【ビジネス向け】固定電話の契約方法を比較!安く抑えるには?
【ビジネス向け】固定電話の契約方法を比較!
目次
ビジネスにおいて固定電話番号の取得は必須ともいえます。登記手続きや法人口座開設に必要であり、社会的信頼も得やすいためです。
しかし固定電話番号を取得できるサービスは複数あるため、どれを選ぶべきか迷ってしまうものです。
今回はビジネスで使える4つの固定電話番号取得サービスの特徴、それぞれの料金比較、サービスごとのメリット、ビジネスシーンでの有用性などについてご紹介していきます。
ビジネスシーンで固定電話を持つメリット
そもそもビジネスシーンにおいて固定電話は必要なのでしょうか。最近ではスマートフォンでいつでもどこでも自由に電話ができますが、それでも以下の理由からビジネスにおいて固定電話は必要性が高いとされています。
- 社会的信用のため
固定電話があることは、オフィスなど拠点を構えて事業を運営していることが伝わります。この点は取引先などにとって信用度を上げることにつながります。 - プライベートと仕事の切り分けができる
最近では、自身のプライベートのスマートフォンを仕事用にそのまま利用しているケースが多く見られます。新しい電話契約が必要ないというメリットがありますが、これでは仕事とプライベートの線引きが曖昧になってしまうというデメリットもあります。
固定電話をもつことで、そのようなデメリットを回避し、仕事とプライベートの切り分けを明確にできます。 - 各種手続きに必要になる
会社の登記や口座開設など、さまざまな手続きにおいて電話番号が必要になります。携帯電話の番号で登録することが可能なものもありますが、番号が変更された際に改めて手続きを行う必要があります。
そういった意味では、引っ越しなどで別の市町村に移転しない限りは、同じ電話番号を使い続けることができる固定電話番号を登録しておいたほうが変更の可能性が少なく、手間がかからないといえるでしょう。
固定電話の主な契約方法
固定電話番号の取得方法はいくつかあります。ここではサービスごとに異なる契約方法やサービスの特徴についてご紹介していきます。
今回ご紹介するのは以下の4つの契約方法です。
NTT加入電話
NTTが提供するアナログ回線の固定電話です。通話品質や安定性が高いという特徴を持ちます。
契約には電話加入権の支払いが必要となるため導入コストは高めです。
通話料について、2024年以前は距離に応じて通話料が高くなるといったデメリットがありました。しかし2024年からはIP網を使った通話に移行したため、距離にかかわらず一律料金となっています。
そのため遠方への通話における通話料の面でのデメリットは小さくなりましたが、もともとの通話料は後述のIP電話の方が安く設定されていることも多く、やはり通話料の面でもやや割高となります。
ひかり電話(光IP電話)
NTTが提供する光ファイバーを利用したIP電話です。NTT加入電話と比べて月額料金・通話料金が安いという特徴を持ちます。
契約には光回線の申し込みも必要となります。これは、ひかり電話がインターネット契約のオプションであるためです。引き込み工事には別途費用がかかり、NTT加入電話ほどではありませんが、コストがかかります。
IP電話アプリ「03plus」
「03plus」はインターネットを使用しスマホで利用できるIP電話アプリです。導入費用・基本料金・通話料金ともにリーズナブルで、主要46局番の市外局番を取得できる点が特徴です。
導入はアプリをダウンロード・インストールするだけ、本人確認もアプリ上で完結するためすぐに利用できます。
直収電話「SoftBank おとくライン」
「SoftBank おとくライン」は、ソフトバンクが提供する直収型の固定電話サービスです。基本料金や通話料金がNTT加入電話よりも安価で、契約はソフトバンクとの直接契約となるため、電話加入権の支払いも不要です。NTTの予備回線を利用しますが、NTT側への追加費用も発生しません。
しかし、ソフトバンクは2025年10月30日に、おとくラインを2030年3月31日をもって終了すると正式に発表しました。対象となる回線はアナログ、ISDN64、ISDN1500の全種別で、新規受付は2026年3月31日に終了します。現在利用中の回線は、サービス終了までは継続利用できますが、終了後は利用できなくなるため、早めの代替手段(例:03plusなど)の検討が必要です。
また、2026年4月1日からはメタル回線の原価高騰を受け、アナログおよびISDN64の月額基本料が改定されます。終了に便乗した不審な勧誘や虚偽情報への注意喚起も発表されているため、最新情報は必ずソフトバンクの公式サイトや正規窓口で確認することが重要です。
