テレワークを取り入れている企業の多くは、インターネット環境や書類の電子化などさまざまな問題を解決しながら、計画的にかつ戦略的に進めています。
テレワークを始めるためには初期投資が必要ですので、コストパフォーマンスを懸念するかもしれません。
しかし、勤務形態の1つとしてテレワークを採用することは、環境負荷の軽減や雇用創出など、企業だけでなく社会にとっても大きなメリットがあるといわれています。
一般社団法人日本テレワーク協会によると、テレワークを実践するメリットは大きく分けて7つに集約できます。
・事業継続性の確保(BCP)
・環境負荷の軽減
・生産性の向上
・ワークライフバランスの実現
・優秀な従業員の確保
・オフィスコストの削減
・雇用創出と労働力創造
ここでは、テレワークを取り入れるにあたって知っておきたい基本情報や企業のメリット、従業員のメリットについて解説します。
さらに、会社宛の電話をテレワークで対応する方法についてもご紹介します。
目次
テレワークとは
一般社団法人日本テレワーク協会によると、「テレワークとは、情報通信技術(ICT:Information and Communication Technology)を活用した、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方」のことをいいます。
テレワークといえば在宅勤務をイメージしがちですが、在宅勤務はテレワークの1つで、他にもモバイルワーク、サテライトオフィス勤務といった勤務形態があります。
ここでは、それぞれの勤務形態について簡単に見ていきましょう。
<在宅勤務>
在宅勤務とは名前の通り自宅で働く勤務形態で、パソコンやインターネット、電話等を使って連絡をとりながら仕事をします。
通勤時間が発生しない勤務形態なので、従業員のプライベート時間の確保や住む地域の選択肢が広がるというメリットがあります。
<モバイルワーク>
モバイルワークは、顧客先や移動中にパソコンや携帯電話を使って業務を行います。
営業や出張などがメインの職種では、モバイルワークを実践する企業も少なくないでしょう。
働くところに制限はなく、インターネットが使える空間であればいつでもどこでも業務ができるので、緊急時などの対応ができる点もモバイルワークのメリットです。
<サテライトオフィス勤務>
職場以外のスぺ―スでパソコンなどを使って業務を行う勤務形態です。
サテライトオフィスと呼ばれるものにはさまざまな種類があります。
・企業が独自に用意した社内LANがつながるスポットオフィスや専用サテライトオフィス
・数社で使用する共同サテライトオフィス
・民間企業が運営するレンタルオフィス
都市に本社がある企業は郊外に、地方に本社がある企業は都心部にサテライトオフィスを置いてテレワークに対応しています。
通勤時間が長い従業員にとっては、サテライトオフィスへ通勤する方が通勤時間を短縮できるので、メリットが大きいといえるでしょう。
【企業視点】テレワークのメリット
テレワークのメリットについて、まずは企業視点で考えていきましょう。
テレワークを始めるためには、オフィスと同じくらいの業務環境を提供する必要があります。
いろいろな環境を整備するとなると大変なイメージが強く、テレワークの導入に二の足を踏む企業も多いかもしれませんが、長期的な視点で考えるとテレワークを始めるメリットは大きいといわれています。
ここでは、テレワークを推進する企業側のメリットについてご紹介します。
交通費の削減
テレワークを推進するメリットは、交通費を大幅に削減できる可能性がある点です。
テレワークが浸透すると、従業員の出勤が必要最低限となるため交通費は実費精算に変わります。
今まで出勤の有無にかかわらず支払っていた定期代のコストが削減できるので、全従業員の交通費削減は企業にとって大きなメリットでしょう。
オフィス関連経費の削減
テレワークを推進するメリットの一つに、オフィス関連の経費が大幅に削減できる点があげられます。
照明や冷暖房、トイレなどを使用するための水道光熱費はもちろん、オフィス自体の規模も縮小できますので、オフィス賃料のコスト削減も期待できます。
また、従業員一人ひとりに用意していた机や椅子、福利厚生として提供しているカフェスペース等も縮小できるので、それらの経費も削減できるでしょう。
