「店舗の電話はスマホと固定電話のどちらが良いのだろう?」と疑問をお持ちの方は多いのではないでしょうか。確かに、スマホは気軽に利用できますが、ビジネスにおける信頼性という点では固定電話番号に見劣りします。
そこで今回は、店舗用電話番号を取得する方法、固定電話番号のメリット・デメリット、クラウドPBXをおすすめする理由について解説します。
目次
店舗用電話番号を取得する方法
店舗用の電話番号を取得するには、いくつかの方法があります。業務形態やコストなどを考慮して、自店舗に合った取得方法を選ぶことが大切です。ここでは、主な電話番号取得方法を紹介します。
加入電話
「加入電話」とは、NTT東日本・西日本が提供する従来型の固定電話サービスです。
東京なら「03」、大阪なら「06」などの市外局番が付いた番号を取得できます。固定電話番号は社会的信用度の高い傾向にあり、多くの企業・店舗で利用されています。
加入電話は申し込み後に回線工事が必要で、初期費用や月額基本料金が発生します。また、回線は店舗の所在地に物理的に引かれるため、店舗移転時には電話番号が変更となる場合がある点に注意が必要です。
直収電話
「直収電話」は、KDDIやソフトバンクといったNTT以外の通信事業者が提供する固定電話サービスです。
直収電話も加入電話と同じように03や06などの市外局番付きの番号を取得できます。そのため、信頼感が大切なビジネス用途に適しています。
直収電話はさまざまな通信事業者が提供しています。料金体系やサービス内容は事業者ごとに異なることから、導入前に比較検討することが重要です。また、導入には工事が必要で、エリアによっては対応できない場合もあります。
IP電話
「IP電話」は、インターネット回線を利用して音声通話を行うサービスです。
IP電話にはさまざまなサービスがありますが、050で始まる番号が割り当てられるのが一般的です。IP電話は加入電話や直収電話と比べて導入コストが安く、工事不要ですぐに開設できるケースが多いことが特徴です。ただし、緊急通報(110・119)など、かけられない電話番号があることや、インターネットの通信状況によっては音声品質が低下する場合がある点に注意が必要です。
光電話
「光電話」は、フレッツ光などの光回線を利用した電話サービスです。
03や06など、市外局番の電話番号を取得できます。インターネットと電話をまとめて契約できるため、支払いの1本化や通信コスト削減を実現できます。
光電話は音声品質が高く、従来の加入電話に近い感覚で利用できるのが大きな特徴です。しかし、光回線の契約が前提となるため、回線未対応エリアでは利用できない点には注意しましょう。
クラウドPBX
「クラウドPBX」とは、従来オフィスに設置していたPBX(構内交換機)の機能をクラウド上で提供するサービスです。
インターネットを使用して、スマホやPCなど複数の端末で通話ができるため、外出先での利用やリモートワークの導入を検討しているケースで便利なサービスです。
取得できる電話番号は、IP電話の050だけでなく、サービスによっては信頼性の高い市外局番も取得できます。
クラウドPBXの大きな特徴はインターネット上で電話環境を構築する点です。そのため、物理的な回線工事が不要で、短期間で導入できます。また、IVR(自動音声応答)やインターネットFAXなど、店舗運営において業務効率化を実現できる機能を持つ点も魅力です。
店舗用電話はスマホ番号より固定電話番号がおすすめ
店舗用に電話番号を取得する際、スマホの携帯番号をそのまま使うケースも少なくありません。しかし、ビジネスシーンでは固定電話番号の方がさまざまな面で優れています。店舗の信頼性や運営効率を考えると、固定電話番号を取得するのがおすすめです。
ここでは、なぜ店舗用電話は固定電話番号がおすすめなのか、その理由を解説します。
社会的信用度が高い
固定電話番号は社会的信用度が高い傾向にあり、店舗用電話としておすすめです。
固定電話番号には東京なら「03」、大阪なら「06」などのように、地域を示す市外局番が頭に付与されます。そのため、市外局番付き電話番号を持つ店舗は、実際にその地域に存在していることを証明できます。例えば、名刺やホームページ、広告などに固定電話番号を記載すれば、取引先やお客様に安心感や信頼感を与えやすくなるわけです。
店舗用に電話番号を取得するなら、社会的な信用度の高い固定電話番号をぜひ取得しましょう。
複数の電話機で同時に通話できる
