ビジネスフォンはいつ買い替える?買い替えの際に知っておくべきことを解説

現在使っているビジネスフォンが故障したら……と、想像したことはあるでしょうか。ビジネスフォンシステムはメンテナンスを行っていても、いずれ故障して使えなくなるものです。買い替えを後回しにしてしまうと、ある日突然電話が使えなくなり、業務が止まる恐れがあります。

「うちは大丈夫」と思って買い替えを先延ばしにしているうちにサポート期限切れとなり、いざというときに対応できなければ、顧客からの信用を失ってしまいます。そのようなリスクを抱える必要はありません。

今回は、ビジネスフォンの買い替えタイミング、買い替え時のポイント、ビジネスフォン以外の選択肢について解説します。

ビジネスフォンを買い替えないままにすると?

ビジネスフォンを買い替えずに使い続けることは、企業にとってはハイリスクです。

ビジネスフォンは導入から10〜20年くらいは使い続けられるといわれています。しかし、使用年数が長くなればなるほど、故障リスクが高まるため、ある日突然故障して使えなくなることがあります。故障した際に修理・交換が必要となりますが、業者に依頼することになるため時間がかかります。最短で数日で来てくれることもありますが、スケジュールによっては1週間以上かかるケースもあるでしょう。修理・交換に必要な在庫がなければビジネスフォンを全て交換しなければならないため、さらに日数がかかる恐れがあります。

故障中はビジネスフォンが使えなくなりますので、会社にとっては大きな痛手となることでしょう。

このように、同じビジネスフォンをずっと使い続けることには、故障による修理や交換のリスクがあります。

また、古いビジネスフォンは機能に制限があるケースも多く、電話業務が非効率になってしまう点もデメリットです。

転送機能や自動応答に関する機能など、新しいビジネスフォンであれば当たり前に使えるさまざまな機能が、古いビジネスフォンには搭載されていないこともあります。電話業務の効率化が進まず、生産性を下げてしまう要因となってしまうでしょう。

ビジネスフォンの買い替えタイミング

ビジネスフォンは長く使い続けられる可能性はあるものの、「壊れるまで使い続けて良い」わけではありません。電話業務は日々行われるものであり、故障により止めてはいけないものだからです。業務を止めないためにも、ビジネスフォンを買い替えるタイミングについて確認しておきましょう。

ビジネスフォンの調子が悪い

ビジネスフォンの調子が悪いと感じたら買い替えのタイミングです。

例えば、電話機のボタンの反応が悪い、液晶画面が見えにくいなど端末の不調を感じたら買い替え時期かもしれません。また、相手の声が聞こえにくくなったり通話中に途切れたりする場合はかなり危険な状態です。

ビジネスフォンは主装置と複数台の電話機がアナログ回線でつながっています。液晶画面が見えにくいだけであれば端末だけの故障かもしれませんが、通話品質に影響が出る場合は主装置そのものが劣化している可能性が高いです。そのまま使い続けると故障する恐れもありますので、メンテナンスや買い替えを検討すべきでしょう。

ビジネスフォンの販売終了から6年経っている

使用しているビジネスフォンが販売終了してから6年経過したタイミングも買い替えのタイミングです。

ビジネスフォンは、国税庁において「デジタル構内交換設備、デジタルボタン電話設備」に分類されます。このカテゴリーの法定耐用年数は新品の場合6年と定められています。つまり、新品購入した場合、6年間は毎年減価償却費として経費計上できるわけです。そのため、6年間は故障などがない限りは買い替えを検討することはないでしょう。

しかし耐用年数である6年が過ぎた場合、減価償却費として経費計上はできません。ビジネスフォンを使い続けることはできますが、会計上の価値が減少することから、新たな機種へ買い替えるタイミングとなります。

また、多くのメーカーでは販売終了から法定耐用年数である6年経過時点で対象ビジネスフォンのサポートを終了するのが一般的です。これ以降は正規サポートがされませんし、故障しても部品が足りないなどの理由で修理ができない可能性があります。トラブルが発生した場合、長い間電話が使えなくなる可能性が出てくるため、ビジネスフォンの販売終了から6年経過したら買い替えることを検討した方が良いでしょう。

ビジネスフォンの販売終了から6年経っている

ビジネスフォンは法定耐用年数が6年と定められています。そのため、どこのメーカーであっても一般的には、6年でサポートが終了します。それ以降ももちろんビジネスフォンを使い続けることはできるものの、故障が発生した際はサポート対象外となります。故障しても修理できなければ交換しなければなりませんので、電話を使えるようになるには1週間以上かかることも想定しなければなりません。業務に大きな支障をきたしますので、このようなトラブルは避けるべきです。

