小規模コールセンターはシステム導入で効率化を!メリットや選び方を解説

小規模コールセンターでは、慢性的な人手不足により、業務属人化の発生や育成を満足に行えないなど、さまざまな課題を抱えているところが少なくありません。そうした課題を解決するには、システムの導入がおすすめです。

今回は、小規模コールセンターでよくある問題、課題を解決できるシステム、システム導入のメリットや選び方を解説します。

小規模コールセンターでよくある問題

オペレーターの数が限られている小規模のコールセンターでは、以下のような問題が起きやすいです。

人手不足

人手不足に悩まされやすいことは、小規模コールセンターのよくある問題点です。

小規模コールセンターは、大規模コールセンターと比べると予算が少ないことがほとんどです。限られた予算は通常業務やその他のランニングコストに割かねばいけないため、これは仕方のないことといえるでしょう。

そのため、顧客からの問い合わせが増えても、オペレーターを増やすのが難しく、人手不足に悩まされやすい傾向にあります。

予算やリソースが不十分

小規模コールセンターは、予算やリソースが不十分であることも問題になりやすいです。

前述の通り、小規模コールセンターでは、予算を通常業務やその他のランニングコストに回すので精一杯なことがほとんどです。そのため、労働環境やシステムの整備、業務改善などを十分に行うことが難しい傾向にあります。また、人的リソースも不足しているため、新人教育なども十分に行いにくくなり、将来的な業務効率に悪影響を与えてしまいやすいです。

業務の属人化

小規模コールセンターは、オペレーターの数が不十分であり、業務が属人化しやすいという問題もあります。

必要最小限の人員しかいないため、オペレーターは目の前の顧客対応に追われてしまいがちです。そのため、個人ですべて対応して業務が完結してしまいがちです。

その結果、オペレーターごとに仕事量が偏りやすくなったり、情報共有も適切に行われなくなったりして、チームとして不健全な状態になりやすい傾向にあります。それは特定のオペレーターのみしかできない業務が増えることにつながり、属人化を引き起こします。

オペレーターへの負担が大きい

オペレーターにかかる負担が大きくなってしまうのも小規模コールセンターの問題点です。

顧客からの問い合わせ内容は一人ひとり異なるため、それぞれに適切な対応をしなければなりません。そのためには、自社製品やサービスに対する知識や顧客対応マナーを身につける必要があります。しかし、小規模コールセンターの場合、教育体制が整っておらず、オペレーターは実践形式で学んでいかなければならなくなります。

また、人手不足であるため、オペレーター一人ひとりの対応数も増加しています。問い合わせ対応からクレーム対応まで幅広く少数で対応しなければならないことは、オペレーターにとって大きな負担となることでしょう。

仕組みの構築・効率化まで手が回らない

業務効率の仕組みの構築に手が回らないという悩みを持つ小規模コールセンターも多いです。

小規模コールセンターの場合、昔のマニュアルをそのまま使っていたり、マニュアルそのものが存在しなかったりすることがあります。さらには、顧客データ管理の仕組みがなく、データ検索に時間がかかるというケースもあります。

小規模で予算や人手が不足している場合、このように仕組みの構築や効率化にまで手が回らないのが現実です。

新人の育成に時間をかけられない

オペレーターのトレーニング環境がない、マニュアルが古いまま、人手不足でそもそも教育している時間がない、そのような小規模コールセンターは少なくありません。このように育成を十分に行えないような環境では、新人が入ったとしても定着しにくく、人手不足をさらに悪化させてしまうことでしょう。

小規模コールセンターに役立つシステム

小規模コールセンターにはさまざまな問題点があります。ここでは、そうした問題を解決するのに役立つシステムを紹介します。

PBX

PBXとは、複数の電話を管理して発着信を制御する電話交換機のことです。内線と外線、内線同士の連携などを行います。

PBXには、専用機器をオフィス内に設置して使用するレガシータイプ、IPネットワークを活用するIP-PBX、クラウド上に設置して利用するクラウドPBXがあります。

クラウドPBXはインターネット回線を使用するため、電話回線を使うレガシーPBXよりも導入コストを抑えられます。また、インターネット環境があれば外出先や自宅からでも使用できるため、近年は主流となっています。

