聞き間違いや伝達ミスを防ぐため、「通話の内容を自動で録音したい」と感じている方は多いでしょう。大事な商談や顧客対応の会話を記録しておければ、聞き間違いや伝達ミスを防げるだけでなく、トラブル時の証拠としても役立ちます。
実は近年、通話の自動録音を気軽に利用できるようになってきています。しかし、「どうやって設定すれば良いのか」「法的に問題はないのか」など、通話の自動録音について疑問をお持ちの方もいるかもしれません。
そこで今回は、通話自動録音の仕組みや活用シーン、スマホや固定電話での設定方法、クラウドPBXを活用する方法までを分かりやすく解説します。
目次
通話の自動録音とは?
通話の自動録音とは、スマホやビジネスフォンなどで行った通話を、手動操作なしで自動的に録音する機能のことです。着信・発信を問わず、通話の開始と同時に録音が始まり、終了とともに保存されます。聞き返しや記録を目的に利用されることが多く、個人利用から業務利用まで幅広く活用されています。
以前は専用のレコーダーを使うのが一般的でしたが、現在はスマホアプリやクラウドPBXなどの通信サービスで簡単に自動録音を設定して利用可能です。
通話の自動録音の活用シーン
通話の自動録音は、個人利用とビジネス利用のどちらでも役立ちます。ここでは、通話の自動録音の活用シーンについて解説します。
個人利用の活用シーン
通話の自動録音は、個人利用において主に日常生活の中で「聞き返し」や「記録」を目的に活用されています。具体的には次のような使い方があります。
- 口頭で伝えられた予定や住所、予約内容などを後から正確に確認したいとき
- 離れて暮らす家族との会話を録音し、「きちんと伝わったか」「体調の変化がないか」を後から確認したいとき
- フリーランスや個人事業主が、顧客とのやり取りを記録してトラブル防止や取引内容の確認に役立てたいとき
このように、自動録音を活用すれば、日常の小さな聞き間違いから重要な取引内容まで、後から確実に振り返ることができます。特にスマホアプリやクラウドPBXを使えば、端末に保存するだけでなく、録音データをクラウド上で安全に管理することも可能です。
ビジネス利用の活用シーン
ビジネスでは、通話の自動録音が業務効率の向上や品質改善に役立ちます。主な活用シーンは次のとおりです。
- 営業やカスタマーサポートでの顧客対応を録音し、対応品質のチェックや改善に活かす
- トラブル発生時の記録として利用し、「言った・言わない」の食い違いを防ぐ
- クレーム防止や訴訟リスクの軽減を目的に、重要な取引内容を正確に記録しておく
- 新人教育やロールプレイ研修で録音データを活用し、具体的な会話をもとに指導を行う
- クラウド上で録音データを一元管理し、外出先からも通話履歴を確認する
- コールセンターやサポートデスクで、対応マニュアルの改善やトークスクリプトの最適化に活用する
- 商談内容や顧客ニーズを記録し、CRM(顧客管理)ツールや社内共有資料として再利用する
- 管理職やスーパーバイザーがチーム全体の通話内容を分析し、対応の標準化や教育計画に反映する
- プロジェクトや業務委託先との電話打ち合わせを録音し、議事録や報告書の作成に活かす
- 重要顧客との交渉・契約前のやり取りを記録し、万一の認識違いや責任範囲の確認に備える
通話録音を導入すれば、対応の属人化を防ぎ、チーム全体で顧客対応の品質を高めることができます。録音データをもとにした改善や教育を繰り返すことで、企業全体のサービスレベルを底上げすることが可能です。さらに、クラウド型の録音機能を活用すれば、テレワークや複数拠点での運用にも対応でき、現代の働き方に合った柔軟な仕組みを構築できます。
録音における注意点
通話の自動録音はさまざまなシーンで活用できる便利な機能です。その一方で、注意すべき点もあります。
通話の録音そのものは、法律で禁止されていません。しかし、利用目的や取り扱い方によっては違法となる場合があります。例えば、録音したデータを通話の相手以外の第三者に無断で公開・共有する行為は、プライバシーや通信の秘密の侵害となるおそれがあります。また、通話に参加していない第三者が録音することは、盗聴に該当する場合があるため注意が必要です。
業務で録音を行う場合は、事前に相手へ録音の旨を伝える、録音データを適切に管理・保管するなど、法令と社内ルールを遵守した運用を心がけましょう。録音データの保存期間や利用範囲を明確にしておくことも大切です。
固定電話で通話の自動録音はできる?