4つの契約方法を比較
NTT加入電話、ひかり電話、03plus、おとくライン、それぞれの費用やメリットを表でまとめました。
| NTT加入電話 | ひかり電話 | 03plus | SoftBank おとくライン | |
|---|---|---|---|---|
| 契約方式 | アナログ回線(電話加入権必要) | 光回線(IP電話) | IP電話アプリ(スマホ利用) | 直収型(メタル回線) |
| 初期費用 | 約36,800円(加入権+契約料) | 工事費16,500円~19,800円+交換機3,300円 | 5,000円(0円スタートプランあり) | 工事費1,100円~+標準工事費110円×60ヶ月 |
| 基本料金 | 2,500円~ | 1,430円~ | 1,280円~ | 2,530円~(2026年3月末日まで) 2,915円~(2026年4月1日から) |
| 通話料(固定宛て) | 全国一律化後:8.5円/3分 | 8.8円/3分 | 10分かけ放題あり(1通話10分まで0円) ※通常20円/30秒 |
8.6円/3分(ソフトバンク携帯宛ては無料) |
| 番号の取得 | 市外局番(要加入権) | 市外局番 | 市外局番(主要46局番) | 市外局番 |
| 外出先での着信 | 不可 | 不可 | 可能(アプリで着信) | 不可 |
| 工事の必要性 | 必要 | 光回線の有無次第 | 不要(アプリのみ) | 必要 |
| 主なメリット | 安定・高品質・災害に強い | 料金が安い、番号を引き継げる | 初期費用が低い、外出先で着信可能、FAXやクラウド機能が豊富 | ソフトバンク携帯宛てが無料、料金が安い |
| 注意点 | 加入権が高額 | 光回線が必要 | 回線品質はネット環境に依存 | 2030年にサービス終了が決定 |
次章から、メリットや費用、導入についてより詳しく解説していきます。
それぞれのメリットを比較
各固定電話取得サービスのメリットについて分かりやすくまとめましたのでご覧ください。
【NTT加入電話のメリット】
NTT加入電話には以下のようなメリットがあります。
- 全ての番号にかけることができる
NTT加入電話は全ての電話番号にかけることができます。例えばIP電話(050番号などの場合)では緊急電話やフリーダイヤルにかけることができません。 - インターネット回線が不要
アナログ回線であるためインターネット回線は必要としません。インターネット契約をしていなくてもNTT加入電話に契約していれば通話を行うことができます。 - 災害時に優先され停電時に利用できる可能性がある
災害時は発信のみ優先扱いされます。安全を知らせたい場合に有効活用できることでしょう。また、停電時でも電話機に独自電源があれば通話できる可能性があります。 - 通話品質が高くて安定している
アナログ回線であるため通話品質が高くて安定しています。また、IP電話はインターネット回線の混雑時に不安定になる傾向にありますが、アナログ回線はそのようなことがありません。
【ひかり電話のメリット】
ひかり電話には以下のようなメリットがあります。
- 基本料金・通話料金が安い
NTT加入電話に比べると基本料金・通話料金が安くなります。遠距離通話であっても一律であるためコスト削減につながります。 - 場合によっては導入がスムーズ
すでにインターネット回線が導入されている企業・店舗であれば工事不要で導入までがスムーズです。 - 引っ越しても同じ電話番号を使える
NTT加入電話は引っ越すと電話番号が変わる場合があります。しかしひかり電話ならばそのまま同じ電話番号を使用することができます。事務所・店舗移転などの際にはメリットです。
【03plusのメリット】
IP電話アプリの03plusには以下のようなメリットがあります。
- 基本料金・通話料金が安い
IP電話であるため基本料金・通話料金が割安です。また、1通話10分無料などのプランもあります。 - 導入がスムーズでコストも低い
アプリをスマホにインストールするだけなので工事の必要がありません。本人確認もアプリ上で完結可能です。また、年払いスタートプランであれば初期費用が3,800円になるなどコスト面でもメリットがあります。 - 市外局番の固定電話番号を取得できる
「東京03」や「大阪06」など、全国主要46局番の固定電話番号を取得することができます。050番号や携帯電話番号と異なり信頼を得やすいのはビジネス上、大きなメリットとなります。 - 外出先でも固定電話宛ての着信を受けられる
