「迷惑電話をブロックしたい」と考える企業は多いのではないでしょうか。しつこい営業電話や悪質な勧誘電話は、業務効率の低下や社員のストレス増加につながります。また、迷惑電話はカスハラの温床にもなっていることから、離職率を高める要因にもなります。
今回は、迷惑電話の業務ストレスの実態、着信拒否機能の限界、法人向けの迷惑電話ブロックの新常識について解説します。
目次
迷惑電話による業務ストレスの実態
企業の代表番号には、営業電話や勧誘などの迷惑電話が日常的にかかってきます。多少であれば「ちょっと面倒」程度に思えますが、数が増えれば業務効率に悪影響を及ぼします。さらに、社員のメンタルに大きな影響を与えることもあるため注意が必要です。
ここでは、迷惑電話による業務ストレスの実態について解説します。
取り次ぎのムダ
迷惑電話は取り次ぎのムダを発生させます。
迷惑電話であっても、いったん受けた以上は担当者を確認したり、内線に取り次いだりしなければなりません。例えば「営業担当につないでほしい」と言われれば、相手が本当に取引先かどうかを確認するために、時間を割く必要があります。たとえ数分で済むやり取りでも、件数が積み重なれば膨大な時間ロスになることでしょう。
実際に1日数十件の営業電話がかかってくれば、その取り次ぎだけで社員の時間を大幅に消費してしまいます。特に少人数のオフィスでは、1件の迷惑電話が業務全体を止める原因になりかねません。
電話対応の負荷
社員に電話対応の負荷がかかってしまうのも、迷惑電話の問題点です。
迷惑電話が多い環境では、受電する社員に大きな心理的負担がかかります。営業電話やセールスの勧誘は、はっきり断っても繰り返し電話がかかってくるケースが少なくありません。特に総務や受付など、会社の窓口として電話対応を任される部署ではその傾向が顕著です。何度も迷惑電話がかかってくれば本来の業務時間が削られ、対応そのものがストレスの要因となります。
ストレスのかかる迷惑電話が多くかかってくれば「電話に出るのが怖くなった」と訴える社員が出ることもあり、放置すれば離職リスクにつながることもあります。
カスハラの温床となっている
迷惑電話の一部は、悪質なクレームや執拗な要求へと発展することが少なくありません。そのため、カスハラ(カスタマーハラスメント)の温床になっています。
例えば、最初は顧客からの普通の問い合わせかと思いきや、相手が興奮してしまい「担当者を出せ」と高圧的に迫ったり、長時間にわたって不当な要求を続けたりすることは意外とあるものです。
こうした迷惑電話への対応は、受けた社員の精神的負担を増大させるだけでなく、社内の雰囲気や生産性に悪影響を及ぼします。場合によっては業務が完全に止まってしまうこともあるため、迷惑電話は組織にとって大きなリスク要因となります。
迷惑電話対策は着信拒否やブロックだけでは限界?