CTI

CTIとは、電話機やFAXとコンピュータを統合させるシステムのことです。コンピュータと連携しているため、受話器を持たずにPCに接続したヘッドセットで通話を行えます。通話中に電話番号や顧客の詳細情報を検索することができ、閲覧しながら通話することも可能です。そのため、電話対応がスムーズに行えるようになり、応対品質の向上や顧客満足度向上につながります。

CRM

CRMとは、顧客情報管理システムのことです。顧客の氏名・連絡先・住所・性別、さらには過去の問い合わせ内容やサービスの利用状況・購買履歴なども一元管理できます。

PBXやCTIと連携させることで、コールセンターの業務をさらに効率化できます。例えば、CTIと連携させれば、電話対応中に顧客情報を自動表示できるため、オペレーターの業務負担を軽減できます。PBXと連携させれば、発着信や通話内容の管理まで自動で行うことも可能です。

IVR

IVRとは、顧客からの問い合わせに対して、あらかじめ録音音声または機械音声を流して自動で応答させるシステムのことです。顧客から数多く寄せられるよくある質問への対応を自動化できるため、オペレーターの負担を軽減できます。

また、「◯◯の方は1を、その他は2を押してください」のようにプッシュボタンによる振り分けもできます。顧客の問い合わせ内容に合わせて必要な知識やスキルを持つオペレーターにつなげられるため、顧客満足度向上につながります。

SMS送信サービス

SMS送信サービスとは、携帯電話にショートメッセージを送信するサービスのことです。顧客の携帯電話番号が分かっていれば、テキストによって案内を行えます。

例えば、顧客がよくある質問を問い合わせしてきた際、SMSでFAQのURLを送信すれば、自己解決を促せます。これにより、コールセンターが混み合っていても待ち時間を短縮できますし、問題が解決できるため顧客満足度向上につながります。

チャットボット

チャットボットとは、チャット形式でロボットによる自動応答で顧客対応を行うシステムのことです。あらかじめ設定したシナリオに沿って回答を提示することができます。例えば、よくある質問への回答を行えるように設定すれば、頻繁にくる質問への対応を自動化できます。近年は、学習機能を搭載してより柔軟に自動対応するAIチャットボットの開発も進んでいます。

FAQシステム

FAQシステムとは、よくある質問とその回答を管理するシステムのことです。例えば、自社サイトに「よくあるご質問」というページを用意しておけば、顧客は自身の悩みに合わせて検索して自己解決しやすくなります。24時間365日稼働し続けられるため、問い合わせ件数の削減や顧客満足度向上につながります。

小規模コールセンターがシステムを導入するメリット

小規模コールセンターがシステムを導入すると、以下のようなメリットがあります。

業務効率の改善

システムの導入で、業務効率を改善できます。

コールセンターシステムの中には、通話内容の録音・分析機能を利用できるものがあります。自動で録音・分析できるため、人的リソースを消耗することなく顧客ニーズを可視化できます。手間をかけずに自社製品やサービス、応対品質の改善に役立つ情報を得られるため、業務効率化につなげられます。

オペレーターの負担軽減

システムの導入はオペレーターの負担軽減につながります。

コールセンターシステムは、さまざまな業務の自動化を実現できます。例えば、FAQやチャットボットなどを活用してよくある質問の回答を自動化できる仕組みを整えれば、問い合わせ件数を大きく削減できることでしょう。

属人化の防止

属人化を防ぐのにもシステム導入は役立ちます。

コールセンターシステムを活用すれば、顧客からの問い合わせ履歴、問い合わせ事例などを効率良く共有できます。業務の進め方なども共有できるため、特定個人の能力に頼ることなく、応対品質の均一化を行えます。情報共有が滞りなく行われれば、引き継ぎもスムーズに進めることができ、ベテランスタッフが休職・離職する場合にも応対品質を下げるリスクが減ります。

離職率の低下

システムの導入は離職率低下にもつながります。

小規模コールセンターは予算や人的リソースが不足していて、教育に時間を割くことが困難です。知識・経験不足のオペレーターは、自信を失って早期離職することが少なくありません。

