「オフィスの電話環境を見直したい」「テレワークでも会社番号を使いたい」こうしたニーズの高まりとともに注目されているのが「ソフトフォン」です。
ソフトフォンは、PCやスマホにアプリを入れるだけで会社の電話機能を利用でき、専用の電話機を置かなくても代表番号で発着信できる柔軟なツールとして導入が進んでいます。
しかし「ソフトフォンはビジネスに使える?」「どのサービスを選べば良い?」と疑問を抱く方も多いでしょう。
そこで今回は、ソフトフォンの仕組みやメリット、クラウドPBXとの役割の違い、さらにソフトフォンが使えるクラウドPBXの選び方までを分かりやすく解説します。オフィスの電話環境を効率化したい企業の方は、ぜひ参考にしてください。
※本記事に記載の情報は2025年11月28日時点のデータに基づくものです。
目次
ソフトフォンとは?
ソフトフォンとは、PCやスマホにインストールしたアプリを使い、インターネット経由で通話を行うための“ソフトウェア型の電話”のことです。
ソフトフォンは従来のように専用のビジネスフォン機器を使う必要がなく、スマホやPCなどの端末さえあればどこでも発着信できます。
ソフトフォンはIP電話サービスを利用する手段のひとつであり、例えば「LINE」や「Skype」なども広い意味ではソフトフォンの一種です。アプリをインストールするだけで、スマホやPCを電話端末として活用できます。
物理的な電話機が不要なため、テレワークや外出が多い働き方にも向いており、オフィスに縛られず会社番号で発着信できる仕組みとして、多くの企業に導入されています。
ソフトフォンの主な機能
ソフトフォンは、従来の電話機と同等の機能を備えており、ビジネス通話に必要な操作をアプリ上で完結できます。
- 会社番号での発着信
- 保留・転送
- 通話録音
- ボイスメール(留守番電話)
- 発着信履歴の確認
- Web電話帳の共有
- CRM連携(CTI)対応のサービスもあり
通話の仕組みとしては、アプリが音声をデジタルデータ(IPパケット)に変換して送受信し、相手側で再び音声に戻すという流れで動作します。
ソフトフォンを利用するメリット
ソフトフォンには、従来のビジネスフォンでは得られなかった柔軟性やコスト面でのメリットがあります。
ここでは、代表的なポイントを分かりやすく紹介します。
PCやスマホで電話の発着信ができる
ソフトフォンは専用の電話機を必要とせず、PCやスマホにアプリを入れるだけで発着信できる点がメリットです。
ネット環境さえあればオフィスに縛られずに通話できるため、テレワークや外出の多い職種でもスムーズに電話業務を行えます。
PCで利用する場合はヘッドセットを併用することで、周囲に音声が漏れにくく、両手が空くため作業しながらの通話も快適です。
電話機の設置が不要になる
ソフトフォンは物理的なビジネスフォンを設置する必要がなく、配線工事や電話機の購入といった初期コストを大幅に削減できます。現在使っているPCやスマホをそのまま活用できるため、導入もスムーズです。
また、企業によっては「電話用スマホ」を支給しているケースでも大幅なコスト削減を実現できます。例えば、ソフトフォンをPCにインストールして一本化することで、スマホの支給が不要になります。結果として運用コストの削減や端末管理の負担軽減が可能です。
インターネット環境のある場所なら電話業務が行える
ソフトフォンはインターネット回線で通話するため、Wi-Fiやモバイルデータ通信が使える場所であればどこでも電話業務が可能です。オフィス・自宅・カフェ・出張先など、場所に依存しない柔軟な働き方を実現できます。
また、顧客情報や過去の問い合わせ履歴をPC画面で確認しながら通話できるため、顧客対応の質が向上しやすい点もメリットです。
クラウドPBX×ソフトフォンの組み合わせがおすすめ!