企業の多くが導入している迷惑電話対策のひとつに「着信拒否」や「番号ブロック」があります。しかし、これらは一見有効な手段に見えても、実際には限界があるのが現状です。
着信拒否は件数に限界がある
着信拒否機能は便利ではあるものの、件数に限界があります。
従来の固定電話やビジネスフォンには「着信拒否リスト」が用意されています。これは、登録した電話番号をシャットアウトできるため、迷惑電話対策として有効です。しかし、着信拒否に登録できる件数は数十件から多くても数百件程度に限られています。そのため、対策としては限定的といえます。
例えば、大企業はもちろん中小企業でも「営業電話が1日30件以上かかってくる」といったケースは珍しくありません。こうした環境では、拒否件数の上限にすぐ到達してしまうことでしょう。そのため、定期的に古い番号を削除したり、入れ替えたりする必要が出てきます。結局、迷惑電話を減らしたいのに、その管理作業そのものが新たな負担になってしまうのです。
発信元が番号を使い分けることも
厄介なことに、迷惑電話の発信者は1つの番号だけでなく、複数の電話番号を使い分けることがあります。
営業代行業者や一部の悪質業者は、複数の発信専用番号を用意していて、ブロックされても別の番号から発信してくることが少なくありません。例えば、「昨日拒否設定したのに、今日は違う番号から同じ営業トークがかかってくる」といった「いたちごっこ」が日常的に起こるのです。さらに、番号を非通知にして発信してくるケースもあり、完全に防ぐのは困難です。「登録しても次の日にはまた新しい番号がかかってくる」ということが繰り返されれば、社員のストレスは解消されませんし、業務にも悪影響を及ぼすことでしょう。
設定ミスにも注意が必要
着信拒否を設定する際は、人為的なミスにも注意が必要です。
例えば、重要な顧客や取引先の番号を誤って拒否リストに登録してしまうと、連絡がつかず業務に支障が出る恐れがあります。もし大口顧客からの発注連絡を誤って拒否設定してしまえば、納品が遅れるなどの問題が発生し、信頼を損なうことにもつながりかねません。
また、複数の担当者がリストを管理している場合は注意が必要です。拒否する電話番号の登録基準や確認手順にばらつきがあると誤登録のリスクが高まります。こうした問題を防ぐには、登録の履歴を残して定期的に見直す仕組みを設けることが有効です。完全に遮断する前に、一定期間だけ着信を制限する「仮ブロック」を行うのもひとつの方法です。様子を見て問題がなければ本格的に拒否設定に移行できるため、誤って重要な番号を遮断してしまうリスクを減らせます。
注目の新しい選択肢「03plusの迷惑電話対策機能」とは?
03plusは、スマホからオフィスの代表番号を使って発着信でき、迷惑電話対策にも活用できるクラウドPBXサービスです。
03plusは全国主要46局の市外局番付き電話番号を取得できるため、東京「03」や大阪「06」など、地域に根ざした番号をビジネスに活用できます。さらに、代表番号の共有や内線通話、IVR(自動音声応答)、通話録音など、ビジネスに必要な電話機能をクラウドで利用できます。ビジネスフォンに比べて低コスト・スピーディーに導入でき、月額1,280円から利用できる手軽さも特徴です。
迷惑電話への対応をサポートする機能も備わっており、従来のビジネスフォンでは難しかった効率的な電話運用を実現できます。以下では、03plusの迷惑電話対策機能について詳しく解説していきます。
通話前ガイダンス
03plusには「通話前ガイダンス」という迷惑電話対策機能があります。これは、着信時に「この通話は録音される場合があります」「営業・勧誘のお電話はご遠慮ください」といった音声を自動で流す機能です。
迷惑電話発信者の多くは「録音される」「身元を確認される」と分かった時点でリスクを感じます。「電話を切ろう」「面倒だ」という心理が働き、結果として通話を切断することが多いのです。例えば、営業電話や詐欺まがいの電話は、効率的に数をこなすことを目的として企業に電話をかけてきます。そして、リスクや時間のかかる相手を避ける傾向があります。そのため、ワンクッションとなるガイダンスがあるだけで、不要な通話を大幅に減らせるのです。
実際に03plusの自社検証では、通話前ガイダンスを導入した結果、迷惑電話の約56%がガイダンス再生直後に切断されるという効果が確認されています。例えば「お電話ありがとうございます。この通話は安全のため録音される場合があります。営業・勧誘のご連絡はお控えください」と流れるだけで、多くの迷惑電話が防げるのです。
