法人の電話番号を取得するには?番号の種類や取得方法を解説

法人を設立する際に欠かせないのが「代表電話番号」です。名刺やWebサイトに記載することで、社外との信頼関係を築く窓口となり、会社の存在感や信用度を高める役割を果たします。また、市外局番など地域性を意識した番号選びも、企業イメージに直結する重要な要素です。

しかし「どうやって電話番号を取得するの?」「電話番号の種類は?」など疑問をお持ちの方もいることでしょう。

そこで今回は、法人が電話番号を取得する目的や方法、さらに選ぶ際に押さえておくべきポイントについて解説します。

法人の電話番号取得の目的とは?

法人を設立した際に欠かせないのが代表電話番号の取得です。名刺やWebサイト、各種登録書類に記載する電話番号は、取引先や顧客にとって会社を信頼できるかどうかの判断材料となります。

ここでは、法人が電話番号を取得する主な目的を整理してみましょう。

社外との信頼関係を築くため

法人が電話番号を取得する大きな目的、それは社外との信頼関係を築くためです。

例えば、代表電話番号がない場合や、連絡先が携帯電話番号だけの場合、「本当に会社として存在しているのか」「連絡が取れるのか」と不安を抱かれるかもしれません。そのような状態では、社外と信頼関係を築くのは困難です。

しかし、代表電話番号を持っていれば、取引先や顧客に対して「きちんとした法人である」という安心感を与えやすくなります。それは結果として、信用の獲得につながることでしょう。

会社の所在や事業実態を明確にするため

会社の所在や事業実態を明確にすることも、法人が電話番号を取得する目的の一つです。

会社設立においては、電話番号は登記事項に含まれていません。しかし、書類不備があった際などの連絡先として電話番号を記入することになります。携帯電話番号でもかまいませんが、一般的には固定電話番号を取得して記載することが多いです。これは、実際にオフィスを構えて事業を行っていることを示しやすくなるためです。

対外的にも、携帯番号のみだと事務所の所在や事業の継続性が不透明に映りやすくなりますが、固定電話があれば拠点の実在性を裏付けられます。

また、銀行口座を開設する際や、助成金・補助金の申請といった公的な手続きでは、固定番号の提示を求められる場合があるため、取得しておいたほうが手続きもスムーズに進みやすいです。

営業活動や採用など対外的な連絡手段として

電話番号を取得する目的として、営業活動や採用活動といった対外的な連絡手段を確保するため、というのも挙げられます。

法人の代表番号があれば、取引先からの問い合わせや商談の連絡をスムーズに受けられるほか、求人応募者からの問い合わせ窓口としても機能します。

もし電話番号がなければ、社外からの連絡は受けられません。また、連絡先が携帯電話だけであれば、担当者不在時に折り返しが遅れる、応募者が安心して応募できないといった問題が生じやすくなります。代表番号を持つことで「会社として組織的に対応できる」という信頼感を与え、結果として営業機会の拡大や採用活動の円滑化につながります。

法人が取得できる電話番号の種類

法人が利用できる電話番号にはいくつかの種類があり、それぞれ特徴や用途が異なります。どの番号を選ぶかによって、顧客からの信頼度や利便性、コストに影響するため、自社の事業内容や利用シーンに合ったものを選ぶことが重要です。

ここでは代表的な4つの種類を解説します。

市外局番(03、06など)

市外局番から始まる電話番号は、いわゆる固定電話番号のことです。

市外局番は、東京なら「03」、大阪なら「06」など、地域ごとに割り当てられており、地域性を示すことができます。「実際にその地域に拠点を構えている会社」という信頼感を与えられるため、法人が市外局番を持つことは大きなメリットになります。

代表番号として活用すれば、取引先や顧客に安心感を与えられるだけでなく、採用活動や契約手続きの際も、信頼感が高まって有利になります。

法人向けの電話番号として最も一般的で信頼性が高いため、会社設立や新規拠点開設のタイミングで選ばれるケースが多い番号です。

050番号(IP電話)

050から始まる番号は、インターネット回線を利用したIP電話で用いられる番号です。

IP電話番号は、固定電話のように地域性を持たず、場所にとらわれずに利用できるのが特徴です。回線契約や開通の手続きも比較的容易で、初期費用や基本料金が安く設定されているサービスも多いため、導入しやすい番号といえます。

一方で、市外局番のように地域性がないため、顧客によっては信頼性に欠ける印象を与えることもあります。「会社として実在している拠点があるか」を重視する場面では不利になる可能性があります。

とはいえ、スタートアップやテレワーク主体の企業、場所にとらわれない事業を展開する法人にとっては柔軟性が高く、コストを抑えて利用できる実用的な選択肢といえるでしょう。

080/090(携帯番号)

