「会社にかかってきた電話をスマホに転送したいけど、どうすれば良い?」とお悩みの方も多いかもしれません。ビジネスフォンの転送機能は、そうしたお悩みを解決する方法の一つです。
しかし、「どのくらいのコストがかかる?」「本当に便利?デメリットはない?」といった疑問をお持ちの方もいらっしゃることでしょう。
今回は、ビジネスフォンで転送する方法、転送のメリットやデメリット、ビジネスフォンよりも便利に活用できるクラウドPBXについて解説します。
目次
ビジネスフォンの転送の方法
ビジネスフォンでは、さまざまな転送機能を活用することで、社内外の電話対応をスムーズに行うことができます。ここでは、内線転送・外線転送・無応答転送など、主な転送の方法について解説します。
内線転送
内線転送は、同じ主装置の配下にある別のビジネスフォンへ着信を転送する方法です。各電話機に割り当てられた内線番号を使うため、追加の通話料はかかりません。
基本的な手順は、外線に応答後、「保留」や「転送」ボタンを押して転送先の内線番号をダイヤル、転送先が応答したら転送の旨を伝え、「転送」ボタンを再度押すか受話器を置けば転送完了です。
機種によっては、転送先が出る前に受話器を置いて転送できる「ブラインド転送」もあります。実際の操作方法は機種ごとに異なるため、マニュアルで確認しましょう。
応答後の外線転送
応答後の外線転送は、オフィスで一度受けた電話を、スマホなど外部の電話番号へ転送する方法です。外線への発信となるため、通話料が発生します。
手順は、外線に応答して保留、転送先の外線番号をダイヤル、転送の旨を伝えた後、接続ボタンを押して受話器を置けば転送完了です。
無応答転送
無応答転送は、着信に一定回数応答がない場合に、自動で別の内線や携帯電話など指定した番号へ転送する機能です。
例えば、会社の電話のコール音が5回鳴る→応答がない→指定した携帯電話などへ自動で転送される、という流れで転送が行われます。
自動で転送されるという点では、無条件転送と類似点があります。しかし、無条件転送は、着信時にオフィスの電話は鳴らず、指定されている番号へダイレクトに転送されます。
無応答転送も無条件転送も、オフィス不在時や手が離せない時でも、重要な電話を取りこぼすリスクを減らせるのが特徴です。
ビジネスフォンで転送を利用する方法
ビジネスフォンでは、さまざまな転送機能を活用することで、オフィス内外での電話対応を効率化できます。ここでは、ビジネスフォンにおける転送方法について解説します。
ビジネスフォンの機能を利用する
ビジネスフォンには、内線転送・外線転送・無応答転送など、転送に関する基本機能が標準搭載されています。それらの機能を活用すれば、転送は簡単に行えます。
利用方法は固定電話機本体の「転送」や「保留」ボタンを使い、転送先の内線番号や外線番号を入力するだけ。あらかじめ設定しておけば、自動的に指定先へ転送される無応答転送や無条件転送も可能です。
機種やメーカーによって細かな操作手順や呼び方が異なるため、実際に利用する際はマニュアルで詳細を確認しましょう。
転送サービスを契約する
各社で提供されている転送サービスを契約することでも、転送を行えます。
例えば、NTTで提供されているボイスワープなどを契約すれば、オフィスの電話への着信をあらかじめ設定した外部の番号(携帯電話や別拠点の電話など)へ自動転送できます。
転送の条件や方法(無条件転送・無応答転送・話中転送など)、料金などはサービスごとに異なります。導入を検討する際は、自社の利用シーンを考慮して、最適なサービスを選びましょう。
クラウドPBXを利用する
近年導入企業が増えているクラウドPBXでも、転送機能を利用できます。
クラウドPBXはインターネット環境さえあれば、スマホやPCから会社番号を使った発着信を行えるサービスです。転送などの機能設定もWebやアプリ上から簡単に行えるため、導入・運用に手間がかかりません。
転送機能以外にもさまざまな機能が豊富に揃っていますので、より良い電話環境の構築をお考えなら、クラウドPBXの導入がおすすめです。
ビジネスフォンで転送を利用するメリット
ビジネスフォンの転送機能を活用することで、社内外の電話対応がより柔軟かつ効率的になります。ここでは、転送機能を利用することで得られる主なメリットについて解説します。