また、ガイダンスの内容はサンプル音声だけでなく、自社に合わせてテキストを入力してカスタマイズすることも可能です。さらに、管理画面からON/OFFを簡単に切り替えられるため、業務実態に応じて柔軟に運用できます。
Web検索機能
03plusの「Web検索機能」も迷惑電話対策として有効な機能です。
従来は不審な番号からかかってきた場合、手作業でその番号をWeb検索するしかありませんでした。その都度業務が中断されてしまうことから、あまり有効な迷惑電話対策とはいえません。
しかし、03plusのWeb検索機能では、通話履歴画面からワンタップで着信番号をネット検索して、発信元が営業会社や詐欺に関わる可能性がある番号かどうかをすぐに確認できます。迷惑電話データベースとスムーズに照合できるため、危険な電話に出てしまうリスクを事前に減らすことが可能です。業務効率の低下を防ぎつつ迷惑電話対策できるため、非常に実用的であるといえるでしょう。
特に個人事業主や小規模事業者、士業のように営業電話のターゲットになりやすい業種では、このWeb検索機能の恩恵を受けられます。「今までは番号を都度検索して調べていたが、ボタンひとつで確認できるようになりストレスが軽減された」「営業電話が多くて困っていたが、効率的に対応できるようになった」という声も非常に多くあります。
03plusのWeb検索機能を活用すれば、迷惑電話や不審な番号に悩まされることなく、本来の業務に集中しやすくなることでしょう。
さらに活用できる03plusの便利な機能
03plusには迷惑電話対策以外にも、日々の電話対応を効率化できる便利な機能が揃っています。ここでは代表的な2つの機能を紹介します。
録音機能
03plusには、通話内容を自動で録音できる「通話録音」機能があります。
録音データはクラウド上に保存され、パソコンやスマホから簡単に確認・再生できるため、必要な場面で素早く活用できます。営業の場面では取引条件の確認、顧客対応では要望やクレームの内容を正確に残すことができるため、例えば「言った」「言わない」といったやり取りをめぐるトラブル防止に役立ちます。さらに、録音データを分析することで社員の対応スキルを可視化できるため、新人教育や応対マニュアルの改善にも役立ちます。
また、問題視されているカスハラへの対応においても、録音を「客観的な証拠」として活用可能です。迷惑電話や不当な要求があった場合も、記録を残すことで冷静かつ法的に適切な対応が取りやすくなります。このようなことから、通話録音機能は社員を守る仕組みとしても有効に活用できることでしょう。
IVR(自動音声応答)
IVR(自動音声応答)は着信時に音声ガイダンスを流し、プッシュ操作で担当部署や担当者に自動振り分けを行う機能です。
「営業の方は1を、既存のお客様は2を押してください」といった案内を設定すれば、効率的に対応先を振り分けられます。営業時間外は「ただいま営業時間外です。お問い合わせはWebフォームをご利用ください」と自動で案内し、SMSでURLを送信するようにしておけば、24時間の受付体制を整えることも可能です。この仕組みを導入すれば、取り次ぎや一次対応の負担が減り、社員が本来の業務に集中できるようになります。顧客からしても「待たされにくい・つながりやすい会社」として信頼性が高まることでしょう。
また、IVRは迷惑電話対策としても有効です。営業電話や悪質な勧誘では、効率が求められます。ガイダンスが流れた時点で「時間がかかりそう」「面倒だ」のように感じて、相手の方から切断しやすくなります。そのため、迷惑電話対策としても非常に効果的です。特に少人数の企業や士業の事務所では、限られた人員で業務を効率化しつつ不要な電話を遮断できるため、大きなメリットといえるでしょう。
迷惑電話対策なら03plus

迷惑電話対策を講じたいとお考えなら、03plusがおすすめです。
迷惑電話は、業務効率を下げるだけでなく、社員のストレスやカスハラ被害の原因にもなります。しかし、従来のビジネスフォンの着信拒否だけでは限界があり、十分な対策は難しいのが現実です。
03plusなら、通話前ガイダンスや着信番号のWeb検索などの機能を活用することで、効果的な迷惑電話対策が可能です。加えて通話録音、IVRなどの機能を組み合わせれば、業務効率を向上させるとともに迷惑電話を効果的に抑止できます。
また、03plusはスマホで代表番号を利用できるため、テレワークや外出先でもオフィスと同じ電話環境を実現できます。さらに低コストで導入でき、日々の電話業務を効率化しながら社員を守れるのが03plusの強みです。迷惑電話への不安を減らし、安心して業務に集中できる環境づくりを目指すなら、03plusの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