システム導入で業務が効率化されれば、教育時間を確保できるようになります。また、FAQを充実させれば、新人の知識不足も補えるでしょう。このようなことから、離職率低下を期待できます。

対応品質の向上

システム導入により対応品質の向上も期待できます。

例えば、IVRでよくある質問は自己解決を促し、必要に応じて専門知識を持つオペレーターにつなげるようにすれば、顧客は対応に良い印象を持ってくれることでしょう。CRMを活用して、顧客情報や過去のやり取りなどを共有すれば、それを見ながら無駄のない対応もできるようになります。

小規模コールセンター向けシステムの選び方

小規模コールセンターがシステムを導入する際は、以下のことを覚えておきましょう。

コールセンターの規模に合っているか

システムが自社の規模に合っているかは重要なポイントです。

コールセンターシステムにはさまざまあり、中には大企業向けに設計されたシステムもあります。そのような場合、小規模コールセンターではそのスペックを持て余してしまって、コストばかりがかさんでしまうこともあるので注意が必要です。

まずは自社の規模がどれくらいかを把握し、その規模に見合ったサービスを選ぶことが大切です。

必要な機能があるか

必要な機能が搭載されたシステムかどうかもチェックしましょう。

コールセンターのシステムは、サービスやプランによって利用できる機能が異なります。不要な機能ばかりあっても、使うことがないため費用対効果はよくありません。まずは自社で必要な機能を洗い出し、それを満たす必要十分なサービスを選んでいきましょう。

操作しやすいか

システムはオペレーターが操作しやすいものを選びましょう。

実際にシステムを利用するのはオペレーターです。そのため、オペレーターにとって使い勝手が良くないシステムでは、業務改善どころか効率が悪化するおそれがあります。初めてでも直感的に操作できる、画面が見やすい、業務フローに合っているなど、使いやすいシステムを選びましょう。

既存システムと連携できるか

自社ですでに使っているシステムと連携できるかどうかも重要なポイントです。

コールセンターのシステムは便利な機能を有していますが、既存システムと連携できない場合、それをつなぐために人的リソースを割かなければいけません。それは新たに無駄な業務を生み出してしまうことであり、業務効率を悪化させます。

サポート体制は十分か

ベンダーのサポート体制も必ずチェックしましょう。

新たなシステムの導入・運用時には、何らかのトラブルが発生する可能性があります。そうしたトラブルは、自社だけで問題を解決するのは困難です。導入はもちろん、運用後も十分なサポート体制が整っているサービスを選びましょう。具体的なフォロー内容やサポートの範囲について、必ず確認することをおすすめします。

小規模コールセンターの構築なら03plus

小規模コールセンターを構築するなら、03plusがおすすめです。03plusは、全国主要46局の市外局番付き電話番号を取得して、スマホやPCなどの端末から発着信できるクラウドPBXサービスです。1IDから契約できますので、コールセンターの規模に合わせて調整できます。クラウドタイプなので、外出先やリモートワークによる電話対応も可能です。

また、03plusはコールセンター業務に役立つ機能が豊富に揃っています。例えば、顧客との通話を録音してクラウドに保存する通話録音、営業時間外に自動音声で案内を行う時間外アナウンス、顧客の連絡先をクラウド保存して一元管理・共有できるWeb電話帳などがあります。また、コールセンターで役立つIVR(自動音声応答)機能もあります。3階層までシナリオを設定できますので、小規模コールセンターであれば必要十分な機能性です。さらに、着信ポップアップ機能を追加予定ですので、CRMとの連携もできるようになります。

小規模コールセンターを構築したいとお考えなら、ぜひ03plusをご検討ください。

まとめ

今回は、小規模コールセンターへのシステム導入について解説しました。

小規模コールセンターは人手や予算が不足していることから、さまざまな課題を抱えています。システムの導入はそうした課題を解決して、業務効率化やオペレーターの負担軽減、顧客満足度向上を実現するものです。

小規模コールセンターの構築をお考えでしたら、機能が豊富で1IDから契約できる03plusをご検討ください。

電話回線一体型クラウドPBX 03plusエンタープライズ