PBXは耐用年数6年の減価償却資産!クラウドPBXに乗り換えを

PBXは、企業で使われるビジネスフォン機能を利用するための機器です。歴史ある企業では10年以上使用しているケースも少なくありません。しかし長く使い続けていれば故障して、電話業務が止まってしまう恐れがあります。そうした事態を避けるためにも、耐用年数を把握して、買い替えや乗り換えを検討することが大切です。

今回は、減価償却資産であるPBXの耐用年数、クラウドPBXへの乗り換え、乗り換えのメリットについて解説します。

PBXとは

PBXとは、「Private Branch Exchange」の略で、日本語では「電話交換機(構内交換機)」のことを指します。企業にて複数の電話を利用するケースにおいて、社内の電話回線を集約して外線の発着信や内線同士の接続、外線と内線の接続をコントロールしています。

電話回線を使用する従来のPBX(レガシーPBX)では、オフィス内にPBX機器を設置して利用します。

PBXは減価償却資産?

PBXは機器の購入や設置に費用がかかりますが、ビジネス用途であればそれらを経費として計上できます。では、PBXはどのような減価償却資産に分類されるのでしょうか。国税庁が公開している「主な減価償却資産の耐用年数表」によると、PBXは減価償却資産の中でも、「電話設備その他の通信機器」に該当します。さらに細かく分類すると、「デジタル構内交換設備」に該当する減価償却資産です。

PBXの法定耐用年数は6年

国税庁の「主な減価償却資産の耐用年数表」によれば、PBXの法定耐用年数は6年です。

法定耐用年数とは、減価償却資産に該当する資産が、正しい用途にて使われた場合、利用に耐えて効果をあげることを可能にする年数のことです。ごく簡単に言えば、耐用年数とは使用により劣化して価値がどんどん下がっていく固定資産の使用可能年数です。固定資産の取得費用は、一気に計上せずに、耐用年数で分けて計上(減価償却)できます。

6年のタイミングで乗り換えを検討しよう

PBXの耐用年数が6年と知り、短いと感じる方もいることでしょう。しかし、法定耐用年数はあくまでも目安にすぎず、10年以上使い続ける企業も少なくありません。PBXに限らず、さまざまな機器はたとえ同じ機種であっても、環境や使い方によって劣化具合が異なります。そのため、法定耐用年数を過ぎたからといって、必ずしも故障するわけではありません。

ただし、税務上は法定耐用年数が過ぎてしまえば、経理上の資産価値はなくなり経費として計上できなくなります。そのため、レガシーPBXは6年を目安に買い替えすることが多いです。また近年は、レガシーPBXの法定耐用年数を機に、利便性の高いクラウドPBXへ乗り換える企業も増えています。

詳しくは後述しますが、クラウドPBXはレガシーPBXと比べて費用面・機能面でさまざまなメリットがあります。導入により業務効率化・コスト削減を実現した事例も数多くあります。そのため、レガシーPBXが法定耐用年数になったら、クラウドPBXへの乗り換えがおすすめです。

クラウドPBXに乗り換えるメリット

では、耐用年数を過ぎたレガシーPBXからクラウドPBXに乗り換える場合、どのようなメリットがあるのでしょうか。以下で具体的に解説します。

耐用年数を考慮する必要がない

クラウドPBXに乗り換えれば、耐用年数を考慮する必要がなくなります。

レガシーPBXは物理的な機器であり、使用し続けていれば徐々に劣化します。年月の経過とともに故障リスクがあるため、耐用年数を目安に買い替えすることがほとんどです。

しかしクラウドPBXは、PBXシステムをクラウド上に設置します。物理的な機器ではないため、PBXそのものが経年劣化することはありません。そのため、クラウドPBXそのものには耐用年数はなく、それを考慮する必要がないのです。

また、PBXシステムを設置するクラウドサーバーの保守管理はベンダー側が行います。そのため企業側で買い替えや入れ替え時期を気にする必要もなくなります。

導入に工事が必要ない

クラウドPBXは、導入工事が不要です。

レガシーPBXの場合、PBX機器を購入してオフィス内に設置するための工事が必要です。そのため、業者の手配や工事立ち会いが必要で、導入までに多くの時間が必要でした。

しかしクラウドPBXは、クラウド上にPBXシステムを設置しますので、オフィスでの工事は不要です。システム設置や初期設定などは全てベンダー側が行いますので、工事業者を手配する必要もありません。クラウドPBXであれば、工事不要で最短即日、遅くとも1週間程度で導入できます。

