PHSはもう使えない?PHS終了後におすすめの代替サービスとは

PHSは一時代を築いた通信サービスです。しかし、携帯電話やスマホの台頭により利用者が減少し、2023年3月末までに個人・法人向け全ての公衆PHSサービスが終了しました。そのため「PHSはもう使えないのだろうか?」と思っている方も多いかもしれません。

今回はPHSとはどのようなものか、病院などで使われる構内PHSを使い続けるリスク、構内PHSに代わる代替サービスについて解説します。

PHSとは

PHSは携帯電話と同じように、電波を使って通話を行うサービスのことです。以下で、PHSの歴史や携帯電話との違い、病院で使われる理由などを通して、PHSについてより深く解説していきます。

公衆PHSと構内PHS

PHSには、公衆PHSと構内PHSの2種類があります。公衆PHSとは、個人で契約できるPHSサービスで、低料金でも通話品質が高いことから、以前は携帯電話以上に普及していたサービスです。また、自動販売機やコインパーキングの監視用としても公衆PHSは利用されてきました。

構内PHSとは、小型のPHSアンテナを設置することで、特定の範囲内のみ利用できる内線用のPHSサービスのことです。アンテナを設置するだけで配線工事の必要がないため、比較的簡単に導入できます。病院や敷地の広い工場、介護施設などで利用されることが多いです。PHSは比較的微弱な電波で通話を行えるため、機器の誤動作などが起こりにくいことがその理由です。

PHSの普及と終了までの歴史

PHSは1995年にサービスが開始され、1990年代後半に爆発的に普及しました。全盛期には700万件以上の契約数にまで至ったのだそうです。しかし、より機能性の高い携帯電話が低価格化したり、スマートフォンが登場したりすることで、PHSの市場が縮小していくこととなります。

2000年初頭はインターネットの普及とともにネット接続サービスを強化、2008年ごろからはスマホやケータイと共存路線を目指して2台持ちに活路を見出すなどしていきます。しかし、2011年ごろにスマホ向け無料通話アプリが登場したことで、日常的な通話はPHSではなく、完全にスマホへと代わることとなります。

こうした流れの中で、PHSサービスを提供していたアステルは2006年、NTTドコモは2008年、2021年には最後の砦であったSoftbank(Y!mobile)がPHSサービスの提供を終了したのです。そして、法人向けPHSサービスも、2023年の3月31日に終了して完全に幕を下ろすこととなります。

ただしこれは、個人・法人契約の公衆PHSの話であり、病院などで使われている構内PHSはいまだに使っているところもあります。

PHSと携帯電話の違い

携帯電話はPHSが進化したもの、そう考えている人は少なくありません。しかしPHSと携帯電話では電波が届く範囲が異なることから、全く別物であるといえます。

PHSは、家庭用電話の一般回線から専用アンテナによって狭い範囲に電波を届けます。そのため、無線局免許状を必要としません。一方で、携帯電話は無線局免許状を必要とするほどの高出力の電波を使用し、広範囲に電波を届かせることができます。電波が届く範囲として、携帯電話は2.5〜5kmほどですが、PHSは500mほどしか届きません。そのため、半径500mおきにアンテナを設置します。

このように、電波を使用して通話を行うという点は同じですが、その電波の出力がPHSと携帯電話では全く違うのです。そのため、両者は別物であるといえます。

PHSが病院で使用される理由

病院では携帯電話ではなく、PHSを使うことがほとんどです。病院で使われる医療機器の中には、強い電波の影響により誤作動を起こすリスクが懸念されていたことが理由です。そのため、病院では構内PHSを導入して持ち歩ける内線電話として使うのが当たり前でした。

しかし現在、携帯電話で使用される電波である4Gや5Gは電波干渉の発生確率がPHS以下であるといわれています。実際、病院や介護施設などでも、Wi-Fiが当たり前のように導入されていることから、PHSでなければいけない状況ではなくなっています。

現在もPHSを使い続ける病院は存在します。これは、病院側の知識や予算不足、設備の変更を面倒に感じていることなどが理由として考えられます。

構内PHSを使い続けるリスク

公衆PHSサービスは終了したものの、病院を始め構内PHSを使い続けているところはまだ存在しています。もちろん、引き続き構内PHSは利用可能ではあるものの、使い続けることは、以下のようなリスクがあるのも事実です。