080や090で始まる携帯番号を法人の代表番号として利用するケースもあります。

携帯電話は開設が容易で、コストも比較的安いため、創業間もない段階で利用されることも少なくありません。

しかし、法人用途としては信頼性や共有性の面で課題があります。携帯番号のみだと「個人事業なのではないか」「連絡がつかなくなったらどうするのか」といった不安を抱かれやすく、取引先や顧客からの信頼を得にくい傾向があります。また、個人の端末に依存するため、代表番号として社内で共有したり複数人で対応したりすることが難しく、業務の属人化を招きやすい点もデメリットです。

このため、携帯番号は法人のメイン番号というよりも、外出時や担当者直通の補助的な連絡先として使われることが多いといえます。

フリーダイヤル(0120/0800)

0120や0800で始まる番号は、発信者の通話料が無料になる着信課金サービスです。着信課金サービスは「フリーダイヤル」と呼ばれることがありますが、これはNTTコミュニケーションズが提供するサービス名です。

フリーダイヤルなどの着信課金サービスは、発信者に通話料の負担がかからないため、問い合わせ窓口やサポートセンターの番号として利用されることが多くあります。顧客が安心して連絡できる環境を整える手段としてとても有効です。

ただし、受ける側の法人が通話料を負担する仕組みのため、利用が増えるほどコストが高くなる点には注意しなければなりません。

電話番号を取得する主な方法

法人が電話番号を利用するには、いくつかの取得方法があります。どの方法を選ぶかによって、コストや利便性、利用できる番号の種類が変わってくるため、自社の事業規模やニーズに合わせて検討することが大切です。ここでは代表的な3つの方法を紹介します。

電話会社・通信キャリアと契約

電話番号を取得する一般的な方法として、電話会社や通信(携帯)キャリアと契約する方法があります。

固定電話の場合は、NTTなどの電話会社と契約して回線を引き込み、市外局番から始まる固定電話番号を取得します。固定電話番号は社会的な信頼性が高く、法人登記や取引先とのやり取りでも安心感を与えやすいのが特徴です。ただし、工事費や月額料金がかかるため、初期コストが高く、導入までに時間がかかります。

一方、通信キャリアでは、080や090といった携帯電話番号を取得できます。契約手続きが簡単で初期費用も抑えられますが、法人用途としては「共有しにくい」「信頼性がやや低い」といった課題があります。そのため、携帯番号は代表番号ではなく、担当者直通の連絡手段として利用されることが多いです。

光回線+電話オプション

光回線を契約し、あわせて電話オプションを利用することで電話番号を取得する方法もあります。代表的なのはNTTの「ひかり電話」で、市外局番付きの固定電話番号をインターネット回線経由で利用できます。

この取得方法は従来の固定電話回線に比べて通話料が安く、基本料金も抑えられるため、コストメリットが大きいのが特徴です。また、インターネット回線とセットで契約できるため、オフィスに新規で回線を引く場合などに選ばれやすいです。

ただし、停電時や回線トラブル時には利用できない点に注意しなければなりません。信頼性や安定性を重視する場合は、バックアップ手段もあわせて検討すると安心できることでしょう。

クラウドPBXなどのIP電話サービスを利用

近年注目されているのが、クラウドPBXなどのIP電話サービスを利用して電話番号を取得する方法です。インターネット回線を利用するため、物理的な電話機や主装置を設置する必要がなく、契約すればすぐに利用を開始できます。

クラウドPBXは、ベンダーによって050番号だけでなく、03や06といった市外局番付きの番号を取得できます。外出先やテレワーク中でもスマホやPCを内線端末として使えるのが大きな特徴です。複数拠点や在宅勤務でも代表番号で受発信できるため、従来の固定電話よりも柔軟に運用できます。

クラウドPBXは導入コストが比較的安く、月額課金で利用できるため、中小企業やスタートアップでも導入しやすい方法といえるでしょう。

クラウドPBXは法人におすすめの番号取得方法

クラウドPBXは、インターネットを利用して電話環境を構築できるため、従来の固定電話回線に比べて柔軟性と利便性に優れています。ベンダーによっては市外局番付き電話番号も取得できるため、法人にとっては、設備投資を抑えつつ信頼性の高い電話番号を取得・運用できる点が大きな魅力です。

ここでは、クラウドPBXを利用することで得られる主なメリットについて解説します。

スマホやPCで利用できる

クラウドPBXは、専用の電話機ではなく、スマホやPCといった端末で利用できるのが大きな特徴です。

契約後、アプリをインストールすれば、社員のスマホやPCがそのまま会社の電話端末として機能します。オフィスにいなくても、外出先や自宅から代表番号での発着信や内線通話ができるため、柔軟な働き方に対応できます。