コストを削減できる

クラウドPBXであればコスト削減も実現できます。

レガシーPBXは、耐用年数を迎えたら機器の買い替えや導入工事のための費用が必要です。減価償却費として経費計上できるものの、定期的にまとまったコストがかかるのは企業にとって痛いのではないでしょうか。

クラウドPBXであれば、前述の通り工事が不要です。工事をしないということは、工事費用もかからないということです。PBX機器の購入も不要なので導入コストを大幅に削減できます。また、固定電話機の購入費用も不要になります。クラウドPBXならば、すでに支給している社用のスマホや個人のスマホをそのまま活用できるためです。

業務効率を改善できる

クラウドPBXにすれば、業務効率を改善できます。

クラウドPBXは、インターネット回線を利用して電話環境を構築します。そのため、スマホやパソコンと相性が良いのが特徴です。そのため例えば、内線機能をスマホに持たせて、外出している社員や離れた拠点との内線通話を実現できます。また、スマホで固定電話番号を利用できるため、外出先であっても会社宛の電話に対応することもできます。つまり、クラウドPBXならば、オフィスに縛られることなく、いつでもどこでも効率よく電話業務を行えるわけです。

また、さまざまなITツールやアプリと連動しやすいのもクラウドPBXならではの特徴です。例えば、CTIと連動させることで、コールセンター業務を高度化・効率化することも容易です。

法定耐用年数を過ぎたPBXを使い続けると?

前述の通り、レガシーPBXの法定耐用年数は6年です。しかし6年で故障するわけではなく、実際はそれ以上でも使い続けられます。しかし、法定耐用年数を過ぎたレガシーPBXを使い続けることにはデメリットもいくつかあります。

故障リスクが高くなる

耐用年数を大きく過ぎた機器は、劣化をはじめさまざまな要因から故障する可能性が高まります。すぐに修理できる軽度の故障であれば、さほど大きな問題にならないかもしれません。しかし、致命的な故障であれば修理に時間がかかったり、機器の買い替えが必要になったりするでしょう。そのため、電話業務を一定期間止めなければなりません。電話は企業にとって顧客とつながるための大切な窓口です。それを止めることは、大きなリスク・損失につながります。そのようなトラブルを発生させないためにも、耐用年数を目安にして買い替えやクラウドPBXへの乗り換えを検討しましょう。

サポートが終了する

レガシーPBXの耐用年数を過ぎた状態であまりに長く使い続けていると、メーカーサポートが終了してしまうかもしれません。

サポート期間が終了していると、不具合が発生した場合は、修理にかかる費用を企業が全額負担することになります。軽微な故障であれば問題ありませんが、大きな不具合であれば、修理にかかる費用は膨大になります。

また、サポート切れの製品の場合、修理に必要な部品が生産終了になっている可能性もあります。その場合、修理自体ができず、買い替えまで電話業務を止めることになります。PBXのサポート期間はメーカーにもよりますが、耐用年数の6年を目安にしていることが少なくありません。トラブルを避けるためには、耐用年数を大幅に超える使用はやめるべきといえるでしょう。

保守費用が高くなる

耐用年数の過ぎた古いレガシーPBXは、保守費用が高くなる傾向にあります。

レガシーPBXは耐用年数が6年とそれなりに長く使える機器です。しかし、耐用年数内でも新たな製品が出れば、既存製品は古い機種となります。耐用年数を超えれば、かなり古い機種となってしまうのが一般的です。

古い機種の場合、メーカーにとって修理のための部品や人材確保が負担になります。そのため、古い機種ほど保守費用が高くなりやすい傾向にあります。さらに故障頻度も高くなり、そのたびに費用がかさみます。

保守費用が高くなることから、「まだ使える」「もったいない」などの理由で耐用年数を過ぎたレガシーPBXを使い続けることはおすすめできません。

新しい世の中・働き方に対応できない

古いレガシーPBXを使い続けると、時流に乗れず新しい働き方に対応できない可能性が高まります。

現代のビジネスでは、IT機器を活用するのが当たり前です。そのような中で、電話回線を使用してオフィス内のみでしかビジネスフォン機能を使えないレガシーPBXは、どうしても見劣りしてしまいます。旧態依然とした電話業務効率、オフィスに縛られ続ける社員、かさむ保守費用など、レガシーPBXを使い続けることはデメリットが多いものです。ビジネスの機動性を高め、新しい働き方を推進するためにも、クラウドPBXへの乗り換えをおすすめします。