固定電話番号を取得し、ビジネスフォンやクラウドPBXなどの電話システムを導入すれば、店舗内の複数の電話機で同時に通話できます。
例えば、予約や問い合わせの電話が重なっても、複数のスタッフがそれぞれ別のお客様に対応できるため、顧客を待たせることなくスムーズな応対が実現可能です。
スタッフ数が多い店舗や予約対応が集中しやすい業態であれば、複数台での同時通話体制を整えておくと、業務効率やサービス品質の向上につながることでしょう。
内線通話が利用できる
固定電話番号を取得して、ビジネスフォンやクラウドPBXなどを導入すれば、スタッフ同士で内線通話を利用できるようになります。
内線通話は通話料がかからず、店舗内の各エリアやフロア、厨房とホールなど離れた場所にいるスタッフ同士でも、効率的に連絡を取り合うことができます。例えば、1階と2階でフロアが分かれている店舗や、作業場とフロアが離れている場合でも、移動や大声でのやり取りが不要になります。スタッフ間の意思疎通をスムーズに行えるため、業務効率を高められることでしょう。
店舗用に固定電話を導入する際のポイント
店舗に固定電話を導入する際は、単に番号を取得するだけでなく、実際の運用や将来的な使い方も見据えて準備を進めることが大切です。ここでは、店舗用固定電話の導入を失敗しないための重要なポイントを解説します。
電話番号と回線の必要数を把握する
まずは、店舗に必要な電話番号と回線数をしっかり把握しておくことが重要です。
例えば、業態によっては予約専用・問い合わせ専用など用途ごとに電話番号を分けることで、電話対応の効率が上がります。また、スタッフの人数や店舗の規模によっては複数回線を引いておくと、同時に複数対応ができるようになるため、混雑時にもお客様を待たせずにすみます。自店舗の業務体制を正しく把握し、最適な電話番号と回線数を事前に見積もり、無駄のない導入を心がけましょう。
留守電やIVRなど必要な機能を明確にする
店舗の電話にどんな機能が必要かを明確にしておくことも大切です。
例えば、「営業時間外の電話予約に対応したい」場合。このケースであれば、留守番電話機能を活用することで、営業時間外でも予約を取りこぼすことが減ります。また、IVR(自動音声応答)の活用もおすすめです。問い合わせ内容に応じて、よくある質問への自動対応や、予約ページへの案内をすることができます。
自店舗の業務内容や解決したい課題などを洗い出し、必要な機能をあらかじめリストアップしたうえで、導入を進めていきましょう。
店舗用で固定電話を導入するデメリット
固定電話を店舗に導入することには多くのメリットがあります。しかしその一方で、デメリットもいくつか存在します。
コストが大きい
固定電話の導入では、コスト面がデメリットになることがあります。特に加入電話や直収電話では、毎月の基本料金だけでなく、初期費用や機器の設置費用など、さまざまなコストがかかります。さらにビジネスフォン環境を整えたり電話機を複数台用意したりする場合は、その分コストも増加します。小規模店舗や開業直後の事業者にとっては、このコスト負担が大きなネックとなることがあるので注意が必要です。
工事に時間がかかる
加入電話や直収電話などの場合、導入時に回線工事が必要になります。この点から、申し込みから実際に使い始めるまでに一定の時間がかかる点がデメリットといえます。特に繁忙期や混雑する時期はさらに工事が遅れることが少なくないため、注意が必要です。
開店後すぐに電話を使いたい、といった希望がある場合は早めに契約・申し込みを行いましょう。
店舗移転の際に電話番号が変わってしまう
固定電話番号は、店舗移転などを行った際に変わってしまうことがあります。
固定電話番号には契約者の住所に紐づいている地域情報が含まれています。例えば、NTTで固定電話番号を取得し、市外局番が「03」の東京23区内で移転した場合では、NTTの管轄する収容局が同一であれば電話番号は変わりません。しかし、収容局が変わると、同一市内であっても電話番号が変わってしまいます。
万が一電話番号が変われば、新たな番号を周知したりチラシを刷り直したりする手間や費用がかかります。店舗移転の場合は、電話番号が変更になるかどうかを必ず確認しましょう。
店舗でしか発着信できない
従来型の固定電話は、店舗に設置した電話機でしか発着信ができません。外出中や他の場所にいるスタッフが店舗番号で電話対応することは基本的にできないため、柔軟な運用には不向きです。多数の店舗を運営している場合、働き方や店舗の運営スタイルによっては、この点がデメリットとなる場合があります。