固定電話でも、専用の機器やシステムを導入することで通話を自動録音できます。主な方法は、次の4つです。
・録音機能付きのビジネスフォンを利用する
録音機能付きのビジネスフォンは、通話内容を自動的に保存できるタイプもあり、録音データをパソコンなどから確認できます。録音時間や保存件数には上限があるため、導入前に仕様を確認しておくことが大切です。
・外付けの通話録音装置を設置する
電話機や受話器に専用アダプターを接続し、ICレコーダーなどで通話内容を記録する方法です。比較的コストを抑えて導入でき、既存の電話機でも利用できます。ただし、録音データの保存や管理は手動で行う必要があります。
・通話録音システムを導入する
より大規模な環境では、通話録音システムを導入する方法があります。通話内容をサーバーやクラウド上に自動保存でき、録音データの検索・共有・分析も可能です。コールセンターなどでは、対応品質の改善や教育に活用されています。
・クラウドPBXを利用する
最近では、固定電話をクラウド化することで、自動録音をより柔軟に運用できるようになっています。クラウドPBXを利用すれば、社内外のスマホやパソコンから会社番号で発着信でき、通話内容を自動録音・クラウド保存できます。録音データを拠点間で共有できるため、テレワーク環境にも適しています。
このように、固定電話で自動録音を行う方法はいくつかあり、目的や運用体制に合わせて選ぶことが大切です。中でもクラウドPBXの導入は最も手軽で汎用性が高い方法といえるでしょう。
クラウドPBXで通話自動録音を実現!
固定電話やスマホでも通話の自動録音は可能です。しかし、複数人での電話対応や拠点をまたぐ通話記録を行う場合は、より柔軟に録音を管理できる仕組みが求められます。
そこで注目されているのが「クラウドPBX」です。クラウドPBXを利用すれば、通話の自動録音をはじめ、社内外の通話を一元的に管理できます。電話対応の効率化と記録の正確性を両立できる点から、多くの企業で導入が進んでいます。
クラウドPBXとは
クラウドPBXとは、従来オフィス内に設置していた電話交換機(PBX)をクラウド上に設置して電話環境を構築するシステムです。
従来のPBXでは、社内の固定電話を配線で接続して内線・外線を管理していましたが、クラウドPBXではインターネットを介して同じ機能を実現します。専用の機器を設置する必要がなく、スマホやパソコンなど複数端末を利用できるのが特徴です。
クラウドPBXを導入すれば、外出先でもスマホから会社番号での発着信が可能になり、テレワークや複数拠点での業務にも柔軟に対応できます。
自動録音機能を組み合わせることで、通話内容をクラウド上に自動保存し、後から再生や共有ができます。録音データはクラウド上で管理されるため、拠点間での情報共有や品質チェックもスムーズです。
クラウドPBX「03plus」の通話自動録音機能

クラウドPBXで通話の自動録音を利用するなら、03plusが便利です。
03plusはクラウドPBXの特性を活かし、通話内容を自動で録音・保存できます。録音データはクラウド上に保管され、スマホやパソコンからの通話も全て記録されます。オフィス外でも同じ環境で利用できるため、リモートワークや外出の多い職種でも安心です。
03plusでは、通話録音オプションを付加した番号で発着信した通話は、全て自動的に録音されます。録音データはクラウドサーバー上に保存され、専用の管理画面(お客様ページ)から確認やダウンロードが可能です。データは通話終了後、約15分後に反映され、不要な録音を一括で削除することもできます。
録音データの保管期間は30日間で、保存容量や録音時間の上限はありません。専用の録音機器や外部ストレージを用意する必要がなく、クラウド上で安全に管理できます。また、着信時に「この通話は品質向上のため録音しております」と自動で案内できるため、録音の目的を事前に伝えて安心感を与えられます。
