業務効率アップやコストダウンを実現するためにクラウドPBXの導入を検討している企業は多いのではないでしょうか。そこで気になるのは「クラウドPBXではどんな電話機を利用できるのか」という疑問です。
今回はクラウドPBXの概要と利用できる電話機の種類、そしてクラウドPBXと相性の良いスマホを利用するメリットについて解説します。
目次
クラウドPBXとはどういうもの?
クラウドPBXとはPBX=構内交換機をクラウド化してインターネット上に設置し、ビジネス用の電話環境を提供するサービスです。
通話にはインターネット回線を利用しているため、ネット環境さえあればオフィス内だけでなく外出先でも内線通話することができます。つまり、クラウドPBXならばオフィス内外におけるスタッフ間コミュニケーションを無料で行えるわけです。
さらにスマホで会社宛の電話を受けたり会社代表番号で発信したりできるため、電話対応をスムーズに行えるのもクラウドPBXの特徴です。
また、クラウドPBXではビジネスに有用なさまざまな機能を利用でき、業務効率化やコスト削減を実現することも可能となります。
一般的なビジネスフォンとの違い
ビジネスフォンとはオフィスで利用される電話システム全般を指します。ただし、クラウドPBXと比較する場合はビジネスフォン=アナログ回線を使用する従来型PBXを指すことがほとんどです。
そのような前提をもとにすればクラウドPBXとビジネスフォンではかなり違いが出てきます。
たとえば、ビジネスフォンはオフィス内に設置する主装置と専用固定電話電話機が必要です。導入時には主装置の購入費用や工事費用などで数十万~数百万円かかり、申し込みから運用開始まで1ヶ月以上かかります。
クラウドPBXであれば主装置の購入費や工事費用はかかりません。導入期間も、たとえば03plusならば申し込みから最短10分で利用することができるなど、かなりスピーディーです。
また、ビジネスフォンではアナログ回線を使用するため、オフィス内だけでしか運用できません。しかしクラウドPBXならばオフィス内だけでなく外出先でも運用可能です。さらに、遠方の拠点や海外拠点との無料内線通話が可能となるサービスもあります。
他にも、ビジネスフォンではITシステムとの連携が取れない、機能が限定的であるなどクラウドPBXに比べるとできることが限られます。
クラウドPBXで利用できる電話機とは?
クラウドPBXは従来のビジネスフォンとは異なり、インターネット回線を使用した電話システムです。ここではクラウドPBXでどのような電話機が利用できるのかをご紹介します。
スマートフォン
クラウドPBXではスマホを内線端末として利用できます。
契約後、クラウドPBXサービス専用のアプリをインストールすればそのまま内線端末として利用可能です。音声データはアプリを通してインターネット回線に乗り、相手方に届くのです。
持ち運びできるスマホはクラウドPBXとの相性が良く、外出先でもスムーズに電話対応できます。社外でも内線通話できるため、顧客だけでなく社内コミュニケーションの活発化にも一役買うことでしょう。
また、スマホは社用のものだけでなく個人用のものも利用できるため、企業としては端末購入コストを抑えることができます。スタッフ側としては使い慣れた端末をそのまま利用でき、ストレスなく業務を進められることがメリットです。
ほとんどのクラウドPBXサービスで端末制限やキャリア制限はありません。ただし、アプリに対応していないOSではインストールできませんので、導入前にOSのアップデートなどを行いましょう。
PC・タブレット
クラウドPBXではPCやタブレットも利用できます。スマホと同様に、契約後アプリをインストールすれば内線端末としてすぐに利用可能です。
PCの場合は通話を行いながら大きな画面で情報検索やその他業務を進めることができます。そのため、コールセンターなど電話業務がメインとなる業種ではスマホよりPCを利用するケースが多いです。また、電話対応業務に便利な機能を多数搭載し、コールセンターに特化したクラウドPBXサービスもあります。
タブレットはスマホのような持ち運びやすさと、PCのような作業力を持ち合わせた端末です。また、タッチパネルで操作できる点はタブレットならではの特徴といえるでしょう。そのような特徴から、タブレットはデスクワーク用の社内連絡端末として利用されたり、会社の受付用端末として利用されたりすることが多いです。実際に、タブレットで利用しやすいように、受付システムを搭載したクラウドPBXサービスも存在します。
