失業保険を受給しながら開業準備はできる?起業の注意点や手続き解説

失業保険を受給しているものの、「開業準備を始めても問題ないのか」「どの段階までなら失業保険を受給できるのか」など、疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。

失業保険は、再就職する意思を持って求職活動をしている方を対象とした制度です。そのため、起業を検討している場合は、開業準備の進め方やタイミングによって受給への影響が変わります。

今回は、失業保険を受給しながら開業準備を進める際の注意点や、開業を決めたあとの手続き、受給期間の特例について解説します。あわせて、独立・開業時に必要となる準備や、事業用の電話環境を低コストで整える方法についても紹介します。

失業保険を受給しながら開業準備はできる?

結論から言うと、失業保険を受給しながら将来の選択肢として起業を検討すること自体が、直ちに受給対象外になるわけではありません。ただし、具体的な開業準備を始めたり、自営業の準備に専念したりすると、「失業の状態」ではないと判断される場合があります。

一般に「失業保険」と呼ばれる雇用保険の基本手当は、就職する意思と能力があり、積極的に求職活動をしているにもかかわらず就職できていない「失業の状態」にある人を対象とした制度です。そのため、将来的な選択肢として起業を検討しながら、再就職する意思を持って求職活動も続けている段階であれば、受給対象となる可能性があります。

一方、起業することを決め、自営業を始めるための準備に専念し始めると、原則として「失業の状態」ではないと判断されます。ハローワークも、自営に専念する場合にはその準備期間も含まれ、自営に専念する旨を申告する必要があると案内しています。

失業保険を受給できる「失業状態」とは?

失業保険を受給できる「失業状態」とは、働く意思と能力があり、求職活動をしているにもかかわらず、仕事に就けていない状態のことです。

厚生労働省でも、基本手当を受給できる失業の状態について、「就職する意思と能力があり、積極的に求職活動を行っているにもかかわらず、職業に就くことができない状態」としています。

基本手当の受給対象となる「失業の状態」と認められるには、主に以下の条件を満たしている必要があります。

  • 就職する意思がある
    再就職する意思があり、実際に仕事を探していることが必要です。起業だけを目指し、再就職する意思がない状態では失業状態とは認められません。

  • いつでも就職できる能力や状態にある
    就職先が決まれば働き始められる状態であることが求められます。

  • 積極的に求職活動を行っている
    求人への応募や職業相談など、実際に再就職に向けた活動を行っている必要があります。

  • 現在、職業に就いていない
    すでに就職している場合や、自営業を営んでいる場合などは、失業状態には該当しません。また、自営業をまだ開始していなくても、開業準備に専念している場合は「失業の状態」には該当しません。

つまり、失業保険は「仕事をしていない人」に支給されるものではなく、「働く意思と能力があり、実際に求職活動を続けているものの就職できていない人」を支援する制度です。

開業準備を進める場合は、どの段階から「失業の状態」に該当しなくなるのかを把握しておくことが大切です。

失業保険受給中の開業準備で注意すべきタイミング

失業保険を受給しながら開業準備を進める場合は、「自営業の準備に専念した」と判断される段階に注意が必要です。

特に注意したいのは、以下のような行動です。

  • 開業届を提出する
  • 業務委託契約を結ぶ
  • 定款を作成する
  • 営業許可を取得する
  • 店舗やオフィスを契約する
  • 事業に必要な設備や什器を購入・レンタルする

ハローワークでは、自営業における就職日は、実際に事業を開始した日だけでなく、「事業準備に専念し始めた日」も対象としています。

例えば、開業届の提出や業務委託契約の締結、店舗・オフィスの契約、事業用設備の購入などを行った場合、その時点で自営準備に専念し始めたと判断される可能性があります。複数の準備を進めている場合は、そのうち最も早い日が自営専念日として扱われます。

ただし、これらの行為を行った日が一律に自営専念日になるとは限らず、実際の状況を踏まえてハローワークが判断します。

「売上がまだ発生していない」「実際の開業日はまだ先」といった場合でも、自営準備に専念していると判断されれば「失業の状態」には該当しません。開業届を出した日や営業を開始した日だけでなく、どの時点から具体的な事業準備に専念したかが重要です。

失業保険を受給しながら開業準備を進める際は、どの段階から「自営準備に専念した」と判断されるのかを把握しておくことが大切です。

開業を決めたら失業保険はどうなる?