ソフトフォンは、PCやスマホで通話できる便利なツールですが、単体では「電話番号の管理」や「内線・転送」などのビジネス向け機能を持っていません。そのため、ビジネスでソフトフォンを使う場合はクラウドPBXと組み合わせるのがもっとも効率的で安全な運用方法です。
ここでは、クラウドPBXとソフトフォンの役割、そして組み合わせるメリットを分かりやすく解説します。
クラウドPBXとソフトフォン、それぞれの役割
クラウドPBXとソフトフォン、両者は似ているようで役割がまったく異なります。ビジネスで利用する際は、この仕組みの違いを理解しておくとスムーズに運用できます。
ソフトフォンとは、スマホやPCにインストールして使う「通話アプリ」のことです。一方で、クラウドPBXは会社の電話番号や内線、転送などの機能をインターネット上でまとめて管理する「電話システム全体」を指します。
・ソフトフォンの役割(アプリ)
ソフトフォンは、スマホやPCで通話を行うためのアプリです。
アプリさえ入っていれば電話機がなくても通話できるため、テレワークや外出先でも柔軟に電話対応できます。ただし、ソフトフォンはあくまで「通話を行うためのアプリ」にすぎず、電話番号の管理や内線・転送などの機能は持っていません。
・クラウドPBXの役割(電話システム)
クラウドPBXは、従来オフィスに設置していたPBX(主装置)をクラウド化したもので、代表番号の管理、内線、転送、留守番電話、IVRなど、ビジネスに必要な電話機能をまとめて提供するサービスです。
クラウドPBXがあることで、オフィスに機器を置かずとも、会社の電話環境をインターネット上で一括管理できます。
分かりやすく説明すると、クラウドPBXとソフトフォンには、以下のような違いがあります。
- クラウドPBX=会社の電話機能をまとめて提供する「システム全体」
- ソフトフォン=そのシステムを利用して通話するための「アプリ」
つまり、ソフトフォン単体ではビジネス向けの電話運用はできません。クラウドPBXと組み合わせることで、スマホやPCをビジネスフォンとして活用できるようになります。
ソフトフォンが使えるおすすめのクラウドPBXは?
ソフトフォンを本格的に業務で利用するなら、対応しているクラウドPBXを選ぶことが重要です。
ここでは、国内で導入が増えている3つのクラウドPBXの特徴を紹介します。
03plus

03plusは、PC・スマホ用のソフトフォンアプリ(03plusアプリ)を利用して、会社番号での発着信ができるクラウドPBXです。アプリを入れるだけで、外出先や自宅でも代表番号の着信をそのまま受けられるため、電話番のためだけに出社する必要がありません。
10万ユーザー突破で継続率は97%、大阪市などの公的機関や大手企業にも導入事例があり、信頼されているクラウドPBXです。
03plusの主な特徴は以下のとおりです。
- スマホ1台から導入でき、小規模〜中規模オフィスに適している
- IVR(自動音声応答)や留守レポなど、電話業務を自動化できる機能が充実
- クラウドFAXや通話録音などの業務支援機能も利用可能
- 全国主要46局の市外局番を取得でき、固定番号が必要な業務にも対応
- 番号ポータビリティ対応で、現在利用中の会社番号を引き継げる
03plusアプリは動作が軽く、PC・スマホのどちらでもスムーズに通話しやすい点もメリットです。「まずは低コストでクラウドPBXを導入したい」「今の電話環境を段階的にクラウド化したい」という企業に向いています。
【初期費用・月額費用】
初期費用:5,000円(1IDあたり)
月額費用:1,280円(複数台利用の場合追加IDごとに900円)
OFFICE PHONE
OFFICE PHONEは、ビジネス用途に特化したクラウドPBXで、ソフトフォンを中心にオフィスの電話環境を構築できます。CTI連携や通話録音など、コールセンターに近い運用にも耐えられる拡張性が魅力です。
OFFICE PHONEには以下のような特徴があります。
- 高品質な通話環境と、ビジネス向けのセキュリティ設計
- PC・スマホどちらにも対応したソフトフォンを提供
- CRM連携・顧客管理と組み合わせたコール業務に強い
- 代表番号の共有や内線化など、中規模以上の組織にも対応
「コールセンター機能も含めてクラウドPBXを導入したい」「部門ごとの細かい設定が必要」という企業で選ばれるケースが多いクラウドPBXです。
【初期費用・月額費用】
初期費用:24,800円
月額費用:3,400円〜(基本利用料)
ライセンス費用:98円〜(1端末あたり)
トビラフォン Cloud