クラウドPBXの選び方

では、クラウドPBXはどのように選べば良いのでしょうか。数多くあるサービスの中から、自社にあったサービスを選ぶコツ・ポイントを解説します。

操作性

クラウドPBXを選ぶ際には、その操作性を重視しましょう。

クラウドPBXは便利なツールですが、機能を使いこなせなければ意味がありません。操作で迷ったりミスをしたりすれば、高い機能の持ち腐れになるだけでなく、仕事上のミスにもつながる可能性があります。そのため、社員にとって操作しやすく分かりやすいものを導入するのがおすすめです。

特に、年配の社員が多い企業では、シンプルで直感的に動かせるクラウドPBXが良いでしょう。導入前に無料トライアルなどを活用し、社員に操作性を確認してもらいましょう。

機能性

クラウドPBXへ乗り換えるなら、機能性も重視しましょう。

クラウドPBXはベンダーごとに搭載されている機能が異なります。導入後、「使いたい機能がなかった」といった事態を避けることが大切です。

まずは、自社でどのような機能が必要か、どのような外部システムと連携したいかを洗い出して整理しましょう。その上で、必要な機能を有しているサービスを選べば、導入後のミスマッチを防げます。

セキュリティ

クラウドPBX選びでは、セキュリティ面も考慮しなければいけません。

ビジネスのIT化が進むとともに、情報漏洩や不正アクセスといった問題も増加しています。こうしたトラブルに遭えば、企業の信頼を失墜させてしまいます。トラブルを避けるためにも、セキュリティ対策が万全なクラウドPBXを選ぶことが大切です。

例えば、自社でシステムを開発しているベンダーであれば、セキュリティへの意識が高い傾向にあります。また、OSの更新にあわせてアプリもすぐに更新していれば、セキュリティホールをつかれにくいサービスであるといえるでしょう。他にも、二段階認証、ウイルス対策、データ暗号化などの対策をしているベンダーを選ぶのがおすすめです。

サポート

クラウドPBXを導入するなら、ベンダー側のサポート力も重視すべきです。

操作の不明点や疑問点が生じると、電話業務が止まってしまいます。そうしたとき、すぐに相談できる担当者がいれば安心です。導入時も、担当者に相談しながら進めれば、自社にあった適切な機能やオプションを選ぶことができ、業務をより効率化しやすくなります。

サポート体制を見る場合は、担当者の対応力やフットワークの軽さなどをチェックしましょう。また、24時間対応の窓口があるかも重要です。

費用

クラウドPBXへ乗り換える際は、費用面も考慮しましょう。

クラウドPBXは機能性が高く便利なサービスですが、毎月のランニングコストがかかります。また、ベンダーごとに料金設定が異なります。費用を調べずに導入してみたら、「コスト削減どころか、高くなった」という事態に陥る可能性もあるので注意が必要です。

クラウドPBXには大企業向け、中小企業向け、小規模向けなどさまざまなサービスがあります。まずはその中から自社にあった規模のクラウドPBXを選びましょう。そこから必要な機能の有無などを確認した上で、コストパフォーマンスの高いベンダーを選ぶのがおすすめです。

クラウドPBXなら03plus

レガシーPBXからクラウドPBXへ乗り換えるなら、03plusがおすすめです。03plusは、全国主要47局の市外局番付き電話番号を利用でき、番号ポータビリティにも対応したクラウドPBXです。条件があえば従来の固定電話番号をそのまま利用できるので、レガシーPBXからの乗り換えもスムーズに行えます。

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まとめ

今回は、PBXの耐用年数とクラウドPBXへの乗り換えについて解説しました。

レガシーPBXは耐用年数が6年であり、それを超えて利用し続けると故障やサポート期間終了などの問題が生じやすくなります。電話業務を止めてしまう重大なトラブルが発生することもあるため、耐用年数を迎えたらクラウドPBXへの乗り換えがおすすめです。

03plusは、個人事業主や小規模オフィス向けとともに、30名以上の法人・地方自治体向けのエンタープライズ版もあります。御社の規模や業務にあわせてカスタマイズできますので、ぜひご相談ください。

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