ビジネスフォンからクラウドPBXに乗り換えるべき?メリットや乗り換えの際の注意点を解説

ビジネスフォンは一般家庭の電話機よりも高度な機能を利用できます。しかしインターネットが普及しスマホを当たり前に使う昨今では、オフィスでしか利用できないビジネスフォンは中途半端な存在になりつつあります。「ビジネスフォンからクラウドPBXに乗り換えようかな」そう考えている企業も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、ビジネスフォンが抱えている問題点、クラウドPBXに乗り換えるメリット、乗り換え時の注意点について解説します。

ビジネスフォンの問題点

ビジネスフォンはただの固定電話ではなく、電話業務を効率化させる電話システムです。1つの電話番号で複数の固定電話機から同時通話でき、内線通話により通話料削減を行えます。しかし、ビジネスフォンには以下のようなさまざまな問題点もあります。

設置工事に時間と費用がかかる

導入時の設置工事に時間や手間がかかる点は、ビジネスフォンの大きな問題です。

ビジネスフォンはPBX(主装置)をオフィス内に設置して、アナログ回線によって各固定電話と接続することで使用できます。設置には専門知識が必要であるため、業者を呼んで費用をかけて工事を行わなければなりません。設置工事そのものは数時間で終わりますが、業者のスケジュールによっては数週間待たされてしまうことがあります。工事が終わらなければビジネスフォンは利用できませんので、業務も停滞してしまうことでしょう。

増設工事にも時間と費用がかかる

固定電話機を増設したい場合も工事が必要で、時間と費用がかかります。

ビジネスフォンでは固定電話機を増設する場合、主装置の設定と配線工事が必要です。主装置のキャパシティを超えて増設する場合は、装置の買い替えと設置工事も必要になるため、時間や費用がさらにかかります。将来的に業務拡大することが明らかであれば、ビジネスフォン導入時に台数を増やしておくこともできます。ただし、業務縮小となった場合は大きなムダになってしまうため判断が難しいところです。

オフィス内でしか利用できない

オフィス内でしか利用できないことはビジネスフォンの大きな弱点です。

ビジネスフォンは、アナログ回線でつながっている固定電話機でしか利用できません。そのため、会社宛の電話に対応する電話番スタッフを、常にオフィスに配置しておく必要があります。もちろん外出の際にはビジネスフォンは使えませんので、オフィスから取次が合った際は、携帯電話番号で顧客に折り返し電話をしなければなりません。携帯電話番号だと出てくれないこともあるため、電話業務が停滞しやすいです。

オフィス移転の際に電話番号が変わる

ビジネスフォンは、オフィス移転の際に電話番号が変わる可能性があります。

アナログ回線の市外局番付き電話番号は、NTTの収容局ごとに管理されています。そのため、収容局をまたいでオフィス移転してしまうと、電話番号が変わってしまうのです。例えば、東京23区であればどこでも「03」が頭につきますが、収容局は細かく区切られています。そのため、たとえ移転場所が近く「東京03」のエリアであっても、収容局をまたいでしまって電話番号が変更される可能性があるのです。

オフィス移転する場合は、事前にNTTへ問い合わせておきましょう。

メンテナンスが必要

PBXはオフィス内に設置されており、自社にて保守管理しなければなりません。定期的なメンテナンスはもちろん、故障時の修理も費用を払って業者に依頼する必要があります。万が一修理が難しいと判断された場合は、新たにPBXを購入し直さなければなりません。

こうしたメンテナンスでは、自社スタッフの負担はかからないものの、多くの費用がかかるため企業にとっては頭を悩ませるものとなることでしょう。

クラウドPBXに乗り換えるメリット

ビジネスフォンは便利である一方で、さまざまな問題点があります。そうした問題点を解決し、さらなる業務効率アップやコスト削減を実現できるのがクラウドPBXです。ビジネスフォンからクラウドPBXに乗り換えるとどのようなメリットがあるのか解説します。

ビジネスフォンより時間や費用を節約できる

クラウドPBXに乗り換えれば、時間や費用を節約できます。

ビジネスフォンは配線工事や主装置・電話端末購入が必要であるため、導入時に多くの時間や費用がかかります。また、アナログ回線を使用するため、遠距離通話料金が割高になり、通話コストも高くなる傾向にあります。

しかしクラウドPBXは、クラウド上に主装置のシステムを設置するため、導入工事は不要です。さらに、電話回線としてインターネットを利用したIP電話回線を使用すれば、通話料金は全国一律になり、外出先の社員とも内線通話を行えます。そのため、導入にかかる時間や初期費用・毎月の通話コストを大幅に削減できます。