機械である以上、使い続ければいずれは壊れるものです。トラブルを回避するためにも、サポート終了前に修理や買い替えを検討することをおすすめします。

オフィスを移転する

オフィス移転時にはビジネスフォンも買い替えを検討しましょう。

もちろん、新たなビジネスフォンに交換したばかりであれば移転時にそのまま持っていって使い続けても良いでしょう。しかし、移転タイミングでサポート期間の残りもあと少しということであれば、買い替えをおすすめします。これまでのビジネスフォンを新オフィスで数ヶ月使い続けられたとしても、ある日突然壊れてしまうこともありえます。そうなれば、短期間のうちにオフィス移転時の設置・配線工事費用と、新たなビジネスフォンの設置・配線工事費用がかかります。このように、ビジネスフォンを利用できなくなるリスクだけでなく、費用面のリスクも発生する恐れがあるため、オフィス移転時にはビジネスフォンの買い替えを検討すべきです。

固定費を見直したい

固定費を見直したいと思ったときも、ビジネスフォンを買い替えるタイミングです。

ビジネスフォンにかかるコストは、売上にかかわらず毎月一定額かかる固定費です。例えば、電話回線費や主装置のメンテナンス費用などが毎月かかります。この固定費が利益に対して多いと考えられる場合、その削減を考えなければいけません。電話業務がメインではなく、1日にそれほど多くの電話対応をしないのであれば、固定費を見直すべきでしょう。また、主装置のメンテナンスに多くの費用がかかっているのであれば、メンテナンス業者を変更したり、メンテナンスがより簡単にできるシステムに変更したりなどを検討することが必要です。また、電話回線をリーズナブルなものに変更することでも実現できます。

ビジネスフォンを買い替える際の手順

オフィス移転や固定費の見直し、耐用年数が過ぎたなどの理由からビジネスフォンの買い替えをする場合、どのように進めていけば良いのか分からない担当者の方もいることでしょう。ここでは、ビジネスフォンを買い替える際の手順・流れを分かりやすく解説します。

業者に相談

ビジネスフォンを買い替える場合、まずは専門業者に相談しましょう。

専門業者は、ビジネスフォンに関するさまざまな知識やノウハウを持っています。買い替えについても詳しいため、自社にとって最適な買い替え案や買い替えの流れをアドバイスしてくれるはずです。

ビジネスフォンの買い替えをする場合、例えば以下のようなケースがあります。

  • 故障したので交換したい
  • 故障はしていないが不具合があるので交換したい
  • 故障や不具合はないものの、予防的に交換したい
  • 耐用年数や固定費の見直しのために交換したい
  • その他の理由

いずれのケースでも、自社の状況や希望に応じて交換すべきか否か、交換する場合の流れについて相談に乗ってくれます。また、交換するのであればどのような機種が良いのか、適切な台数はどれくらいかなどもアドバイスしてくれることでしょう。スムーズかつ失敗のないようにビジネスフォンを買い替えるためにも、まずは業者に相談してみてください。

本体だけなら交換だけでOK

主装置は特に問題ないが、ビジネスフォンの本体だけ故障してしまった、という場合は本体だけの取り替えで済むこともあります。

例えば、オフィスの規模がそれほど大きくなく、ビジネスフォンも数台しかない場合、このケースであれば、本体だけを業者から取り寄せて設置すればそのまま使い続けられます。ただし、ビジネスフォンは同じ機種でなければ使用できないため、新品または中古にて、専門業者に取り扱いがなければ交換だけで済ませることはできません。そのような場合は、ビジネスフォン全体を入れ替えしなければならないため注意しましょう。また、本体だけの故障で全体の入れ替え予定はないといった場合でも全体的に入れ替えできるだけの予算を準備しておいた方が安心です。

主装置も交換なら工事の手配が必要

ビジネスフォンの主装置に故障または不具合が発生している場合は、主装置の交換のために工事の手配が必要です。

主装置はビジネスフォンにとってコアな部分であり、電話環境を構築するために必要不可欠な装置です。故障してしまうとビジネスフォン機能が利用できなくなるため、速やかな交換が必要です。工事費用は業者によって異なりますが、6万円前後が相場とされています。業者によっては割引キャンペーンなどを行っている場合もありますので、いくつか問い合わせてみましょう。

主装置には電話環境を構築してビジネスフォン機能を利用できるようにするために、CPUや電源、外線・内線などのユニットがあります。このユニットのみが故障しているのであれば、それを交換することで再び利用することが可能です。この場合、主装置そのものを交換するよりも安価に修理可能です。ただし、長く使い続けている主装置の場合、他のユニットも故障しやすくなっているかもしれません。そのため、修理して無理やり使い続けるよりは、まとめて交換してしまった方が良いかもしれませんので、確認してみることをおすすめします。