トビラフォン Cloudは、迷惑電話対策で知られるトビラシステムズが提供するクラウドPBXです。ソフトフォンアプリから会社番号をそのまま利用できるほか、迷惑電話フィルタリングに強みがあります。
トビラフォン Cloudの主な特徴は以下のとおりです。
- 迷惑電話データベースに基づいた高度な迷惑電話対策
- スマホアプリで会社番号を発着信でき、外出先でもオフィスと同じ環境を再現
- 内線通話・転送・録音など、基本機能を網羅
- 管理画面から利用者・着信ルール・営業時間設定などを簡単に調整可能
「外部からの迷惑電話対策を重視したい」「セキュリティを優先したい」という企業に向いています。
【初期費用・月額費用】
初期費用:33,000円
月額費用:3,300円(基本セット料金)
ソフトフォンが使えるクラウドPBXを選ぶ3つのポイント
ソフトフォンに対応したクラウドPBXを選ぶ際は、機能の豊富さだけでなく、導入後の運用負担やコスト面も含めて検討することが重要です。ここでは、とくにチェックしておきたいポイントを3つ紹介します。
現在の電話番号が引き継げるか確認する
従来のビジネスフォンからクラウドPBXへ移行する際、もっとも重要なのが「番号引き継ぎ(番号ポータビリティ)」に対応しているかどうかです。
クラウドPBX導入により新しい電話番号になってしまうと、以下のようなリスクが発生します。
- 顧客への周知コスト・手間がかかる
- 名刺・Webサイトの修正が必要になる
- 取引先からの連絡漏れが発生する
03plusのように市外局番の番号ポータビリティに対応したサービスであれば、現在利用中の固定電話番号をそのままクラウドPBXに移行可能です。番号を変えずに導入できることは、企業にとって大きなメリットといえるでしょう。
通話品質に問題がないか確認する
クラウドPBXを選ぶ際は、通話品質について確認しましょう。
クラウドPBXはインターネットを利用して通話するサービスです。サービスや自社のインターネット環境によっては、通話品質に問題があることもあります。そのため、サービスの選定時には以下を確認しておくと安心です。
- 利用者が多い時間帯でも音声が安定しているか
- Wi-Fi/4G/5G それぞれの環境での動作実績
- 通話遅延や途切れの少なさ
- アプリの動作が軽いか(PC・スマホどちらでもスムーズに使えるか)
例えば、営業・サポート部門など電話が多い業務では、通話品質がそのまま業務効率につながります。無料トライアルなどを活用して、実際の環境で安定して通話できるかどうかを試しておくのがおすすめです。
各社の初期費用・月額費用を確認する
クラウドPBXはサービスごとに料金体系が異なります。導入前に「初期費用・月額費用・通話料・オプション料金」を必ず確認しておきたいところです。
以下の点は必ずチェックしておきましょう。
- 初期費用(契約時にかかる費用)
- 月額費用(1IDあたりの利用料など)
- 通話料(固定・携帯・国際電話の単価)
- 録音・IVRなどのオプション費用
これらを整理して比較することで、運用開始後の総コストが明確になります。
例えば、03plusはスマホ1台から導入できるシンプルな料金体系で、基本的なクラウドPBXの機能を利用できます。オプション機能が豊富で、自社にとって必要なものだけを選ぶことで、コストと業務効率のバランスが取れます。柔軟性が高いことから大規模オフィスはもちろん、個人事業主や小規模オフィスでも始めやすい点が魅力です。
また、「10分かけ放題」オプションを追加すれば、1通話あたり10分まで通話料が無料になります。そのため、通話が多い業務でもコストを抑えやすくなります。
このように、クラウドPBXを導入する際は、自社で求める機能と運用コストのバランスを踏まえることが大切です。
まとめ
今回は、ソフトフォンとクラウドPBXの基本、そしてソフトフォンを活用できるおすすめのクラウドPBXについて解説しました。
ソフトフォンは、PCやスマホにアプリを入れるだけで会社番号の発着信ができる便利なツールで、テレワークや外出の多い働き方とも相性が良いのが特徴です。一方で、ビジネス用途で本格的に活用するなら、クラウドPBXと組み合わせることで真価を発揮します。
クラウドPBXを導入すれば、複数人で代表番号を共有したり、内線通話を無料で使えたり、IVRや留守番電話などの業務効率化機能も利用できます。さらに、場所を問わず電話業務が行えるため、電話番のために出社する必要もなくなります。
自社の業務フローや利用シーンに合わせて、どのクラウドPBXが最適かを比較し、導入しやすさや機能、コストを総合的に検討してみてください。
電話業務の効率化を図りつつコストもしっかり抑えてバランスを取りたいとお考えなら、ぜひ03plusをご検討ください。