開業を決めた場合、「失業保険はどうなるの?」と疑問や不安をお持ちの方もいることでしょう。

前提として、自営業を開始したり、その準備に専念し始めたりした場合、失業保険の基本手当を受給できる「失業の状態」には該当しなくなります。

開業を決めたあとは、基本手当の支給や申告、起業後に利用できる制度について確認しておきましょう。主なポイントは以下のとおりです。

  • 基本手当は自営に専念した日の前日まで
    基本手当は、自営に専念した日の前日までが支給対象です。

  • ハローワークへの申告が必要
    実際に営業を始める前であっても、自営業の準備に専念する段階へ移った場合は申告が必要です。自営業を開始することや準備に専念することが決まったら、管轄のハローワークへ申告しましょう。

  • 申告せずに受給を続けると不正受給となる可能性がある
    自営業を開始したことや準備に専念していることを申告せず、基本手当を受給し続けると、不正受給と判断される可能性があります。開業日だけでなく、準備に専念し始めた時点にも注意が必要です。

  • 起業後に別の制度を利用できる可能性がある
    基本手当の受給を終えて起業する場合でも、一定の要件を満たせば「再就職手当」を受給できる可能性があります。また、再就職手当を受給せず、将来の休業・廃業などに備えて基本手当の受給期間を確保する「受給期間の特例」を利用できる場合もあります。

この中で、再就職手当と受給期間の特例は、同じ起業について両方を利用できるわけではありません。次項では、このうち起業する方が知っておきたい「受給期間の特例」について詳しく解説します。

起業するなら知っておきたい「受給期間の特例」

受給期間の特例とは、起業後に事業を休止・廃止した場合などに備えて、残っている基本手当を受給できる期間を確保しておく制度を指します。

通常、雇用保険の基本手当の受給期間は、原則として離職日の翌日から1年間です。しかし、この特例を利用すると、事業を行っている期間のうち最大3年間は受給期間に算入されません。

例えば、離職日の翌日に起業して2年間事業を続けたあとに廃業した場合、その2年間は受給期間としてカウントされません。そのため、この制度を利用すると、廃業後に再び求職活動を始めた際、残っている基本手当を受給できる可能性があります。

ただし、起業中も基本手当を受け取り続けられる制度ではない点に注意しましょう。

受給期間の特例を利用する際は、以下の点を確認しておきましょう。

  • 利用するには一定の要件がある
    事業の実施期間が30日以上であること、その事業について就業手当・再就職手当を受給していないことなど、複数の要件があります。

  • 申請には期限がある
    申請は、事業を開始した日や事業またはその準備に専念し始めた日の翌日から2か月以内に、原則として住居所を管轄するハローワークで行います。

  • 事業開始などを確認できる書類が必要
    申請時には、受給期間延長等申請書のほか、開業届の写しや登記事項証明書などが必要です。事業の準備に専念し始めた場合は、事務所の賃貸借契約書など、その事実を確認できる書類を提出します。

起業後に事業を続けられなくなった場合に備えられる制度なので、対象となる可能性がある方は、開業時に確認しておきましょう。

独立・開業へ移る際に必要となるさまざまな準備

失業保険の受給から独立・開業へ移る際は、事業を始めるための各種手続きや環境整備が必要です。主な準備には、以下のようなものがあります。

  • 開業・法人設立の手続きを行う
    個人事業主として開業する場合は、税務署への開業届の提出などを行います。法人として事業を始める場合は、定款の作成や法人登記など、会社設立に必要な手続きを進めます。

  • 必要な許認可や届出を確認する
    事業内容によっては、営業を始める前に許可や届出が必要です。例えば飲食業や古物商など、一定の業種では所定の手続きが求められるため、自分の事業に必要なものを事前に確認しておきましょう。