ビジネスフォンを買い替える前に検討すべきこと

ビジネスフォンの買い替えは、リスク回避のために大切なことです。しかし、計画を立てずに買い替えを行うのはおすすめできません。ビジネスフォン買い替え前に検討すべきことを解説します。

電話機数の増減の必要性はあるか

ビジネスフォンを買い替える場合は、電話端末の増減が必要かどうか検討しましょう。

ビジネスフォンの主装置を設置する際は、電話端末もアナログ回線でつなぎ、必要な場所に必要な本数の回線を準備することになります。

実際の端末数が予定よりも少ない場合、それほど大きな問題は起きません。しかし、端末が足りずに後から増やす場合は配線からやり直しになる可能性があるため、手間がかかります。また、主装置ごとに端末の最大数が決まっているため、それを超える場合は主装置そのものを入れ替えなければなりません。そのため、電話端末の増減について把握しておくことが大切です。

キャンペーンなどにより電話業務が活性化する予定がある場合は、端末数を多めに考えておいても良いかもしれません。

買い替えたいビジネスフォンの在庫はあるか

買い替えを検討しているビジネスフォンの在庫があるかどうかも、買い替え前にチェックしましょう。

ビジネスフォン本体を買い替えて交換する場合、新しい機種または古い機種を、新品・中古品で購入します。それぞれのケースにおいて、在庫や価格面で注意すべき点は以下の通りです。

  • 新しい機種を新品購入する場合:新しい機種はどのメーカーも十分な数を揃えているため在庫が足りないことはありません。ただし、購入費用は最も高くなります。
  • 新しい機種を中古品購入する場合:新しい機種は中古品流通も多くあるためリーズナブルに数を揃えやすいです。ただし、最新機種は流通までに時間がかかって在庫が少なく、購入費用が高くなります。
  • 古い機種を新品購入する場合:型落ちの機種は最新機種と比べてメーカー販売価格も安くなります。ただし、在庫が少ない場合があります。
  • 古い機種を中古品購入する場合:古い機種の中古購入は費用をかなり抑えられます。ただし、在庫が豊富なものもあればそうでないものもあるため注意が必要です。

必要な電話機能を洗い出す

入れ替え時には、自社で現在使っているビジネスフォンの機能を洗い出しておきましょう。

ビジネスフォンには、着信振り分けや通話録音などさまざまな電話機能があります。企業としては利便性だけでなく、その機能が業務上必要であるから利用していることもあるはずです。

ビジネスフォンの機能は、企業ごとはもちろん、部署によっても使っているものが異なることがあります。入れ替えの際は、それらも全て網羅しておき、抜けがないようにしましょう。また、「課題解決のためにこんな機能が欲しい」というものがあれば、それも洗い出しておき、入れ替えと同時に業務効率化を図りましょう。

ビジネスフォンよりクラウドPBXの方が適していないか

企業によっては、ビジネスフォンよりクラウドPBXの方が向いている可能性があります。

クラウドPBXはインターネット上に主装置を設置して、ビジネスフォンの各種機能の利用やITツールとの連携を行える電話環境システムです。スマホやPCからでも会社電話番号を使って通話を行えるようになるなど、さまざまなメリットがあります。

そのため、企業によっては「業務改善に役立つツールがある」「通話・運用コストを抑えられる」「顧客満足度向上につながりそう」などの理由から、ビジネスフォンよりクラウドPBXの方が向いている場合があります。

入れ替え予定のビジネスフォンとクラウドPBXを比較して、実際にどちらの方が自社に適しているか検討してみてください。

クラウドPBXに買い替えるメリット

ビジネスフォンの買い替えは必要なことですが、手間や費用がかかるため、企業にとっては大きな負担になります。「効率」「費用」「将来性」などを考えた場合、買い替えタイミングでクラウドPBXに乗り換えるのも良い案です。クラウドPBXに乗り換えた場合、どのようなメリットがあるのか、以下で解説します。

スマホやPCでも通話ができる

クラウドPBXにすれば、固定電話機だけでなくスマホやPCなどの端末で通話を行えます。

ビジネスフォンはアナログ回線を使用しており、主装置と物理的につながった固定電話機でしか通話を行えません。そのため、オフィス内でしか会社宛の電話番号に出ることはできず、外出時にはスマホから携帯電話番号で発信するしかありません。