また、クラウドPBXにはビジネスに役立つ機能が豊富に搭載されています。自社に合った機能をうまく活用すれば、業務効率アップやコスト削減も実現可能です。

端末数の増減設定が簡単

クラウドPBXならば、端末数の増減も簡単に行えます。

ビジネスフォンの場合は前述の通り、台数を増やす際に時間や費用がかかります。しかし、クラウドPBXならばスマホやPCなどの端末から設定画面にアクセスして、簡単に端末数の増減を行えます。台数を増やしたければ契約数をそれにあわせて増やし、減らす場合は契約数も減らせるため、コスト面でのムダもありません。

例えば、キャンペーンなどで通常より電話対応数が増えると予想される場合は事前に端末数を増やし、キャンペーン終了後に元に戻すといった対応をスムーズに行えます。

スマホやPCを使って社外でも利用できる

クラウドPBXに乗り換えれば、社外でもスマホやPCから電話業務を行えます。

ビジネスフォンはオフィス内にPBXを設置するため、会社でしか電話業務を行えませんでした。そのため、外出中は電話対応ができない、または会社宛の電話に対応するための電話番を配置するといった選択に迫られます。

クラウドPBXならばクラウド上にPBXを設置して、会社の電話環境を構築します。そのため、スマホやPCなどからいつでもどこでも電話業務を行えます。例えば、外出中の社員でも会社宛の電話にスマホですぐに対応できるほか、テレワーク中の社員がPCで電話対応をすることも可能です。そのため、クラウドPBXならば、働き方の幅が広がるとともに、スムーズな顧客対応を行えるようになります。

オフィス移転で電話番号を維持できる場合がある

クラウドPBXに乗り換えておけば、オフィス移転時も電話番号を維持できる可能性があります。

アナログ回線の場合は収容局が変わると電話番号も変わってしまいます。そのため、近距離の移転であっても、電話番号が変更になるリスクがあります。

しかし、クラウドPBXで利用されるIP電話回線であれば、ベンダー側が電話番号を管理しているため、収容局のエリアが変わっても同一市外局番のエリア内であれば電話番号が変わりません。例えば、「03」のエリアである東京23区内であれば、どこに移転しても同じ電話番号を使い続けられます。同じ番号を使い続けられれば、ホームページや名刺の電話番号記載を変更する時間や費用を抑えられるため、企業にとっては大きなメリットとなることでしょう。

複数の拠点間でも内線で連絡が取れる

複数拠点間で連絡を取り合う際、クラウドPBXならば内線で行えます。

ビジネスフォンの場合、オフィス内でしか内線通話は行えません。これは、PBXがオフィスに設置されていて、その拠点のみでしか電話環境が構築されていないためです。

しかしクラウドPBXは、クラウド上にPBXを設置して電話環境を構築しますので、離れた拠点であっても同じ電話システムを利用できます。そのため、拠点間通話を内線で行えるのです。例えば、東京本社から大阪支社に電話する際も、外線ではなく無料の内線で通話できます。複数拠点でスムーズに通話できるため、通話コスト削減だけでなく、情報の共有がスムーズになって業務効率を高めることができるでしょう。

クラウドPBXに乗り換える際の注意点

ビジネスフォンからクラウドPBXに乗り換えることは、企業にとってさまざまなメリットがあります。その一方で、以下のような注意点もありますので、必ずチェックしておきましょう。

ビジネスフォンの解約は契約期間を確認してから

クラウドPBXからビジネスフォンに乗り換える際は、必ず契約期間を確認しましょう。

ビジネスフォンはPBXにあわせて、専用の固定電話機を用意します。企業によっては端末を購入するのではなくリースしているケースもあるでしょう。クラウドPBXに乗り換える場合、リースしている端末は解約しなければなりません。しかし契約期間が残っている場合、違約金などが発生することがあります。電話端末だけでなく、主装置を含めたビジネスフォンシステムそのものをリースしている場合は、さらに高額の違約金が発生する可能性があるため注意が必要です。

クラウドPBXに乗り換える際には契約満了のタイミングを狙う、もしくは事前に違約金がいくらになるか計算してから行うようにしましょう。

電話番号を引き継げるか確認する

クラウドPBXに乗り換える場合は既存の電話番号を引き継げるかどうかも確認しましょう。

会社電話番号はやむを得ない事情がない限り、基本的に変更すべきではありません。電話番号を変更すると、ホームページ・名刺・広告物などの記載を変更しなければなりませんし、顧客への周知も必要となります。多くの手間や費用がかかるため、企業にとってはなるべくなら避けたいところでしょう。

