小規模コールセンターでは人手不足が常態化していて、思うように運営できていないところも少なくありません。「どのように運営すべきなのだろう」「抱えている課題を解決したい」など、さまざまな疑問や要望があることでしょう。
今回は、小規模コールセンター運営のポイント、システムを導入すべき理由、おすすめのシステムについて解説します。
目次
小規模コールセンターとは
小規模コールセンターとは、数人から数十人ほどの少ないオペレーターで運営しているコールセンターのことです。
小規模コールセンターは少人数で顧客対応をしているため、問い合わせ数が多くなるとすぐに混雑してしまうという課題があります。また、人手不足であるため一人ひとりのオペレーターに負担がかかりやすく、情報共有が満足に行えずに属人化しやすいという課題もあります。他にも業務を円滑に進める仕組みが構築されておらず、業務効率が低下しやすい傾向にあります。
その一方で、小規模コールセンターは大規模コールセンターと違って仕組みが固まっていないからこそ、新たなシステム導入を進めやすいというメリットもあります。小規模コールセンターにありがちな問題でお悩みなら、システム導入がおすすめです。
小規模コールセンター運営において大切なポイント
小規模コールセンターを運営する上で、覚えておくべきポイントを解説します。
人材の確保・定着
人材の確保と定着は、小規模コールセンターにおいて最も重要なポイントです。
小規模コールセンターはその名の通り人手が少ないため、問い合わせ件数が多くなればなるほどオペレーターの負担が増えます。また、業務に追われて教育をする人員を割くことも難しいことから、人材育成を十分に行いにくい傾向にあります。そのため、新人を採用しても定着しにくく、人手不足をなかなか解消できずにいます。
このようなことから、人材の確保・定着は小規模コールセンターの運営において重要なポイントです。
業務効率の改善
業務効率の改善も小規模コールセンターでは大切です。
オペレーターの数が少ないと、問い合わせが増加した際に顧客を待たせてしまうことになり、顧客満足度を低下させてしまいます。また、小規模コールセンターでは、少数のオペレーターで顧客対応を行わなければなりません。そのため、一人ひとりのオペレーターがより多くの業務をこなせるようにならないと、コールセンター全体の業務が滞ってしまいます。業務が滞ればコールセンターの評価も低下しますので、教育や人材確保にかける予算がさらに少なくなり人手不足を悪化させてしまうことでしょう。
このようなことから、少ない人数でも効率良く回せるように、小規模コールセンターでは業務効率の改善が求められます。
属人化の防止
小規模コールセンターでは属人化を防止することも意識しなければなりません。
少人数のオペレーターが日々の対応に追われてしまうため、小規模オフィスでは情報共有が十分に行われないことが少なくありません。対応履歴や顧客情報などが共有されなければ、オペレーターごとに知識や経験に差が生じやすくなります。専門性の高い問い合わせ対応ができる人材が限られてしまうと、そのオペレーターが休職・退職する際に業務が回らなくなることもありえます。
このようなことから、情報共有をしっかり行える体制を整え、属人化を防止することが大切です。
対応品質の維持
小規模コールセンターでは対応品質を高いレベルで維持しなければなりません。
顧客にとっては、コールセンターの規模は関係ありません。たとえ小規模であっても大企業のコールセンターと同様の対応品質が求められます。
顧客は誰もが「分かりやすい説明をしてもらいたい」「疑問を解決したい」「スムーズに対応して欲しい」と考えています。しかし、小規模コールセンターの場合、人手不足や業務改善が行われにくいことから、顧客を待たせてしまうことが少なくありません。問い合わせ数が少なければそれでも対応できますが、問い合わせ数が増加すれば対応品質は著しく低下してしまうことでしょう。そのような場合でも、対応品質をできる限り高いレベルで維持するように工夫することが、小規模コールセンターでは求められます。
小規模コールセンターがシステムを導入すべき理由