メンテナンスや買い替えのコストが高くなる

現在、公衆PHSサービスは完全に終了し、施設内に専用アンテナを設置して利用する構内PHSのみしか存在しません。利用ユーザーは少ないことから、将来的にPHS端末や通信アンテナが新たに開発される見込みや増産される予定はほぼないでしょう。そうしたことから、PHS端末や通信設備は高騰してきています。そのため、買い替えする場合はそれなりのコストがかかることでしょう。

また、公衆PHSサービスが終了したことで構内PHSの修理などを行える業者も減っています。そのため、修理交換する場合は高額な費用を請求される可能性があります。

通話品質が低下する可能性がある

構内PHSは、病院など特定の範囲内のみで利用できるPHSです。しかし、クリアな通話品質を保つため、公衆PHSの電波回線を使い、同期信号受信を行っていました。公衆PHSサービスは終了してしまいましたので、今後は通話品質が著しく低下する可能性が高いです。

通話品質が下がれば、ノイズや音声の途切れなどにより伝達ミスが発生する可能性が高まります。例えば、病院は患者の命を預かる場所であり、少しのミスも許されません。そのため、通話品質が低下する恐れのある構内PHSを使うことは、将来的なリスクになる可能性がかなり高いといえるでしょう。

業務効率の改善につながらない

構内PHSは、1対1の同時通話のみしか行えません。10年以上前であれば、それでも問題がなかったかもしれませんが、近年は各業界・業種においてリスク・トラブルが大きく変化しています。そのため、最新のスマホアプリのようなグループ通話機能などは業務効率を高めるのに必須となってきています。

PHSにもメッセージ機能があるものの、一度に送れるのは30文字程度であり、業務レベルではとても使えるものではありません。こうしたことから、構内PHSを使い続けても業務効率の改善につながることはなく、それどころか使い続けることで効率を落としてしまうことが懸念されています。

PHSの代替は?

10年以上前であれば、構内PHSは移動しながら無料で内線通話ができる便利なツールでした。医療機器に影響するリスクも低いことから、病院では当たり前のように導入されていました。しかし現在では、前述の通り使い続けることにリスクが生じるようになっています。そのため、構内PHSに代わるサービスとして以下のようなサービスへと移行するケースが増えています。

インカム

インカムとは、ヘッドセットとマイクが一体となったアイテムによって無線機による通話を行うものです。ヘッドフォンのように頭に装着して使用するため両手が空き、何らかの作業を行いながら会話できるのが特徴です。また、1対1だけでなく、複数人によるグループでの会話を行えるため、構内PHSと比べると利便性の高さがあります。ただし、メッセージの送信はできず、音声での会話のみしかできません。

ホテルなどの宿泊施設や冠婚葬祭業者、イベント業者、レジャー施設などで一般的に使われています。

携帯電話・スマートフォン

携帯電話やスマートフォンは、構内PHSの代替手段の筆頭です。いずれも、構内PHSよりも使用できるエリアが広く、外出中でも使用できます。また、通話品質も安定しています。

その中でも主流の通信手段として使われるのはスマホです。通話やメールで迅速に情報を伝えられることはもちろん、さまざまなアプリを導入することで業務効率を高められます。PHSよりも機能性が高いことは明らかであり、スマホを導入すれば生産性を大幅に向上させることもできるでしょう。

もちろんガラケーなど従来の携帯電話もPHSより利便性が高いツールです。通話やメールだけでも、PHSよりスムーズに情報伝達できますので、代替手段として選択肢に入ります。

sXGP

sXGPとは、4G回線を利用する構内PHSの後継規格で、プライベートLTEとも言われます。従来の構内PHSと同様に、無線局免許状不要で導入でき、簡単にモバイル通信網を構築できます。4G回線を利用することから、スマホを内線化したPHSのように使うことができ、それでいて高速・大容量のデータ通信を実現しています。