スマホアプリであるため、外出先でも利用できます。もちろん固定電話番号宛ての顧客からの着信を受け取ってすぐに対応可能です。顧客満足度の向上はもちろん、機会損失を防げるためビジネスではメリットとなることでしょう。 - 複数人で固定電話番号を共有できる
複数人で固定電話番号を共有して使用することができます。アプリを導入し番号を共有している全てのスマホに同時着信が可能で、鳴り分け設定も可能です。業務に応じて利用していきましょう。 - 社内グループ間での内外線が無料
グループ番号を追加することで遠方の支店、別部門への外線通話が無料となります。もちろん内線利用は無料です。 - クラウド機能が豊富
クラウドFAXやWeb電話帳などビジネスに便利な機能が豊富にあります。例えばFAXならばデータをクラウド保存できるため、必要なもののみ印刷可能。さらにスマホで撮影したデータをそのままFAX送信できるといった利便性もあります。 - 番号を変えずに引っ越し可能
引っ越し時も同一市外局番エリア内であれば番号を変える必要がありません。
【SoftBank おとくラインのメリット】
SoftBank おとくラインには以下のようなメリットがあります。
- 導入コストが低い
NTTの予備回線を利用していますが、電話加入権が不要であるため導入コストはNTT加入電話よりも低くなります。 - 基本料金・通話料金が安い
NTT回線を利用していますが、基本料金・通話料金は安くなります。コストを下げたい企業にはメリットがあることでしょう。 - 番号ポータビリティできる
NTTの加入電話であれば、現在利用している固定電話番号(条件あり)をそのまま利用できます。会社の代表番号を変更すると登記手続きが必要になりますし、顧客へのお知らせも必要となります。その手間がかからない点は業務効率化に一役買うといえるでしょう。 - ソフトバンク携帯への通話料無料
ソフトバンクが提供するサービスであるため、ソフトバンク携帯への通話料が無料になる特典があります。社用の携帯電話がソフトバンクである場合はコスト削減につながるメリットになることでしょう。
- ソフトバンクは2025年10月30日に、おとくラインを2030年3月31日で終了すると正式に発表しています。新規受付は2026年3月31日まで継続されますが、それ以降は申し込みができなくなります。また、現在契約中の回線は終了日までは利用できますが、長期的には代替サービスへの移行が必須です。そのため、現在導入しているまたは短期的にでも導入を検討されている場合は最新情報を公式サイトや正規窓口で確認しながら計画的に進めておきましょう。
各サービスの料金を比較
各サービスの料金を初期費用・基本料金・通話料で比較してみましたのでご覧ください。
初期費用で比較
4つのサービスそれぞれの初期費用をまとめました。
| NTT加入電話 | 電話加入権購入で36,000円、契約料800円 |
| ひかり電話 | 光回線の導入工事費用として ・戸建て:19,800円 ・集合住宅:16,500円 が必要(工事が必要な場合) 電話交換機工事費用に3,300円 |
| 03plus | 5,5,000円(0円スタートプランあり) |
| SoftBank おとくライン | ・交換機など工事費:1,100円 ・回線新設時工事費:5,280円(屋内配線工事不要であれば1,100円) ・標準工事費:月額110円×60ヶ月 |
4つのサービスの中で、初期費用を最も抑えられるのは03plusです。申し込み初月は「0円スタートプラン」を利用することで、初期費用だけでなく基本料や通話料も無料で試すことができます。工事も不要でスマホにアプリを入れるだけで始められるため、コストを可能な限り抑えつつスピーディーに導入したい企業にとって、03plusは利用しやすいサービスといえます。
基本料金で比較
続いて、4つのサービスそれぞれの基本料金をまとめました。
| NTT加入電話 | 2,500円~ |
| ひかり電話 | 1,430円~ |
| 03plus | 1,280円~ |
| SoftBank おとくライン | 2,255円~(2026年4月に料金改定後は2,915円~) |
現時点(2025年11月現在)で基本料金が最も高いのはNTT加入電話で、次いでSoftBank おとくラインとなります。しかし、おとくラインは2026年4月に料金改定が予定されていて、NTT加入電話よりも若干高くなります。一方、IP電話であるひかり電話はこれらよりリーズナブルな料金設定です。