取りこぼしによる機会損失を防ぐ
転送機能を活用すれば、重要な電話を逃さず対応できます。
転送機能がない場合、担当者が外出や会議で不在の際、電話に出られずに折り返し対応となり、その間に相手が他社へ連絡してしまうといったことが発生します。これは、ビジネスチャンスを逃すリスクにつながるものです。
転送設定を行うことで、オフィス不在時や手が離せない状況でも、指定した番号に自動で電話をつなげて電話対応を行えます。そのため、機会損失を防ぎ、確実に連絡を受ける環境を作ることができます。
顧客満足度を向上させる
転送機能は、顧客からの問い合わせに迅速に対応できる体制づくりに役立ちます。
転送設定がない場合、担当者が席を外しているタイミングで、顧客を長く待たせたり、折り返しの連絡でタイムロスが発生したりします。これは、顧客の不満につながり、満足度の低下につながります。
しかし転送を活用すれば、他のスタッフや外出先の担当者へスムーズに電話を取り次げます。そのため、顧客を待たせることなく即時対応が可能となり、顧客満足度向上を実現しやすくなります。
業務効率を改善させる
転送機能を活用することで、オフィス全体の業務効率が向上します。
転送設定がないと、電話を受け、内容を聞き、該当する担当者に取り次ぐ、という作業が必要です。これは、数が多くなればなるほど、スタッフに負担がかかり、業務効率低下を引き起こします。
しかし転送を利用すれば、取り次ぎ業務の工数がなくなり、その分だけスタッフの負担も軽減されます。結果として、オフィスのスタッフは自身の業務に集中できるようになり、業務効率が向上します。このように、転送機能は取り次ぎ業務の負担を減らし、社員の生産性向上に貢献します。
多様な働き方に対応する
転送機能は、テレワークや外出が多い働き方にも柔軟に対応できます。
転送設定がないと、オフィス以外では会社の電話を受け取ることができません。誰か一人は電話番として常駐する必要があるため、テレワークを導入しにくい環境になってしまいます。
しかし転送設定を活用することで、どこにいても会社の電話をスマホなどで受けられるようになります。そのため、時間や場所に縛られずに重要な連絡を逃さず対応できます。
このように、転送機能は柔軟な働き方やワークライフバランスの向上にもつながります。
ビジネスフォンで転送を利用するデメリット
ビジネスフォンで転送を利用することにはさまざまなメリットがあります。その一方で、以下のようなデメリットもあります。
設定ミスの可能性がある
転送機能は便利な反面、設定ミスによるトラブルが発生するリスクもあります。
例えば、誤った内線番号や外線番号を登録してしまうと、重要な電話が意図しない相手に転送されたり、適切に連絡が届かなくなったりする恐れがあります。
また、転送の設定や解除を忘れると、本来転送したくない電話まで自動で転送してしまうケースもあります。
このようなことから、転送を利用する際は運用ルールを徹底する、設定の見直し・確認を行うことが重要です。
電話番が必要
転送設定によっては、電話番が必要になってしまう点もデメリットです。
例えば、転送を手動で行う場合、着信を受けて適切な部署や担当者に電話を振り分けたり、取り次ぎ内容を確認したりしなければなりません。手動であるため当然「電話番」が必要です。
この業務のためにスタッフを常駐させる、業務の合間に転送作業を行わせることは、スタッフに負担をかけることです。また、本来の業務に集中できず効率が落ちたり、企業としても人件費が増えたりといったデメリットがあります。
転送元から転送先に通話料が発生する
ビジネスフォンで転送を行う場合、転送元から転送先への通話料が発生します。
一般的な転送サービスでは、会社から転送先(携帯電話や自宅など)に電話を転送する際、転送元が通話料を負担します。そのため頻繁に転送を行う場合、毎月の通信コストが増えてしまうことが問題となります。もちろん、顧客や取引先などからの着信で、業務上必要な転送であれば、通話コストは必要経費といえるでしょう。しかし、迷惑な営業電話であっても、転送されれば通話料が発生してしまうのは大きな課題です。
ビジネスフォンで転送を利用するならクラウドPBXがおすすめ
