災害時や通信障害が発生した際に、「会社の電話がつながらない」という状況は、事業継続において大きなリスクです。万が一、顧客対応や社内連絡が止まれば、機会損失や信用低下につながる可能性もあります。
こうした背景から、BCP対策として、地上インフラに依存しない衛星電話の活用が注目されています。
「衛星電話って本当にBCP対策に有効?」「携帯や固定電話との違いは?」「衛星電話ってコストが高いのでは…?」など疑問や不安をお持ちの方もいることでしょう。
そこで今回は、衛星電話のメリット・デメリットに加え、より実用的なBCP対策として注目されている代替手段について解説します。
目次
衛星電話とは?仕組みを分かりやすく解説
衛星電話とは、地上の基地局ではなく、人工衛星を経由して通信を行う電話サービスです。
衛星電話の通信は、端末から送信された信号が人工衛星に送られ、そこから地上局や相手の端末へと中継されることで成り立ちます。
また、衛星電話の通信形態は一つではありません。主に以下の2つのパターンがあります。
- 衛星電話→衛星→地上設備・地上局→スマホや固定電話
- 衛星電話→衛星→衛星電話
さらに、利用される人工衛星にも種類があります。広いエリアを一度にカバーできる静止衛星(GEO)と、通信の遅延を抑えた高速なやり取りに適した低軌道衛星(LEO)の2種類があります。
・静止衛星
地上から約3万6,000km上空に位置し、常に同じ場所をカバーできるため、広範囲で安定した通信が可能です。一方で、距離が遠いため通話時にわずかな遅延が発生します。
・低軌道衛星
地表からの距離が近く、遅延が少ない点が特徴です。ただし、一つの衛星でカバーできる範囲が狭いため、多数の衛星を連携させて通信を維持する仕組みになっています。
このように、衛星電話は人工衛星を経由することで、地上インフラに依存せずに通信できます。通信方式や衛星の種類によって特性は異なりますが、いずれも「どこでもつながる」ことを実現するための技術といえるでしょう。
携帯電話や固定電話との違い
衛星電話と携帯電話や固定電話の大きな違いは、通信インフラにあります。
携帯電話や固定電話は、地上の基地局や回線設備を利用して通信を行うため、通信インフラが整備されているエリアでしか利用できません。
一方、衛星電話は人工衛星を経由して通信するため、地球上のほぼどこでも利用できるのが特徴です。例えば、通信インフラが整っていない海外の地域や、山間部、離島、海上、上空などでも通話が可能です。
ただし、衛星電話は、携帯電話や固定電話と比べると通信コストが高いという違いもあります。そのため、通話料が高額になりやすい傾向にあります。また、衛星電話は通信に遅延が発生する場合がある点にも注意が必要です。
どんな場面で使われるのか
衛星電話は、主に以下のような場面で活用されています。
- 山間部や離島など、通信インフラが整っていない地域
- 海上や航空機など、基地局の電波が届かない場所
- 災害時の非常用通信手段(BCP対策・緊急連絡)
- 大規模イベントなど、一時的に通信需要が集中する環境
- 海外のへき地やインフラが未整備な地域での業務連絡
このように、衛星電話は「通常の通信手段が使えない環境」や「通信の確実性が求められる場面」で使われています。
BCP対策で衛星電話が注目される理由
衛星電話は、BCP対策として注目を集めています。なぜ、衛星電話が注目されるのか、その理由を解説します。
そもそもBCP対策とは
BCPは「Business Continuity Plan(事業継続計画)」の略です。BCP対策とは、災害や事故などの緊急事態が発生した際に、事業への影響を最小限に抑えながら、業務の継続や早期復旧を目指す取り組みを指します。
災害により事業が停止すると、売上の損失や顧客からの信用低下につながる可能性があります。そのため、企業としてBCP対策に取り組むことが重要です。
BCP対策において、緊急時でも連絡手段を確保することは最も重要なポイントです。災害時には、固定回線や携帯電話などの通信インフラが使えなくなる可能性があります。そのため、通信手段を複数確保しておく必要があります。
衛星電話が災害時に強い理由
衛星電話は、地上の通信インフラに依存しないため、災害時でも通信を維持できる点が強みです。
災害時は、通信インフラが停止し、連絡手段が断たれる可能性があります。しかし、衛星電話は人工衛星を利用して通信を行うため、地上設備が被害を受けた場合でも通信を継続できる可能性が高いといえます。
このような理由から、衛星電話はBCP対策における有効な通信手段の一つとされています。
BCP対策として衛星電話を導入するメリット・デメリット
衛星電話は、災害時でも通信を確保できる手段として有効ですが、導入にあたってはメリットとデメリットの両方を理解しておくことが重要です。
メリットとして、まず挙げられるのが災害時でも通信手段を確保しやすい点です。衛星電話は地上の通信インフラに依存しないため、基地局や回線が被害を受けた場合でも通信を継続できる可能性があります。また、山間部や離島、海上など、通常の携帯電話がつながりにくい環境でも利用できる点も特徴です。こうした特性から、BCP対策としての信頼性が高い通信手段といえます。
一方で、衛星電話にはデメリットもあります。まず、端末や通信コストが高くなりやすい点です。専用端末が必要となるほか、通話料金や基本料金も一般的な電話サービスと比べて高額になる傾向があります。また、衛星と直接通信するため、空が開けた場所での利用が前提となり、原則として屋外での使用が必要です。屋内で利用する場合は、アンテナやドッキングステーションなどを別途用意する必要があります。こうしたコストや利用環境の制約から、通常の業務用電話として常用するには適していません。
衛星電話に代わるBCP対策として注目「スターリンク+03plus」
衛星電話は有効な通信手段ですが、コストや利用環境の制約があります。そこで注目されているのが、スターリンクとクラウドPBX「03plus」の組み合わせです。衛星インターネット回線とクラウド電話を組み合わせることで、災害時の通信手段を柔軟に確保できます。