最も基本料金が安いのが03plusで、1契約番号あたり1,280円から利用できます。ランニングコストが低く、固定電話の維持費を抑えたい企業に適した選択といえるでしょう。
通話料で比較
4つのサービスそれぞれの固定電話宛ての通話料をまとめましたのでご覧ください。
| NTT加入電話 | 9.35円/3分(全国⼀律・全時間帯) |
| ひかり電話 | 8.8円/3分 |
| 03plus | 10分かけ放題年払いスタートプランで1通話10分まで0 ※通常20円/30秒 |
| SoftBank おとくライン | 市内・市外・県外:8.6円/3分 |
通話料はサービスによって大きく異なります。NTT加入電話はIP網への移行に伴い「全国一律9.35円/3分」に改定され、距離に応じた従来の通話料体系よりも分かりやすくなりました。
SoftBankおとくラインは市内・市外・県外を問わず8.6円/3分で、ソフトバンク携帯宛ての通話料が無料になります。業務でソフトバンク携帯への発信が多い企業にとってメリットといえるでしょう。
ひかり電話は8.8円/3分で、距離に関係なく一律料金で利用できます。IP電話ならではのシンプルな料金体系のため、固定電話同士の通話が多い企業ではコストを抑えやすいのが特徴です。
03plusには、1通話あたり10分までの通話が無料になる「10分かけ放題」オプションがあります。短時間のやり取りが多い業務では通話料を大幅に削減できるため、固定電話のコストを気にする企業にとって効率的な選択肢といえます。
各サービスの導入手順で比較
各サービスは提供事業者も異なればその導入手順も違ってきます。ここでは各サービスの導入手順や工事の有無・時間などをご紹介していきます。
【NTT加入電話】
NTT加入電話の導入手順は以下のとおりです。
- 申し込み・導入方法
Webまたは116へ電話をして申し込みます。 - 工事の有無
新規の場合は工事が必要です。 - 工事スケジュール
スケジュールにもよりますが、申し込みから工事実施まで1週間程度かかります。 - 工事の時間
電話網・引き込み線の確認をし、屋内配線などの屋内作業を行い1~2時間で完了します。
申し込みはWebで行えるためそれほど手間はかかりません。ただし、新規導入では工事が必要となり、実際に開通するまでには1週間程度かかります。また工事は立ち会いが必要で1~2時間かかります。
【ひかり電話】
ひかり電話の導入手順は以下のとおりです。
- 申し込み・導入方法
Webまたは電話にて申し込むことができます。 - 工事の有無
光回線が導入されていない場合は回線工事が必要です。 - 工事スケジュール
スケジュールの埋まり具合にもよりますが、工事実施までに2~3週間かかります。繁忙期はさらに待たされる可能性があるため注意が必要です。 - 工事の時間
最寄りの光ケーブルから回線を引き込みます。一般的には2時間程度で工事は終わります。
Webにて申し込み後、光回線が導入されていない場合は回線工事を行います。通常工事までは2~3週間待つ必要があり、繁忙期はさらに期間が延びる可能性があります。工事そのものは2時間程度で完了するのが一般的です。
【03plus】
03plusの導入手順は以下のとおりです。
- 申し込み・導入方法
Webから申し込み後、スマホに03plusのアプリをダウンロードしインストール。 - 工事の有無
工事の必要はありません。 - 本人確認
アプリ上で完結できます。
このように03plusのアプリをインストール後、本人確認もそのままアプリで行えるため最短10分で開通まで進めることができます。面倒な工事などは必要ありません。スピーディーに固定電話を導入したいならばおすすめです。
【SoftBank おとくライン】
SoftBank おとくラインの導入手順は以下のとおりです。
- 申し込み・導入方法
Webや電話で資料請求・相談を行います。その後申込書が郵送にて届き、記入後返送します。 - 工事の有無
NTTによる工事が必要です。 - 工事スケジュール
工事依頼から1~2週間かかるのが一般的です。 - 工事の時間
開通テストなどを含み1~2時間かかります。
NTT加入電話やひかり電話とほぼ同じ流れですが、工事そのものはソフトバンクではなくNTTが行います。これは、NTTの予備回線を利用しているためです。
- 2026年4月1日以降は、一部サービス(ISDNなど)の新規受付が終了となります。おとくラインの導入を検討している場合は、申し込み可能なプランや手続きについての最新情報を、必ず公式サイトや正規窓口でご確認ください。
各サービスはどんなケースにオススメ?