ビジネスフォンで転送機能を活用したいなら、従来型よりもクラウドPBXの導入がおすすめです。
クラウドPBXなら、転送機能がより柔軟に使えるだけでなく、コストや運用の負担も軽減できます。例えば、クラウドPBXは外出先のスタッフとも内線通話できるため、内線転送により転送時の通話コストがかかりません。また、スマホやパソコンでいつでもどこでも発着信できますので、電話番不要で転送を利用できます。
さらに、Webやアプリ上で簡単に転送設定を変更できるので、自社の業務に合わせて柔軟に対応できるのも魅力です。
転送機能以外のクラウドPBXのメリット
クラウドPBXは転送機能だけでなく、従来のビジネスフォンと比べて、現代のビジネスに役立つさまざまなメリットがあります。
まず、専用機器や配線工事が不要なため、導入が非常にスムーズです。初期費用を抑えられるだけでなく、運用コストも月額制で管理しやすく、余計な出費を避けやすいのが特徴です。
また、インターネット環境さえあれば、スマホやパソコンからいつでもどこでも会社の代表番号で発着信ができます。全国の拠点や在宅勤務中のスタッフとも、場所を問わず内線通話が可能です。
さらに、IVR(自動音声応答)や通話録音、クラウドFAX、Web電話帳など多機能が揃っているため、業務効率化や顧客対応力の向上にも役立ちます。
加えて、災害時やトラブル時でも、インターネット環境さえあればどこからでも電話業務を継続できるため、BCP(事業継続計画)対策としても有効です。
このように、クラウドPBXは柔軟な働き方やコスト削減、多機能化など、さまざまな面で従来のビジネスフォンを大きく上回るメリットがあります。
クラウドPBXなら03plus

クラウドPBXを導入するなら、転送機能も利用できる「03plus」がおすすめです。
03plusは、主要46局の市外局番付き電話番号を取得でき、スマホから会社番号での発着信や内線通話を行えます。番号ポータビリティにも対応しているため、従来のビジネスフォンからの移行時も、今お使いの電話番号をそのまま引き継ぐことが可能です。
もちろん、03plusは転送機能も利用できます。一次対応に特化した「留守レポ」機能と組み合わせれば、電話代行サービスのようにも活用できます。そのため、不在時や外出時の電話対応はもちろん、テレワークの導入もスムーズに行えます。
また、03plusには業務効率を高め、コスト削減にも役立つさまざまな機能を利用できます。主な機能をいくつか紹介します。
・IVR(自動音声応答)による着信時の自動案内や担当者振り分け
・通話録音機能で会話内容の保存と確認
・Web電話帳による連絡先の一元管理と履歴確認
・クラウドFAXでFAX機器不要のペーパーレス送受信
・着信ポップアップで発信者情報や通話履歴を自動表示
料金は、電話番号1つ付きの1 IDで月額1,280円(税抜)から、さらに「10分かけ放題オプション(月額1,000円)」に加入すれば、1通話10分以内の国内通話も無料で利用できます。
「転送設定を活用したい」「ビジネスフォン環境を見直したい」とお考えなら、クラウドPBX「03plus」をぜひご検討ください。
まとめ
今回はビジネスフォンの転送機能について、基本的な転送の方法から、そのメリット・デメリット、さらに現代的な電話環境に適したクラウドPBXの活用まで解説しました。
従来のビジネスフォンでも、内線転送や外線転送、無応答転送などの機能を使うことで、顧客対応の迅速化や業務効率の向上、働き方の多様化など多くのメリットが得られます。その一方で、設定ミスや電話番の負担、転送時のコスト増といった課題も少なくありません。
こうした課題を解決し、より柔軟で効率的な電話運用を実現したい方には、クラウドPBXの導入がおすすめです。クラウドPBXなら、スマホやパソコンからどこでも会社番号での発着信や転送ができ、運用コストも抑えやすく、BCP対策やリモートワークにも最適です。
「03plus」は、番号ポータビリティ対応や豊富な業務効率化機能、リーズナブルな料金体系など、従来のビジネスフォンからの移行にも最適なクラウドPBXサービスです。転送機能の活用や電話環境の見直しを検討している方は、ぜひ03plusをご検討ください。