クラウド上に電話環境が構築されるクラウドPBXであれば、スマホやPCから会社電話番号を使って通話を行えます。外出時やテレワーク時でも、場所を問わず電話業務を行えるわけです。そのため、社員はオフィスに縛られることがなくなり、働き方の幅が広がって、より精力的に業務を進められるようになります。スムーズな電話対応もできるようになりますので、顧客満足度も向上しやすくなるでしょう。

拠点間で内線通話ができる

離れた拠点とも内線通話できることは、クラウドPBXのメリットです。

ビジネスフォンの場合、内線通話を利用できるのはオフィス内の固定電話同士だけです。外出先の社員や離れた拠点はもちろん、オフィス内にいてもスマホ宛には外線通話しなければなりません。

しかしクラウドPBXであれば、離れた拠点でも内線通話でコミュニケーションを取れます。もちろん、外出・出張中の社員やテレワーク中の社員、さらには海外出張先の社員とも内線で通話可能です。生の声で社内コミュニケーションを取れることで、情報共有が密になり、業務効率も高まりやすくなることでしょう。

工事やメンテナンスが不要

クラウドPBXは、工事・メンテナンスが不要です。

ビジネスフォンは導入時に主装置の設置・配線工事が必要です。また、故障を防ぐために主装置や固定電話機のメンテナンスを定期的に行わなければなりません。高額な導入費用に加えて、メンテナンス費用もコストがかかります。

クラウドPBXの場合、主装置導入やメンテナンスをベンダー側が行います。導入工事・メンテナンスが不要なので、時間や費用を抑えられます。端末についても、固定電話機に限らずスマホやPCなどさまざまなものが利用できますので、万が一故障しても別の端末で流用できます。そのため、業務が止まってしまうリスクがありません。

より豊富な機能が備わっている

クラウドPBXはビジネスに役立つ機能が豊富に揃っています。

ビジネスフォンも通話録音など電話業務に必要な機能を利用できます。しかし、ITツールとの連携においては今ひとつであるのも事実です。また、新たな機能を追加する場合、設定工事に時間がかかります。

一方、クラウドPBXはインターネット回線を活用するシステムであり、各種ITツールとの連携を容易に行えます。また、通話録音・IVR・インターネットFAX・受付アプリなど、ビジネスに役立つ多様な機能も豊富に揃っています。そのため、ビジネスフォンと比べると、より効率的に業務を進めることができ、コスト削減なども実現できます。

長期的に見てコスト削減につながる

クラウドPBXは長期的に見た場合、コスト削減につながる可能性があります。

ビジネスフォンは、法定耐用年数である6年を目安に買い替えを検討しなければいけません。もちろん使い続けられる可能性はあるものの、業務が止まるリスクを考えた場合は定期的な買い替えが必要です。当然それは、定期的に大きな費用がかかることでもあります。

クラウドPBXの場合、クラウド上に設置した主装置を管理するのはベンダー側です。メンテナンスはもちろん、定期的なアップデートもベンダーが行います。そのため、「買い替え」という概念がそもそもありません。ビジネスフォンのように定期的な買い替え費用がかからないため、長期で見るとコスト削減しやすいのです。

また、「03plus」では1通話10分までであれば通話料が無料になる「10分かけ放題」というオプションもあります。これを活用すれば、通話コストも大幅に削減できるため、使い続けるほどコストを抑えやすくなります。

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また、ビジネスに役立つ便利機能も豊富です。クラウド上で会社共有の電話帳を持てる「WEB電話帳」、自動音声で着信先を振り分ける「IVR」、電話の一次対応を代行できる「留守レポ」、着信履歴を社内チャットツールに共有できる「チャット連携・共有機能」など、他にも数多く利用できます。

導入はもちろん導入後の運用についてもしっかりサポートし、企業ごとの業務にあわせたオーダーメイドのクラウドPBXをご提供できます。クラウドPBXへの乗り換えをご検討でしたら、ぜひ03plusにご相談ください。

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まとめ

今回は、ビジネスフォンの買い替えについて解説しました。

ビジネスフォンは法定耐用年数が6年であるため、それを目安に買い替えを検討するのが一般的です。中には10年以上使っても壊れず現役というケースもありますが、長く使い続ければ故障リスクはどんどん高まります。いざというときに使えなくなれば、業務が止まるだけでなく会社の信用も落としてしまうため、定期的に買い替えを検討しましょう。

また、クラウドPBXへの乗り換えもおすすめです。主装置の保守・管理はベンダー側が行いますので、買い替えについて悩む必要がなくなります。ビジネスに役立つ便利な機能も豊富に揃っていますので、業務効率化・コスト削減なども実現しやすくなるでしょう。

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