各サービスにはそれぞれ特徴があります。ビジネスにおいてどのようなシーン、ケースで利用価値があるのかをサービスごとにまとめてみましたのでご覧ください。
NTT加入電話がおすすめのケース
NTT加入電話は一般的な固定電話の導入方法です。ビジネスシーンにおいては市外局番つきの固定電話番号を取得できるため、信頼を得やすいことがメリットとなります。また、通話品質が高いためネット環境が悪くノイズなどが気になる場合は、アナログ回線のNTT加入電話は有利です。
ひかり電話がおすすめのケース
IP電話であるためNTT加入電話と比べてリーズナブルである点が大きなメリットです。通信コストの削減を目指しているのであれば導入する価値があります。既に対応するインターネット回線を利用している場合は手続きがスムーズに進められるでしょう。
また、インターネット回線が未契約の場合も、ひかり電話とセットで契約してネット環境を整えることができます。
03plusがおすすめのケース
導入・ランニングコストが安いため、通信コストを大幅に削減したい場合に03plusはおすすめです。導入までがスピーディーで手続きがシンプルであるため、起業・開店に間に合わせたいというケースでも対応可能です。
他にも、外出先でも固定電話番号で顧客対応できる点や、複数人で固定電話番号を共有可能、主要46局番を取得可能、業務効率を高めるクラウドサービスが豊富など、ビジネスに有利なメリットが多数あります。
さまざまなビジネスシーンでメリットを感じられるため、03plusはケースによらず導入検討の価値があります。
SoftBank おとくラインがおすすめのケース
SoftBank おとくラインは、NTT加入電話と比較して基本料金や通話料を抑えられる点が特徴で、現在の固定電話番号をそのまま利用できる番号ポータビリティにも対応しています。また、社内でソフトバンク携帯を利用している場合は、携帯宛ての通話が無料になるため、特定の通信環境では大きなコストメリットになるでしょう。従来のアナログ設備をそのまま利用できる点も、レガシー機器が残っている企業にとっては利便性があります。
しかし前述のとおり、ソフトバンクは2025年10月30日付で、おとくラインを2030年3月31日に終了すると正式に発表しています。新規受付は2026年3月31日までで、そこからサービス終了までの期間は実質約4年のみです。導入できる期間が限られているため、これから新規に契約する場合は「短期利用前提」であることを理解しておく必要があります。
今後も安定した運用を続けたい、固定電話のコストを中長期的に削減したい、在宅勤務や外出先でも電話を受けたいといったニーズがある場合は、IP電話やクラウドPBXなど、継続利用できるサービスの方が適しています。特に、工事不要で導入でき、スマホで固定電話番号を使える03plusは、長期運用前提の企業にとって有力な選択肢となるでしょう。
現在の固定電話を解約して別のサービスに乗り換える際の注意点
コスト面や運用面でのメリットから「現在の固定電話から、別の通話サービスに乗り換えたい」とお考えの企業も多いのではないでしょうか。自社に合った利便性の高いサービスに乗り換えれば、業務効率アップやコスト削減などを実現しやすくなります。しかし、乗り換えにはいくつかの注意点もあります。
ここでは、業務への支障を防ぎスムーズな切り替えを行うために、NTT加入電話などの固定電話を解約し、03plusなどのサービスに乗り換える際の注意点を解説します。
電話が利用できない期間が生じないか
加入電話から新たなサービスへ乗り換える際は、電話が使えない期間が発生しないように細心の注意をはらいましょう。
