する場合の注意点

IP電話はアナログ回線にはないさまざまなメリットがありますが、もちろんデメリットとなる部分もあります。ここではIP電話を利用する際に注意しておきたい点についてまとめていきます。

インターネット回線の品質によって通話品質が変わる

ビジネスシーンで電話を利用する場合、通話品質が悪くて声が聞き取りにくかったり、電話が切れてしまったりといった不安定な電話環境では仕事になりません。

アナログ回線の場合はそういった心配は特に不要でしたが、IP電話の場合は注意が必要です。なぜならIP電話では、利用しているインターネット回線の品質次第で、通話が不安定になってしまうことがあるためです。

社内のインターネット環境や無線LAN環境、IP電話サービスが提供する通話品質などさまざまな項目をあらかじめチェックしておき、通話に適した安定した環境を用意するようにしましょう。

緊急通報電話や0120から始まる番号が使えない

IP電話は緊急通報電話や、0120から始まる着信者が通話料を負担する「着信課金番号サービス」の電話番号など、一部の電話番号に発信することができません。050型のIP電話番号には位置情報が付与されていません。そのため緊急通報電話にはかけられないのです。

他にも、0570や0990などの特殊番号にもIP電話からは発信できないので注意しましょう。

ちなみに0AB-J型である「ひかり電話」であれば緊急通報番号にかけることができます。

停電時に使えない

IP電話は停電時には使うことができません。IP電話はインターネット回線を利用した電話です。停電になるとインターネットへ接続する機器(ルーターなど)に電力供給がなくなります。そのためIP電話も機能しなくなってしまうのです。

停電時はスマホで対処するためのマニュアルを作成したり、スマホにインストールする03plusなどのIP電話アプリを使用したりするといった対策を取るようにしましょう。

通信回線の切り替え時に電話が切れる

通信回線の切り替え時に電話が途切れてしまうこともIP電話のデメリットです。

たとえば社内から外出し、Wi-Fi接続からモバイル回線に切り替わってしまった場合。このタイミングは瞬間的ではありますが、切り替えのためにネットワークが遮断されます。そのような背景があり、電話しながら移動していて切り替えタイミングで電話が切れる可能性があるのです。

複数Wi-Fiがある環境や外出タイミングなどはIP電話が切断する可能性があるため注意しましょう。

IP電話のおすすめの使い方&おすすめサービス

IP電話サービスにはさまざまなメリット・デメリットがあり、「本当に自社に合っているだろうか」とお悩みかもしれません。ここではIP電話を最大限に活用するおすすめの使い方と、IP電話の中でも特におすすめのIP電話アプリ「03plus」について解説します。

IP電話の利用がおすすめのケース

IP電話は月額料金や通話料がリーズナブルであることから、業務的に電話をすることが多い企業での導入に向いています。

たとえば、遠方の取引先や支社に、確認や報告など業務上何度も電話をしなければいけない場合。アナログ固定電話だと遠距離通話が割高であるため毎月の通話コストが高くついてしまいます。しかしIP電話であれば遠距離でも近距離と同額の通話料となるため、通話コストを大幅に削減可能です。さらに、取引先と同じIP電話アプリやソフトを利用していれば、無料で通話できる可能性もあります。

また、IP電話はインターネット回線があれば導入時に工事が必要なく、初期費用もリーズナブルで追加も容易であることが特徴です。そのため、たとえば新たに起業・開店するようなシーンでもIP電話はコストや手間を抑えて導入できるためおすすめです。

おすすめIP電話アプリ「03plus」

IP電話アプリは数多くあるため、どれを選んだらいいか迷うことでしょう。もし業務効率化やコストダウンを目的としているならば、IP電話アプリの「03plus」がおすすめです。


03plusには以下のような特徴やメリットがあります。

  • ・「東京03」など主要46局の市外局番つき電話番号を取得できる
  • ・番号ポータビリティ対応で、従来のビジネスフォンからの移行も安心
  • ・会社代表番号をスマホで持ち歩ける
  • ・スマホアプリなので停電時もモバイル回線が使えれば利用可能
  • ・10分かけ放題サービスに加入すれば、1通話10分まで無料
  • ・クラウドFAX機能を活用すれば、FAX業務が効率化される
  • ・1IDあたり月額980円で利用できる

このように03plusは、リーズナブルでありながらさまざまな機能を持っています。信頼性の高い市外局番つき電話番号を取得できるため、会社代表番号として問題なく使用できます。しかもスマホで外出先に電話番号を持ち歩けるため、折り返し電話時も顧客に出てもらいやすくなり、ビジネスチャンスを逃しにくくなります。

また、短時間の通話を多くする企業であれば、10分かけ放題オプションに加入することで大幅に通話コストを削減できることでしょう。クラウドFAXも大阪市で導入実績があり、業務効率化やペーパーレス化を実現しているため、その有用性が証明されています。

新規に電話番号を取得したい場合はもちろん、番号ポータビリティ対応なので既存のビジネスフォンから移行したいケースにも03plusは向いています。リーズナブルでありながら、業務効率化できるIP電話をお探しなら、ぜひ03plusをご検討ください。

まとめ

今回はIP電話のメリット、そして法人が利用するべき理由について解説いたしました。

IP電話はインターネット回線を活用した電話であり、通話料や基本料金が安いためコスト削減を目指す企業に向いているサービスです。また、インターネットを活用したシステム連携もしやすく、導入しやすいことからワンランク上を目指す企業にもおすすめです。

中でもおすすめのIP電話は03plusです。市外局番つき電話番号を取得できて顧客からも信用されやすく、スマホアプリであるため導入もしやすいことから新たに起業・開店する事業者にも向いています。

IP電話の導入をお考えでしたら、ぜひ03plusをご検討ください。

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