店舗で固定電話を利用するならクラウドPBXがおすすめ
従来の固定電話にはさまざまな制約やデメリットがあります。そうしたデメリットなしに固定電話番号を利用したいとお考えなら、クラウドPBXがおすすめです。ここではクラウドPBXが店舗利用におすすめである理由・メリットを紹介します。
コストが抑えられる
クラウドPBXはコストを抑えやすいのが特徴です。
クラウドPBXは物理的な電話交換機や複雑な配線工事が不要なため、導入コストや維持費を大幅に抑えられます。また、初期投資を抑えたい店舗にも向いています。必要な機能を選んで契約できるため、月々の無駄な出費を減らし、経費の最適化を行いやすいです。
便利な機能が豊富
クラウドPBXは、業務効率を向上させるさまざまな機能を利用できます。例えばIVR(自動音声応答)や通話録音、転送、留守番電話など、便利な機能が多数用意されています。
これらの機能を活用すれば、業務時間外の予約対応、コアタイム時の一次対応代行などが可能になることから、業務効率化や顧客満足度の向上が期待できます。機能の追加や設定変更もオンラインで簡単に行えます。
離れた店舗間でも内線通話が可能
クラウドPBXならば、離れた店舗間で内線通話を利用できます。
クラウドPBXは、インターネット上に電話環境を構築します。つまり、離れた拠点同士であっても内線でつなげられるのです。拠点間の連携や情報共有がスムーズになり、組織全体の業務効率を高められます。
スマホでも固定電話番号で発着信できる
スマホで固定電話番号を使った発着信ができる点も、クラウドPBXがおすすめである大きな理由です。
これまで解説してきたように、クラウドPBXはインターネットを利用して通話を行います。例えば、スマホに専用アプリをインストールすれば、外出先や在宅勤務中でも店舗番号を使った電話対応ができます。そのため、店舗に縛られることなく、柔軟な働き方に対応できます。
電話番号を変えずに店舗移転できる
クラウドPBXならば、店舗移転時の電話番号変更リスクを抑えられます。
前述の通り、従来の固定電話ではたとえ同一市内であっても、店舗移転時に電話番号が変わる可能性があります。しかし、クラウドPBXなら、移転後も番号をそのまま引き継ぐことができる可能性が高いです。これは、電話番号をクラウドPBXのベンダー側で管理しているためです。例えば、東京23区内の移転であれば、「03」以降の番号を変えることなく、そのまま利用できます。
店舗用の固定電話なら03plus

店舗の固定電話を導入するなら、クラウドPBXサービスの03plusが便利です。03plusは全国主要46局の市外局番付き電話番号を、スマホで使えるサービスです。従来の固定電話と同じ信頼性がありながら、外出先や在宅勤務でも店舗番号での発着信ができ、柔軟な働き方に対応できます。
番号ポータビリティにも対応しているため、現在使っている電話番号をそのまま移行することも可能です。そのため、電話の新規導入だけでなく電話システムの移行の手間を減らせます。
また、03plusはさまざまな機能を利用できる多機能なサービスです。例えば、IVR(自動音声応答)、クラウドFAX、通話録音、WEB電話帳、着信ポップアップなど、店舗運営に役立つ機能も充実しています。
月額1,280円から導入でき、CTI連携にも対応しているため、小規模な店舗や初めてクラウドPBXを導入する場合でも安心です。信頼性と利便性を両立したいとお考えでしたら、ぜひ03plusの導入をご検討ください。
まとめ
今回は、店舗用の電話番号を取得する方法や導入時のポイントについて解説しました。
固定電話は店舗の信頼性向上や業務効率の観点から、携帯電話などと比べてメリットがあります。その一方で、従来の加入電話や直収電話などの場合、導入や運用に手間やコストがかかるという課題もあります。
しかし近年は、クラウドPBXが普及し、従来の固定電話よりも手軽で柔軟な電話環境を整えやすくなっています。
特に店舗運営においては、クラウドPBXで利用できるIVR(自動音声応答)機能が便利です。自動で、時間外であっても予約案内や顧客対応が可能なため、少人数の店舗でも電話対応の負担を大幅に軽減し、業務効率を高められます。固定電話を導入するならば、IVRも一緒に導入を検討しましょう。
リーズナブルにお手軽に、IVRを使えるクラウドPBXを導入したいとお考えなら、ぜひ03plusをご検討ください。