SIP電話機
SIP電話機はクラウドPBXで利用できる端末としてはやや異質かもしれません。というのも、見た目は従来の電話機そのものであるためです。
SIP電話機は「セッション・イニシエーション・プロトコル(Session Initiation Protocol)」つまり、インターネット回線を使用して通話を行える技術を搭載した置き型タイプの電話機です。
たとえば、長年ビジネスフォンを利用していた企業の場合、スマホやPC、タブレットの操作に慣れていないスタッフがいる場合もあります。SIP電話機はそうしたケースで利用される端末です。中高年以上にとっては見慣れていて使い慣れている形であり、安心感があるのではないでしょうか。
ただし、クラウドPBXサービスによっては利用できるSIP電話機の機種が限定される場合があります。購入前に対応しているかどうか必ず問い合わせましょう。
ビジネスフォンやガラケーには非対応
クラウドPBXはビジネスフォンやガラケーには非対応です。
従来型のビジネスフォン端末はアナログ回線のみに対応しています。また、主装置に合わせた規格となっているため、インターネット回線を使用するクラウドPBXでは利用できないのです。
ガラケーはスマホと使用されているOSが異なり、性能的にも劣ります。そのため、そもそもアプリをインストールすることができず、クラウドPBXを利用することができません。
PCやタブレットは使い慣れていない、ガラケーしか持ってない、そういったスタッフがいる場合は前述のSIP電話機の利用を検討してみてください。
利便性が高い電話機はスマホ!メリットまとめ
クラウドPBXはPC・タブレット・SIP電話などを利用できますが、特に相性の良いのがスマホです。クラウドPBXでスマホ利用を利用するメリットをまとめましたのでご覧ください。
外出先でも会社番号での発着信ができる
クラウドPBXサービスのアプリをインストールしたスマホであれば外出先でも会社番号にて発着信可能です。
従来型のPBXやビジネスフォンでは、スタッフが出払っている際に会社宛にかかってきた電話対応として、転送サービスを利用していました。たしかに大切な電話を取り逃すことは減りますが、転送料金がかかりますし1つのスマホにしか転送設定できません。しかも、折り返し電話についてはスマホの番号からの発信となってしまうため、顧客が出てくれないケースが少なくありませんでした。
しかしクラウドPBXならば、転送サービスに頼らなくてもスマホで会社宛の電話に出ることができます。しかも、複数人で会社代表番号を共有できるため、受けられる人が受けるという体制を取ることができます。さらに、折り返し電話も会社代表番号を使ってスマホから発信することが可能です。そのため「○○会社からの電話だな」と相手方も電話に出やすくなります。
クラウドPBXでスマホを利用することは、このように電話対応業務の効率をアップさせてくれるのです。
どこでも内線が使える
クラウドPBXはインターネット回線を使用するPBXであり、いつでもどこでも内線通話を行えます。
たとえば、外出先のスタッフに業務連絡したい時、アナログ回線を使用するビジネスフォンではスマホ宛の通話料が必要でした。
しかしクラウドPBXであれば、内線端末化されたスマホ宛に連絡するため、上記のようなシーンでも無料の内線通話を行えるのです。さらに、エリアの違う拠点への連絡、海外出張中のスタッフへの連絡なども内線として通話することもできます。
このように、スマホを内線化すれば、社内コミュニケーションの円滑化とコストダウンを同時に実現できるわけです。
電話機を購入するコストがかからない
クラウドPBXでスマホを内線端末として利用すれば、新たに電話機を購入する必要がありません。
たとえば、ビジネスフォンの場合は主装置に合わせて専用の固定電話機を購入しなければいけませんでした。もちろんスタッフが増員されればその分だけ購入費用がかかり、退職した場合は使わない無駄な電話機だけが残ります。
クラウドPBXではよほど古い端末でない限り、機種やキャリアの制限はありません。そのため、すでに支給済みの社用スマホやBYODで社員のスマホを使うことができます。いずれの場合もビジネスフォンのように、新たな電話機を購入するコストがかかりません。
BYODでの利用についてはこちらの記事でメリット・デメリットをまとめています。ご検討中の方はぜひご覧ください。