クラウドPBXのベンダーによっては、「03plus」のように電話番号を引き継ぎできる番号ポータビリティに対応しているところもあります。条件によって引き継ぎできないケースもありますが、事前に確認してなるべく電話番号を変更しないで済むようにしましょう。

現在利用中の他ツールとの連携が可能か確認する

クラウドPBXに乗り換えるならば、自社で利用中のツールとの相性も必ず確認しておくべきです。

インターネット利用が当たり前の昨今、企業ごとにさまざまなITツールを利用していることでしょう。クラウドPBXもインターネット回線を利用するITツールの1つであり、うまく使えば業務効率をアップさせられます。しかし、ベンダーによって搭載されている機能が異なるため、システム面での相性などにより現在自社で使っているツールと連携できないことがあります。その場合、業務効率を高めるどころか、使い慣れるまで効率が下がるかもしれません。導入前に必ず確認しておきましょう。

クラウドPBXを選ぶ際のポイント

クラウドPBXは数多くありますが、自社に合ったものを選ばないと電話業務は思ったように効率化されません。以下のポイントを参考に、自社に合ったものを選びましょう。

必要な機能があるか

クラウドPBXを選ぶ際は、必要な機能が搭載されているものを選びましょう。

利用できる機能はベンダーごとにさまざまで、導入してみたら「使いたい機能がなかった」と、ガッカリしてしまうケースも少なくありません。そういった事態に陥らないためにも、まずは自社でどのような機能を利用したいか、洗い出しておくことをおすすめします。電話の一次対応を効率化したい、社員の負担を減らしたい、聞き間違いなどのミスを減らしたいなど、課題や実現したいことなどを洗い出してみてください。

通話品質に問題はないか

通話品質もクラウドPBXを選ぶ際のポイントです。

あまりに格安なベンダーの場合、思うような通話品質ではなく音声の途切れやノイズが入ることもあります。また、クラウドサーバーが脆弱で、メンテナンスが続き業務に支障が出てしまうケースもまれにあります。

そのようなことがないように、無料トライアルを活用して通話品質をチェックしておきましょう。

操作しやすいか

クラウドPBXは操作性も重要です。

企業によっては、ツールの扱いに慣れていない年配の社員が多く在籍しているケースもあるでしょう。操作が分かりにくい、難しいツールだと電話業務を効率化できるどころか、うまく扱えずに業務に支障が出てしまうかもしれません。

クラウドPBXを導入する際は、シンプルで分かりやすく、誰でも操作しやすいツールかどうかをチェックしましょう。

クラウドPBXなら「03plus」

ビジネスフォンからクラウドPBXに乗り換えるならば「03plus」がおすすめです。「03」や「06」を始めとした全国主要46局の市外局番を取得できるだけでなく、番号ポータビリティにも対応しています。そのため、条件が整っていれば既存の電話番号もそのままご利用いただけます。操作も一般的なスマホとほとんど差がありませんので、誰でも簡単に使いこなせます。

また、03plusは機能が豊富で、さまざまな企業の課題解決・業務効率アップに貢献できるクラウドPBXです。例えば、通話を自動録音できる「通話録音」、自動音声で顧客に案内する「IVR」、電話の一次対応を効率化する「留守レポ」などがあります。FAX業務の効率化とコスト削減を実現できる「クラウドFAX」は大阪市でも導入されています。

他にもさまざまな便利機能が搭載されていますので、ビジネスフォンからクラウドPBXへの乗り換えをご検討でしたらぜひ03plusをご検討ください。

03plus エンタープライズについて詳しくはこちら

まとめ

今回はビジネスフォンからクラウドPBXに乗り換えるべきかどうかについて解説しました。

ITが発展する以前であれば、ビジネスフォンは業務効率を高める便利なツールでした。しかし、インターネットが普及してスマホ利用が当たり前になった昨今、オフィスでしか使えないビジネスフォンでは不便さを感じる場面も多いかもしれません。

クラウドPBXは、インターネット回線を使用して、場所や時間にとらわれず会社電話番号で発着信を行えるなど、さまざまなメリットがあるツールです。ビジネスに役立つ機能も豊富にありますので、ぜひビジネスフォンから乗り換えてみてはいかがでしょうか。03plusは、既存の固定電話番号をそのまま利用可能で、導入はもちろん導入後のサポートもしっかり行っています。乗り換え先のクラウドPBXをお探しでしたらぜひご検討ください。

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