乗り換え時に問題になりやすいのが「旧サービスの解約日」と「新サービスの開通日」のタイミングのズレです。例えば、番号ポータビリティを利用する場合や、工事や手続きの都合で日程調整がうまくいかないと、会社の代表電話が数日間不通になるケースもあります。
万が一、解約日と開通日が離れてしまうと、その間は業務で電話が使えなくなってしまいます。電話は顧客や取引先と自社をつなぐ大切な窓口です。たとえ1日であっても、使えないタイミングがあれば、業務に大きな支障が出ますし、信頼や業績を落とすきっかけにもなりかねません。
このようなトラブルを防ぐためにも、ベンダーと相談しながら、解約日と開通日が重なるようスケジュールを調整して、安全に乗り換えを進めるようにしましょう。
電話番号は変更になるのか
乗り換えの際は、現在使っている電話番号がそのまま使えるかどうかを必ず確認しましょう。
例えば、サービスの乗り換えに伴って電話番号が変わってしまう場合、このケースでは取引先や顧客への案内、名刺やWebサイトの修正など、追加の対応が必要になります。そのため、多くの手間やコストが発生してしまうのです。
こうした問題を回避するには、乗り換え先として「番号ポータビリティ」に対応しているサービスを選ぶことが大切です。例えば、03plusでは、主要46局の市外局番付き電話番号を取得して利用できます。番号ポータビリティにも対応していますので、条件が合えば既存の電話番号を乗り換え後もそのまま利用できます。
ただし、番号ポータビリティはすべてのケースで適用できるわけではありません。番号の種類や、現在利用しているサービスの契約内容、また地域や事業者によっては対応できない場合があります。事前に乗り換え先のサービス提供会社に、ポータビリティの可否や具体的な条件を必ず確認し、十分な準備期間を確保するようにしましょう。
契約解除による違約金は発生しないか
サービスを乗り換える際は、現在契約している固定電話サービスの解約時に違約金や解約手数料が発生しないか必ず確認しましょう。
固定電話サービスのプラン内容によっては、最低利用期間や割引契約などの条件が設定されていることがあります。こうしたプランで契約している場合、期間途中で解約すると所定の違約金や残存工事費用が請求されることがあります。例えば、法人向けの電話サービスや割引プラン、長期契約が条件となっている場合は、途中解約時に違約金が発生するケースがあります。番号ポータビリティを利用する場合も、番号移行手数料や回線撤去費用などが必要となる場合があるので注意が必要です。
また、NTT加入電話では途中解約しても違約金はありません。しかし、工事費の分割払いを利用している場合などは、解約時に未払い分が請求されます。
こうした予期せぬコストを防ぐためにも、契約書や約款、プラン内容を事前に確認し、不明点はサービス提供会社に直接問い合わせて確認しましょう。
まとめ
どの固定電話サービスを契約するかによって、通信コストはもちろん業務効率が変わります。NTT加入電話は一般的な固定電話導入方法ですが、やはりひかり電話や03plusのようなIP電話にはコスト面で太刀打ちすることができません。
SoftBank おとくラインは、かつて固定電話のコストを抑えられる選択肢として利用されてきましたが、2025年の発表により2030年3月31日でサービスが終了することが決まっています。新規受付も2026年3月で終了予定のため、今から長期的な利用を前提に導入する選択肢としては適していません。
通信コストを下げたい、簡単に導入したい、さまざまなビジネスシーンで活用したいとお考えでしたら「03plus」がおすすめです。固定電話を持ち歩くことができ、外出先でも顧客対応が可能です。他にもビジネスに便利な機能が豊富に搭載されていますのでビジネスチャンスを逃さず、拡大することが可能です。
ぜひ会社の固定電話として03plusをご検討ください。