ここでは、スターリンクと03plusの概要や活用方法について解説します。
スターリンクとは
スターリンク(Starlink)は、SpaceX社が提供する衛星インターネットサービスです。低軌道衛星(LEO)を利用して通信を行うため、山間部や離島、災害現場など、地上の通信インフラが届きにくい場所でもインターネット接続を確保できます。
従来の静止衛星型と比べて遅延が少なく、高速通信が可能である点も特徴です。また、専用アンテナと端末を設置することで利用でき、比較的簡単に導入できます。
ただし、スターリンクはあくまでインターネット回線を提供するサービスであり、単体では音声通話は行えません。通話を行うには、クラウドPBXなどのサービスと組み合わせて利用する必要があります。
クラウドPBXの03plusとは

03plusは、スマホやパソコンで固定電話番号が利用できるクラウドPBXサービスです。全国主要46局の市外局番付き番号を取得できるほか、番号ポータビリティにも対応しており、既存の電話番号を引き継いで利用することも可能です。
インターネット回線を利用して発着信を行うため、場所にとらわれず電話環境を構築できます。スマホを内線端末として利用できるほか、内線通話や代表番号での発着信など、ビジネスフォンと同様の機能を利用できます。
また、自動音声応答(IVR)や通話録音、クラウドFAXなどの機能も利用でき、電話業務の効率化にもつながります。
このように03plusは、場所に依存しない柔軟な電話環境を構築できるため、BCP対策にも適したサービスです。
スターリンク回線で03plusを利用できる
03plusは、スターリンク回線でも利用可能です。
スターリンクは低軌道衛星を利用したインターネットサービスであり、その回線を利用することで03plusも使用できます。一般的なインターネットと同様に、スマホやパソコンから発着信を行えます。
従来のインターネットと異なり、スターリンクは地上の通信インフラに依存しません。そのため、災害時でも通信環境を確保できる可能性があり、03plusによる電話対応の継続にもつながります。03plusは専用端末が不要で、普段利用しているスマホをそのまま活用できる点も特徴です。
このように、スターリンクと03plusを組み合わせることで、BCP対策として有効な通信手段を構築できます。
BCP対策で03plusが役立つ理由
BCP対策では、非常時でも業務を継続できる体制を整えることが重要です。その中でも、通信手段を確保することは欠かせません。03plusは、場所にとらわれず電話環境を構築できるため、平常時と非常時で運用を切り替える必要がなく、継続的に利用しやすい特徴があります。
ここでは、BCP対策において03plusが役立つ理由について解説します。
スマホで会社番号を使える
03plusは、スマホで会社の固定電話番号を利用できます。全国主要46局の市外局番付き電話番号を取得できるほか、番号ポータビリティにも対応しており、既存の固定電話番号をそのまま利用することも可能です。
インターネット回線を利用して発着信を行うため、オフィスに縛られず電話業務を行えます。また、複数人で同じ番号に対応できるため、外出先や在宅勤務中でも着信対応が可能です。
これにより、災害時に出社が難しい状況でも、各自がスマホから対応できるため、業務の継続につながります。
通常時も非常時も同じ運用を継続しやすい
通常時・非常時を問わず、同じ運用を継続しやすい点もポイントです。
03plusはインターネット回線を利用するため、利用場所に依存せず同じ電話環境を構築できます。スマホやパソコンを使って発着信できるため、オフィス・自宅・外出先といった場所の違いによる運用の変化がありません。
例えば、災害によってオフィスが停電し出社できない場合でも、社員が自宅からスマホで会社番号を使って電話対応を行えます。特別な設定や切り替えが不要で、通常時と同じ手順で業務を継続できます。
もちろん、災害時だけ特別な運用に切り替える必要はありません。インターネット環境とスマホがあれば、通常時と同じ体制で電話対応を継続できます。平常時から使い慣れた環境をそのまま維持できることが、BCP対策において大きなメリットといえるでしょう。
衛星インターネット環境と組み合わせやすい
衛星インターネット環境と組み合わせやすい点も、03plusがBCP対策に役立つ理由の一つです。
03plusはインターネット回線を利用するサービスであるため、回線の種類に依存せず利用できます。光回線やモバイル回線だけでなく、スターリンクなどの衛星インターネット環境でも同様に利用可能です。
特別な機器や設定を必要とせず、インターネット接続さえあればスマホやパソコンから発着信できるため、環境を選ばず導入しやすい点が特徴です。
このように、03plusは通信手段を柔軟に切り替えられるため、衛星インターネットとも組み合わせやすく、BCP対策として活用しやすいサービスといえます。
まとめ
今回は、BCP対策における通信手段の重要性や、衛星電話の特徴、さらに代替手段としてのスターリンクと03plusの活用方法について解説しました。
衛星電話は、地上インフラに依存しない通信手段です。しかし、コストが高く利用環境の制約があることから、通常の業務用電話として利用するのは難しいのが現実です。
衛星通信を活用したBCP対策を考えるなら、スターリンクと03plusの組み合わせがおすすめです。現在使っているスマホを活用し、インターネット環境さえ確保できれば、場所に依存せずに会社番号での発着信が可能になります。
また、03plusは単体でもBCP対策として有効です。スマホで会社番号を利用できるため、オフィスが使えない状況でも電話業務を継続できます。さらに、設備を社内に設置する必要がなく、データもクラウド上に保存されるため、災害による機器故障やデータ消失のリスクを抑えられます。場所に依存しない運用が可能で、テレワーク環境でも柔軟に対応できる点も強みです。
BCP対策を実施したいとお考えなら、03plusの導入をぜひご検討ください。