コールセンターシステムは、小規模コールセンターならばぜひとも導入すべきものです。なぜ導入すべきなのか、その理由を解説します。
リソースを有効活用できるため
小規模コールセンターにシステムを導入すれば、リソースを有効活用できます。
少人数で運営している小規模コールセンターは、人的リソースが限られています。適切な電話対応をするためには、一人ひとりのオペレーターが効率良く稼働しなければなりません。
システムを導入すれば、オペレーターの業務負担は大幅に軽減できます。業務効率も改善されますので、問い合わせへの対応もスムーズに行えるようになり、顧客満足度を高めることができるでしょう。
また、小規模コールセンターで問題になりがちな、離職率の低下を抑えることにもつながります。業務効率化でリソースを有効活用できるようになり、十分な教育を施す時間を確保できるためです。そのため、少ないリソースを有効に活用できることは、コールセンターの将来につながるメリットといえます。
質の高い対応につながるため
質の高い対応につなげるためにも、システム導入を行うべきです。
小規模コールセンターは少人数で対応しなければいけません。場合によっては、専門性の高い問い合わせに答えられる人材が不在で、満足いく対応ができないこともあるでしょう。そのような場合、悪い口コミを書かれてしまって自社の信頼を落としてしまう可能性があります。
システムを導入していれば、顧客情報や過去の通話内容などを参照しながら顧客対応できます。焦ることなく顧客ごとに丁寧に受け答えできるようになるため、質の高い対応を実現できることでしょう。
柔軟な働き方が可能になるため
システムを導入すれば、柔軟な働き方にも対応できるようになります。
小規模コールセンターは、少人数で数多くの問い合わせに対応しなければなりません。万が一、オペレーターが急病などの理由で休みになったり、台風などで出勤が困難になったりすれば、ただでさえ少ない人員がさらに少なくなってしまいます。それでは、十分な対応が行えません。また、人数が少ないがために休みが少なく残業が多いような過酷な労働環境になってしまえば、離職率が高まってしまいます。
そうしたことを防ぐためには、リモートワークを実施できる環境を整えることが大切です。例えば、クラウドシステムを導入すれば、オフィスに出社しなくても自宅でコールセンター業務を行えます。柔軟な働き方ができるようになれば、オペレーターの負担が減り、離職率を抑えるのにも役立つでしょう。
事業拡大前の方がシステム化しやすいため
事業を拡大する前の方がシステム化しやすいという考え方もあります。
コールセンターの規模が大きくなればなるほど、新たなシステムの導入費用は高くなっていきます。規模に合わせて多機能なシステムを1度に導入しなければならないためです。しかし、規模が小さい内にシステム化を進めていけば、その時々の導入費用は少なく済みます。徐々にシステム化していき基礎を構築していけば、事業の成長や業務内容に応じて拡張・機能追加だけで済ませることが可能です。そのため、予算や時間をうまくコントロールしやすくなります。先行投資と考え、小規模の内にシステム化を進めていくのがおすすめです。
小規模コールセンターで導入すべきシステム
コールセンターに導入できるシステムにはさまざまなものがあります。その中でも、小規模コールセンターへの導入がおすすめのシステムを紹介します。
PBX
PBXとは、電話交換機のことです。内線・外線の接続や制御、連携などを行います。
PBXには以前から用いられているレガシータイプと近年主流になっているクラウドタイプがあります。レガシータイプは専用機器をオフィス内に設置して、電話回線により電話環境を構築するものです。オフィス内でしか利用できません。一方、クラウドタイプはクラウド上にシステムが設置され、オフィス外でもスマホやPCなどから会社代表番号で発着信できます。
CTI
CTIとは、電話とコンピュータを統合するシステムのことです。電話機を使わずにPCで発着信を行えます。音声のやり取りは、受話器ではなくパソコンに接続したヘッドセットを用いて行います。顧客データーベースと電話をCTIによって連携させれば、顧客情報や過去の対応履歴などさまざまな情報を参照しながら、問い合わせ対応できます。そのため、的確で質の高い対応を実現できます。