利便性が高そうなシステムですが、sXGPの導入事例はまだそれほど多くありません。事例が少ないことから導入後、運用を手探りで行うことになります。また、対応機器が限定的であることや、新しい技術であるためコストがそれなりにかかるといったデメリットがあります。

FMC

FMCとは、スマホなどのモバイル端末をビジネス用の電話機として利用するサービスのことです。「Fixed-Mobile Convergence」の略で、固定電話と携帯電話の融合という意味合いがあります。

FMCを利用するには、固定電話とモバイル端末の契約を同じ事業者でまとめなければなりません。まとめることで、モバイル端末を固定電話の代わりとして利用できるようになります。例えば、外出中に会社の固定電話あてに電話があった場合、そのままモバイル端末で受けられます。また、社内外問わず内線通話を行えるのも特徴です。外出する社員が多いケースでは、通話料を大幅に削減できることでしょう。スマホを内線化することでテレワークの導入も容易になります。

ただし、FMCによって外線発信する場合、自社の固定電話番号ではなく使用した携帯電話番号が相手に表示されます。そのため、相手側に「不審な発信元かも?」「誰だか分からない」と思われることで電話に出てもらえない可能性があります。また、個人の携帯電話番号を顧客に知られる可能性もあります。

クラウドPBX

クラウドPBXとは、PBX(電話交換機)をクラウド上に設置して、インターネット上に電話環境を構築するシステムのことです。専用アプリを導入することで、スマホでビジネスフォン機能を利用できるようになります。例えば、外出先のスタッフとの内線通話ができることはもちろん、FMCと異なりスマホからでも会社代表番号による発信ができます。

他にもさまざまな特徴があることから、クラウドPBXは構内PHSの代替手段として最も注目されているサービスです。

クラウドPBXのメリット&おすすめサービス「03plus」

クラウドPBXを導入するなら、03plusがおすすめです。まずはクラウドPBXのメリットについて見ていきましょう。

クラウドPBXのメリット

クラウドPBXは、クラウド上にPBXを設置しているため、オフィス内に物理的に機器を設置する必要はありません。そのた機器の購入や導入工事は不要であり、導入コスト・時間を大幅に削減できます。メンテナンスはベンダー側が行いますので、運用上の手間がかかることがありません。

また、FMCと違って外出時のスマホからの発信でも、会社代表番号を使って行えます。顧客には会社代表番号が通知されますので、安心して受けてもらえることでしょう。

他にも、クラウドPBXは電話業務を効率化するさまざまな機能が豊富に揃っています。コスト削減を実現できるような機能もありますので、うまく活用すれば業務効率を一段と高めることができるでしょう。

「03plus」の機能・メリット

03plusは、「東京03」を始め、全国主要46局の市外局番付き電話番号を取得できるクラウドPBXサービスです。番号ポータビリティにも対応していますので、既存電話番号をそのまま使いたい場合も対応できます。

また、03plusは業務効率化やコスト削減に役立つ機能が豊富にあるのが特徴です。クラウド上に会社共有電話帳を持てるWEB電話帳、自動音声により着信先を適切に振り分けられるIVR(自動音声応答)、着信に対して自動音声が一次対応する留守レポなどがあります。コストを削減したいケースでは、「10分かけ放題」がおすすめです。1通話10分までの通話なら、通話料が無料になります。大阪市ではクラウドFAXを導入することで、業務効率化やペーパーレス化を実現しています。

このように、03plusは豊富な機能を持つクラウドPBXであり、構内PHSの代替手段として最もおすすめできるものです。

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まとめ

今回は、PHSはもう使えないのか、代替手段にはどのようなものがあるのかについて解説しました。

公衆PHSは2023年に個人・法人向け全てがサービス終了しましたが、構内PHSはまだ病院などを中心に使っているケースがあります。しかし、構内PHSを使い続けることにはリスクがあるため、早急に代替手段を探すことが必要です。

インカムやスマホ、sXGPやFMCなどさまざまなものがありますが、特におすすめなのはクラウドPBXです。インターネット回線を使用し、豊富な機能を利用できるため、業務効率化やコスト削減を実現できます。構内PHSの代替手段をお探しなら、ぜひ03plusをご検討ください。

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