  • 会計や資金管理の環境を整える
    事業用の銀行口座を用意したり、会計ソフトなどを導入したりして、事業のお金を管理できる環境を整えます。個人のお金と事業のお金を分けておけば、収支の把握や確定申告もしやすくなります。

  • 業務に必要な環境を用意する
    事業内容に応じて、パソコンやインターネット環境、Webサイト、事業用メールアドレス、名刺などを準備します。全ての事業で必要になるわけではないため、自分の業務に必要なものからそろえていくとよいでしょう。

  • 事業用の電話番号を用意する
    顧客や取引先との連絡に使用する電話番号を準備します。Webサイトや名刺などに掲載することも考え、事業用の連絡先として使える番号を用意しておきましょう。

この中でも、電話番号は全ての事業で必須ではありませんが、顧客や取引先との連絡窓口として用意しておくと便利です。Webサイトや名刺などに事業用の電話番号を掲載しておけば、問い合わせ先を明確にできます。

個人の携帯電話番号をそのまま使うこともできますが、仕事とプライベートの電話番号を分けたい場合は、事業用の電話番号を別途用意しておくとよいでしょう。また、市外局番付きの固定電話番号は、事業用の連絡先として信頼感を持たれやすい傾向があります。

開業時の事業用電話番号は03plusがおすすめ

開業時に事業用の固定電話番号を用意するなら、クラウドPBXの「03plus」がおすすめです。

03plusは、03や06をはじめとした全国主要48エリアの市外局番付き電話番号を取得でき、その番号を使ってスマホで発着信できるサービスです。固定電話と違い、オフィスだけでなく外出先でも会社代表番号を使って電話対応できます。

また、個人名義でオンライン本人確認を利用する場合は最短10分で開通できるため、開業前後でも短期間で事業用の電話番号を用意できます。

さらに、03plusには、開業時や導入後の電話コストを抑えやすいという特徴もあります。

  • 初期費用を抑えやすい
    固定電話機やPBXなどを新たに用意する必要がありません。すでに使っているスマホを活用すれば、事業用電話のためだけに新しい端末を購入する必要もなく、開業時の初期費用を抑えられます。

  • 「10分かけ放題」で通話料を抑えられる
    スマホアプリでは、月額1,000円(税抜)の「10分かけ放題」を利用できます。1回10分までの国内通話が無料になるため、顧客や取引先への短時間の電話が多い事業では、通話料の削減につながります。

  • 従業員が増えたら内線通話を活用できる
    開業後に従業員が増えた場合は、それぞれのスマホに03plusを導入して内線化できます。内線通話には通話料がかからないため、社員同士の電話にかかるコストを抑えられます。

  • 必要に応じて電話環境を拡張できる
    開業当初は必要最低限の構成から始め、事業の成長に合わせて、利用する端末や電話番号を増やせます。IVR(自動音声応答)や時間外アナウンス、留守番電話、クラウドFAX、通話録音などの機能も必要に応じて追加できるため、最初から過剰な設備や機能にコストをかけずに済みます。

このように03plusなら、開業時の初期費用だけでなく、導入後の通話料や将来的な社内通話のコストも抑えながら、事業規模に合わせて電話環境を整えられます。

事業用の固定電話番号を低コストで導入したい方は、ぜひ03plusをご検討ください。

03plusについて詳しくはこちら

まとめ

今回は、失業保険を受給しながら開業準備を進める際の考え方や、起業を決めたあとの手続きについて解説しました。

開業を検討しながら求職活動を続けることは可能ですが、自営業を開始したり、準備に専念し始めたりすると「失業の状態」には該当しなくなるため、ハローワークへの申告が必要です。

また、独立・開業へ移る際は、各種手続きに加えて事業用の電話環境も整えておきましょう。顧客や取引先との連絡窓口を用意できるほか、個人の携帯電話番号と仕事用の電話番号を分けやすくなります。市外局番付きの固定電話番号であれば、事業用の連絡先として信頼感を持たれやすい点もメリットです。

03plusなら、03や06などの市外局番付き番号をスマホで利用でき、固定電話機やPBXを用意する必要もありません。10分かけ放題や内線通話も活用できるため、開業時やその後の電話コストを抑えたい方は、ぜひ03plusをご検討ください。

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