03plusの通話録音機能を活用すれば、顧客対応の品質向上や悪質なクレームへの対策、訴訟リスクの軽減などに役立ちます。録音データをもとに応対内容を振り返ることで、スタッフ教育やマニュアル改善にも活用できるため、電話業務全体の品質向上につながります。
03plusの通話録音オプションは、1番号あたり月額4,000円(税抜)で利用可能です。複数番号を契約している場合は、録音を行いたい番号ごとにオプションを設定できます。シンプルな管理画面とクラウド保存による手軽さが特徴で、業務規模を問わず導入しやすい機能といえるでしょう。
そのほかにも03plusにはさまざまなメリットが
03plusは、通話の自動録音に加えて、日常の電話業務を効率化する多彩な機能を備えています。スマホ1台でオフィスの電話を完結できる点が大きな特徴です。
・スマホで代表番号の発着信ができる:03plusでは、スマホやパソコンから会社の代表番号(03番号など)で発着信ができます。外出先や在宅勤務中でも、オフィスと同じ番号で電話を受けたりかけたりできるため、顧客とのやり取りを一元化できます。
・IVR(自動音声応答)機能:電話を受けた際に自動音声で案内を流し、発信者の選択に応じて担当部署へ振り分けられます。例えば「営業は1番、サポートは2番」といったガイダンスを設定でき、着信対応の効率化と対応漏れ防止に役立ちます。
・クラウドFAX:FAXの送受信をクラウド上で行える機能です。パソコンやスマホからPDFファイルを送信したり、受信したFAXをデータとして確認したりできます。ペーパーレス化を進めたい企業にも適しています。
・留守レポ:電話に出られない場合に自動音声で応答し、発信者のメッセージを録音・文字起こしして通知します。SlackやChatwork、Teams、LINE WORKSなどのビジネスチャットと連携し、内容をリアルタイムで共有できます。
・WEB電話帳:社内の電話帳をクラウド上で一元管理し、最新の連絡先情報をチーム全体で共有できます。登録内容の更新も簡単で、社員の異動や部署変更にも柔軟に対応できます。
・チャット連携・共有機能:03plusアプリでは、着信・不在着信・留守番メッセージなどをチーム内で共有できます。社内チャットのようにコメントを残せるため、電話対応の引き継ぎや情報共有がスムーズに行えます。
・10分かけ放題オプション:1回あたり10分以内の国内通話が無料になるオプションを利用できます。短時間の打ち合わせや顧客対応が多い業種にとって、通話コストを抑えやすい仕組みです。
このように、03plusは代表番号の発着信を中心に、IVR、クラウドFAX、留守レポ、WEB電話帳、チャット連携などを組み合わせることで、あらゆる電話業務を一元的に管理できます。場所にとらわれず、チーム全体で効率的に顧客対応を行いたい企業にとって、実用性の高いクラウドPBXサービスといえます。
まとめ
今回は、通話の自動録音の仕組みや活用シーン、固定電話・スマホでの設定方法、そしてクラウドPBXでの活用について解説しました。
通話の自動録音は、聞き間違いや対応漏れを防ぐだけでなく、顧客対応の品質向上やトラブル防止にも役立つ機能です。個人利用から企業の業務改善まで、幅広い場面で活用されています。
固定電話では専用機器や録音システムを利用する方法が一般的ですが、クラウドPBXを導入すれば、より柔軟で効率的に録音データを管理できます。例えば03plusのようなクラウドPBXサービスでは、通話自動録音に加えて、IVR、クラウドFAX、留守レポ、WEB電話帳、チャット連携など、多彩な機能を組み合わせて電話業務を最適化できます。
通話対応を効率化しチーム全体で情報を共有するなら、クラウドPBXが最もおすすめです。「自動で通話を録音したい」「電話業務全体を効率化したい」とお考えなら、ぜひ03plusをご検討ください。
