固定電話の番号を取得するおもな方法について
ビジネスシーンで信用・信頼を得ることはもちろん、各種手続きをスムーズに進めることやプライベートを守るという意味でも、固定電話の取得は企業にとって必須事項です。
ここでは具体的に固定番号取得するいくつかの方法と、それぞれの特徴やメリット・デメリットを紹介します。
NTTの加入電話
NTTの固定電話にはアナログ回線(2024年廃止予定)とデジタル回線があります。それぞれ設置負担金を支払う加入電話と、設置負担金を支払わないものの利用料金が割高になる加入電話ライトプランが用意されています。法人として長期的に利用するのであればどちらの回線であっても加入電話のほうがお得です。
NTT加入電話のメリットとしては通話品質が高く、すべての電話番号に連絡できる点がメリットです。また、黒電話のように本体外から給電されていないタイプの電話機であれば、停電時でも利用できます。
一方で電話加入権を購入するには、36,000円(税抜)かかり、導入費用が高くなる点がデメリットです。ちなみにライトプランなら導入費用はかかりませんが、月々の利用料金が高くなります。また、遠距離通話の料金が高額になる、導入工事に1~2時間かかる点もデメリットです。
NTT加入電話の電話番号取得手順
NTT加入電話の電話番号は、NTT(東日本・西日本)のWebサイトまたは電話にて取得を申し込むことができます。NTTの回線にはアナログとデジタルがあり、それぞれ設置負担金の有無を選ぶことができます。設置負担金は高額となるものの月々の利用料金は割安となるため、長期間利用する場合は検討してみましょう。
また、加入の際には免許証やパスポートなどの身分証明書が必要となりますのでご用意ください。
IP電話の利用
IP電話は、インターネット接続により通話できるサービスです。
IP電話は初期費用に数千円、月額利用料金も1,000円とリーズナブルである点が大きなメリットです。ネット環境があれば工事不要で導入ハードルも低く、気軽に取得できる電話番号として人気が高まっています。また、さまざまなシステムやアプリとの連係をしやすい点もメリットです。
ただし、ネット環境に依存しているため、通信速度の悪い環境では品質が悪く、安定性に欠けてしまうというデメリットがあります。また、安価で気軽に取得できるため、しつこい営業に利用されるケースも多く、050から始まるIP電話番号に対して不信感を抱いている人も少なくありません。そのような意味では03などの市外局番から始まる電話番号よりも信頼性は低いといえるでしょう。ちなみにフリーダイヤルや緊急電話にかけられない点もデメリットといえます。
光IP電話の利用
光IP電話は光回線を利用した「03」や「09」で始まる番号を割り当てられるIP電話です。
システム的にはIPと同じで、使っている回線が光回線であるため、基本料・通話料ともに安い点がメリットです。また、普通のIP電話と異なり、緊急電話やフリーダイヤルへの発信が可能である点も特徴です。
一方で、光回線の申し込み・契約が必要となるため、導入までに1~2ヶ月の時間が必要となる点がデメリットです。導入工事では壁に穴を開けることになるため、賃貸物件の場合は大家さんの許可が必要なところも面倒です。また、ルーターのレンタル費用が必要な点やサービスエリア外では申し込みできないといった点もデメリットといえるでしょう。
クラウドPBX
PBXとは「Private Branch eXchange」の略で、「構内電話交換機」と訳されるものです。オフィスなどに設置され、受けた着信を複数の内線へとつなぐ、内線同士でやりとりをできるようにする、複数の電話番号を1つの電話機で利用できるする機器です。これらのことをネット上のクラウドで実現可能にしたものがクラウドPBXとなります。
クラウドであるため機器の購入や工事が不要となり、初期費用がかからず導入までもスピーディーである点がメリットです。また、アプリ利用によりスマートフォンで固定電話番号利用が可能で、外出先でも利用できる点も利便性が高いといえます。
ただし、ベンダー側で緊急連絡先に対応していないケースもあり、その場合は110番などに連絡することができません。また、会社住所に該当する市外局番を利用できない場合もあるため、デメリットと感じる企業もあるでしょう。