また、専用設備が不要な分、初期費用を抑えられるうえ、導入のスピードも速く、必要に応じてすぐに運用を開始できる点も魅力です。

市外局番(03、06など)もオンラインで取得可能

クラウドPBXでは、03(東京)や06(大阪)といった市外局番付きの電話番号もオンラインで取得できます。

例えば、地方に本社を構える企業であっても、東京に拠点があるなどの要件を満たせば東京の03番号を取得でき、首都圏の顧客に対しても信頼感を与えやすくなります。営業や採用活動など、対外的な活動の幅を広げる手段として活用できることでしょう。

ただし、バーチャルオフィス等では市外局番を取得できない可能性がありますので、注意が必要です。

複数人・複数拠点での電話対応が可能

クラウドPBXを利用すれば、複数の社員が同時に同じ番号で着信を受けることができます。さらに、拠点ごとに物理的な機器を設置する必要がなく、インターネット環境さえあれば全国どこからでも同じ電話番号を共有可能です。

例えば、本社・支社・在宅勤務者それぞれが同じ代表番号で対応できるため、顧客からの着信もスムーズに担当者につなげられます。また、場所を問わず内線通話ができるので、社内コミュニケーションにも活用できます。

クラウドPBXのこのような特徴は、電話対応の属人化を防ぎ、組織全体で効率良く顧客対応を行えることにつながることでしょう。

転送や録音、着信グループなどビジネスに必須な機能も搭載

クラウドPBXには、日々の業務に欠かせない多様な機能を利用できるのも特徴です。

例えば、担当者が不在でも別の端末へ自動的に切り替えられる転送機能や、通話内容を記録して後から確認できる録音機能があります。さらに、着信を特定のグループに同時に振り分ける設定も可能で、営業部門やサポート部門など用途に応じた柔軟な対応が実現できます。

電話番号の管理・追加も柔軟

クラウドPBXは、従業員の増減や組織変更に合わせて電話番号を柔軟に追加・削除できるのも特徴です。

従来型ビジネスフォンは設定変更をする場合、配線工事や機器の増設を行う必要があります。しかし、クラウドPBXならば管理画面からの設定だけで対応可能です。

例えば、新しい部署を立ち上げる際に専用番号を割り当てたり、退職者の番号をすぐに削除したりといった操作も簡単です。これにより、常に最適な電話環境を保ちながら、コストや管理の負担を最小限に抑えられます。

「03plus」なら簡単・スピーディに法人番号を取得

法人の電話番号取得を手軽に進めたいとお考えなら、クラウドPBXサービス「03plus」がおすすめです。

03plusは、東京「03」や大阪「06」など全国主要46局の市外局番付き電話番号をオンラインで取得可能で、既存の番号をそのまま引き継ぐ番号ポータビリティにも対応しています。市外局番付き電話番号の信頼性を確保しながら、スマホで手軽に利用できるクラウドPBXの特徴を活かせます。外出や出張が多い、テレワークを導入したいといった企業にも向いています。

さらに、業務効率化に役立つ多彩な機能が標準搭載されているのが03plusの強みです。クラウド上で連絡先を一元管理できる「WEB電話帳」、FAX機器を不要にする「クラウドFAX」、顧客対応品質を高める「通話録音」、一次対応や適切な着信振り分けに役立つ「IVR(自動音声応答)」、着信時に案内を流せる「通話前ガイダンス」など、業務内容に合わせて選べます。

料金も手頃で、1IDあたり初期費用5,000円、月額1,280円から導入でき、最短10分で番号を取得して利用を開始できます。

03plusは従来のビジネスフォンに比べ、低コストかつスピーディに法人の電話環境を整えられますので、ぜひご検討ください。

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まとめ

今回は、法人の電話番号取得について解説しました。

会社にとって電話番号は単なる連絡手段ではなく、信用力を高め、事業の実態を示し、営業活動や採用活動を支える大切な存在です。市外局番付きの固定番号やフリーダイヤルなど、それぞれの特性に応じた番号を選ぶことで、より効果的に企業活動を進められます。

電話番号の取得方法にはさまざまな選択肢がありますが、中でもおすすめなのがクラウドPBXです。クラウドPBXは、スマホやPCでの利用、全国主要局番の取得、拠点や人数の増減に応じた柔軟な運用などを実現できます。さらに、通話録音やIVRといったビジネス向けの機能も搭載され、従来の固定電話よりも低コストで利便性の高い環境を構築できます。

「03plus」は、初期費用・月額費用を抑えつつ、最短10分で番号を取得してすぐに利用できる点が大きな魅力です。これから法人番号を取得したい企業や、従来のビジネスフォンからの移行を検討している企業にとって、有力な選択肢となるでしょう。

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