VoIPって何?
IP電話に関する仕組みや技術をVoIPという技術に焦点を当てて解説します。
更新日: 2024年04月02日
VoIPって何?
VoIP(Voice over Internet Protocol)とはインターネット回線網を使って電話をするための通信方式です。
従来のNTTのアナログ電話は、電話専用の「電話回線」を使って音声のやり取りをしていました。この音声のやり取りを、電話回線ではなく、一般的なインターネット回線を使って実現するのがVoIPです。「VoIP」は「Voice over Internet Protocol(ヴォイス・オーバー・インターネット・プロトコル)」の略称でちなみに「ヴォイプ」や「ヴォイップ」と呼びます。
VoIPの前に、このProtocol(プロトコル)というものを説明します。InternetのProtocolとはなんでしょうか?
インターネット上でWebやメールやファイルなどのデータを伝送する際は、送り手と受け手で共通の約束事(規格)がないとコミュニケーション(=データの伝送)がうまくいきません。その約束事(規格)が「Protocol(プロトコル)」と呼ばれるものです。
インターネットを使ってデータのやり取りをおこなうときは様々なプロトコルを使用しています。例えばWebサイトを閲覧するときは「http」というプロトコルを使用しています。「http://www.yahoo.co.jp」とリクエストを出す(=URLをたたく)と、Yahoo!のページがブラウザに表示されるというわけです。また、メールを送るときは「SMTP」、ファイルを受け渡しするときは「FTP」などなど、インターネット上でデータの送受信をするときは様々な約束事のもとでおこなっています。
そんな中でインターネット回線を使って音声通話を行うための約束事がVoIPです。
このVoIP技術により、音声データは一定の時間ごとにパケット化されIP上で通信されるため、従来の電話専用の回線を使った通信に比べて通話コストが下がります。また、長距離での通話の場合、従来のアナログ電話は基地局をいくつも経由するため通話料が高くなってしまうのに対し、IP電話は短距離通話でも長距離通話(国際電話)でも通話料が変わらず、従来のアナログ回線での通話より大幅に通話料が安くなります。
なお、2024年からは従来の固定電話についても、アナログ回線からIP網を使った通話方法に移行されました。これにより、一般的な固定電話においてもVoIP技術が活用され、コストを抑えた長距離通話が可能になっています。
その他にもVoIPには様々なメリットがあります。
- ・インターネット回線上で複数の通話を一度に送受信できるため、業務用電話回線など容易に増設ができ低コストに抑えられる。
- ・従来は発信者番号の通知、通話転送、リダイヤルといったサービスは通信会社にオプション料金をは払わないといけなかったが、VoIP技術で簡単に実現が可能。
- ・VoIPはテレビ電話やメッセージの送受信など他のシステムとの統合ができる
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