クラウドPBXでBYODを導入!メリット・デメリットを徹底解説
すぐに利用を開始できる
クラウドPBXは申し込みから利用開始までがとてもスピーディーです。
ビジネスフォンの場合、主装置の設置と配線工事が必要で、実際に利用できるまでには申し込みから1ヶ月程度の時間がかかりました。
しかしクラウドPBXは申し込みから数日程度で利用することができます。たとえば03plusならば、スマホやPCから申し込みでき、インターネット上で本人確認まで完結できるため、最短10分での利用が可能です。
追加利用についても、契約数を増やした後にスマホにインストールするだけなので簡単です。
さまざまなオプションが利用できる
クラウドPBXはインターネットを活用したサービスであるため、さまざまなオプションの利用やシステム連携を行えます。
ビジネスフォンの場合は内線・外線・転送といった基本的な電話業務機能しか利用できませんでした。
しかし、クラウドPBXは業務効率化やコストダウンを実現できるさまざまな機能を利用できます。たとえば、03plusではクラウド上でFAXの送受信を行えるクラウドFAXというオプション機能があります。FAXデータはクラウド上でいつでもどこでも確認でき、オフィスに戻る必要がありません。実際に大阪市でも導入され、ペーパーレス化や業務効率改善に役立っています。
クラウドPBXサービスの賢い選び方とは?
クラウドPBXはその利便性の高さから、サービスを提供する会社も増えています。実際にクラウドPBXを導入する際には、自社に合っているか・自社が求めている機能はあるか、といったことを基準にサービスを選びましょう。
まずは、どのくらいの人数が電話業務を行うのか把握しましょう。クラウドPBXによってはスタートアップや中小企業向け、大企業向けのものがあるためです。自社の規模に合わせて選べば費用も抑えやすくなります。
求めているオプションや機能があるかどうかも確認しましょう。たとえば、03plusでは短時間の通話機会が多いケースに役立つ「10分かけ放題」というオプションがあります。1通話10分以内なら何度でも通話が無料となるため、場合によっては大幅な通話コストダウンを実現できます。
他にも、導入・ランニングコストや番号ポータビリティの対応有無も重要なポイントでしょう。たとえば、従来のビジネスフォンからクラウドPBXに乗り換える際、既存電話番号が変更になるとかなり面倒です。会社HPや名刺に記載する電話番号の変更、顧客へのお知らせ、広告物の変更などが必要となるためです。電話番号を変えたくないのであれば03plusのような番号ポータビリティ対応のクラウドPBXを選ぶようにしましょう。
おすすめクラウドPBXサービスは「03plus」
クラウドPBXサービスは種類が多く迷われる方も多いのではないでしょうか。そんな方におすすめしたいのが「03plus」です。
03plusは主要46局の市外局番付き電話番号を取得できます。「東京03」や「大阪06」などから始まる番号は「050」から始まる番号よりも信頼性が高く、会社代表番号としても使用しやすいものです。
03plusはスマホで固定電話番号を利用することができ、外出先での内線通話はもちろん会社番号の受発信も可能です。顧客からの大切な電話を取り逃すことが減りますし、折り返し電話も会社代表番号から行えるため、受電率も高くなりやすいでしょう。
オプションも充実していて、特に「10分かけ放題」は人気があります。月額1,000円で1通話10分までなら何度かけても無料となるため、通話コストを大幅にダウンできるのではないでしょうか。
また、Web電話帳や大阪市でも導入されているクラウドFAXなど、ビジネスシーンで利用価値の高い便利機能も03plusなら利用可能です。
1IDあたり初期費用5,000円で導入コストが低く、月額1,280円とランニングコストもリーズナブルです。初期費用が割引になるお得な年払いもありますので、どのクラウドPBXにすべきか迷ったら、ぜひ03plusをご検討ください。
まとめ
今回はクラウドPBXで利用できる電話機について解説しました。
クラウドPBXは従来のビジネスフォンと異なり、スマホ・PC・タブレット・SIP電話など、複数の機器を電話端末として利用できます。中でもスマホはクラウドPBXとの相性が良く、記事中でもご紹介したようにさまざまなメリットがあります。
業務効率化やコストダウンを実現するならば、ぜひクラウドPBXを導入しスマホをフル活用していってください。