CRM
CRMとは顧客の情報や関係性、行動履歴などを管理するツールで、顧客との良い関係を構築するためのシステムです。顧客のさまざまな情報を一元管理できます。
PBXやCTIと連携することで、電話対応中に顧客情報を表示して質の高い対応ができたり、発着信や通話内容の管理までを自動で行えたりできるようになります。
IVR
IVRとは、あらかじめ録音した音声または機械音声によって、顧客からの問い合わせに対して自動応答するシステムです。
例えば、頻繁にある問い合わせに対して、自動音声で回答することができ、オペレーターの負担軽減やコールセンターの混雑解消を実現できます。また、プッシュ番号を用いて、顧客の問い合わせ内容に応じた適切なオペレーターへ着信を振り分けることも可能です。
SMS送信サービス
SMS送信サービスとは、顧客の携帯番号宛にショートメッセージを送信するサービスのことです。
例えば、よくある質問に対してSMSでFAQが掲載されているURLリンクを送信し、自己解決を促すことができます。コールセンターの混雑解消を実現できるだけでなく、スムーズに問題解決できることで顧客満足度向上につながります。
チャットボット
チャットボットは、チャット形式によりロボットでの自動応答で顧客対応をするシステムです。あらかじめシナリオやキーワードを設定し、ロボットはそれに沿って回答を提示します。例えば、頻繁にある問い合わせ内容であれば、その回答を行ったりFAQへのリンクを提示したりできます。よくある質問への対応を自動化できるため、業務効率化を図れます。
FAQシステム
FAQシステムとは、頻繁にくる問い合わせ内容に対応した回答を管理するシステムです。
例えば、自社のWebサイトにQ&A集を設置すれば、顧客は問い合わせ内容にあわせて検索できるようになります。FAQは1度作成してしまえば24時間365日稼働します。SMS送信サービスやチャットボットからFAQへ案内すれば、頻繁にくる問い合わせへの対応を自動化できます。
小規模コールセンターに最適な03plusとは
03plusは小規模コールセンターの構築に最適なサービスです。
03plusは、全国主要46局の市外局番付き電話番号を取得して、スマホやPCから発着信できるクラウドPBXです。クラウドタイプなので、導入すれば外出先やリモートワークでも電話対応できるようになります。
03plusは、コールセンター業務に役立つ機能が豊富に揃っているのが特徴です。
- 通話録音:顧客との通話を録音し、クラウドに保存・管理でき、その内容を共有できる機能。
- 時間外アナウンス:営業時間外や休日にあらかじめ録音した音声または機械音声で案内を行う機能。
- Web電話帳:顧客の連絡先をクラウド上に保存して一元管理・共有できる機能。
- IVR:録音した音声や機械音声で自動応答する機能。よくある質問への回答やプッシュ番号による着信先の振り分けを行えます(2024/9/6にシナリオを3階層まで利用できるようにアップデートされました)。
さらに、着信ポップアップ機能を追加予定ですので、CRMとの連携もできるようになります。
このように豊富な機能を搭載する03plusは、1IDからのお申し込みが可能です。コールセンターの規模に合わせて台数を変更できますので、小規模コールセンターはもちろん、将来的に規模拡大を目指している企業にもおすすめです。
まとめ
今回は、小規模コールセンターの運営で大切なポイントについて解説しました。
小規模コールセンターでは、人手不足が大きな課題となっています。そのため、人材確保や定着はもちろん、業務改善や属人化の防止、対応品質の維持向上などが求められています。それらを実現するためには、コールセンター業務を効率化するシステムの導入がおすすめです。PBXやCTI、CRMなどコールセンターでは必須とされるシステムを導入し、課題解決をしていきましょう。
03plusは1IDから契約でき、豊富な機能が揃ったクラウドPBXです。小規模コールセンターでも気軽に導入できますので、ぜひご検討ください。