さらに、テレワークを取り入れると書類の電子化も進めざるを得ないので、印刷用紙やインク、トナーなどの備品や、印刷機のレンタル費用も抑えることができます。
オフィスに関わるさまざまな経費を削減できる点はテレワークを推進させるメリットです。
多様な人材の確保
テレワークを取り入れている企業は、新卒者や求職者にとって魅力的に見えるものです。
現代では子育て・介護などの家庭の事情や、自分の趣味を充実させたいなど、ライフワークバランスを求める人が増えています。
勤務形態を自由に選択できる企業は、そのような需要にマッチするといえるでしょう。
採用や雇用面で多様な人材を受け入れる準備をすることは、今後労働人口の減少が予想される日本で、企業を存続させるためにも必要です。
人材確保の観点で、テレワークに力を入れるメリットは企業にとっても従業員にとっても大きいといえます。
従業員の定着効果
優秀な人材の離職は企業にとって大きな損失ですので、リスク管理としてテレワークを浸透させることはメリットといえます。
従業員の中には、出産や子育てをきっかけに退職を考える人も一定数いるのではないでしょうか。
介護などで仕事を辞めざるをえない従業員も少なからずいるでしょう。
自分の趣味などプライベートを充実させるために、自由な勤務形態を求めて離職を考える従業員もいるかもしれません。
勤務形態の選択肢が広がることは、さまざまなライフステージに合わせた働き方が実現できるということです。
家庭の事情やプライベートの充実を目的とした離職を防ぐことのできる可能性があることも、テレワークのメリットといえるでしょう。
緊急時の対策になる
さまざまな災害が起こる日本において、緊急時でも通常通りの業務ができる環境整備は、企業のリスク管理といえます。
地震や大雨、台風などの自然災害や、昨今の新型コロナウイルスなどのような感染症の流行が起こった時に、パソコンとインターネット環境を確保するだけで通常通りの業務ができるという企業は、大きな強みとなります。
災害などで出勤できない従業員やパンデミックで外出を自粛しなければならない時に、テレワークを行えることは従業員にとっても安心材料です。
【従業員視点】テレワークのメリット
テレワークを始めることは、従業員にもメリットがあります。
ここでは通勤時間が短くなることで考えられるメリットについて考えてみましょう。
時間の有効活用
テレワークが実践されると、片道1時間かけて通勤していた従業員は、プライベートな時間が2時間も増えることになります。
通勤に使っていた時間は従業員が自由に使える時間に変わるため、仕事・家事・育児・自己啓発など、好きなことに時間を使えます。
また、自分自身で業務の時間を自由に決められる点も大きなメリットです。
オフィスでは、午前中に終わらせたい業務やもう少しだけ進めたい業務をしている時に、同僚からランチに誘われて業務を中断せざるを得ないこともあるでしょう。
しかし、テレワークではそういったケースはほとんどありませんので、自分のペースで業務を進められる点は従業員にとってメリットといえます。
ワークライフバランスの実現
睡眠時間や趣味の時間を確保できなかったり、平日に家族と過ごす時間が全くなかったりと、満足のいく日常生活を送れていない従業員もいるでしょう。
テレワークで通勤時間が短くなると今までよりも自由な時間を確保できるため、その分充実したプライベートの時間を増やすことができます。
家族や子供との時間や趣味等へ費やす時間を十分にとれると、プライベートが充実するので、心身ともに健康的なバランスを保てます。
テレワークによってワークライフバランスが実現しやすくなるので、従業員にとってはメリットが大きいです。
住む場所が自由に選べる
企業がテレワークを実践すると、従業員が住む地域を自由に選択できるようになります。
特に、住宅購入を考える従業員はオフィスまでの通勤時間と価格のバランスで悩むことが多いでしょう。
通勤時間を優先してしまうと少し無理をした住宅ローンを組む事になる可能性もあります。
反対に、価格を優先すると通勤時間が長くなり、身体に負担がかかってしまうかもしれません。
企業がテレワークを推進することは、従業員のライフワークバランスにもつながるという点でメリットが大きいです。
業務の効率化
テレワークのメリットは、仕事場を自分で選ぶことができる点です。
周囲の雑音が気になる従業員は静かな場所を、ある程度の雑音がある場所を好む従業員はカフェスペースなど人がいる場所を選べるところが大きなメリットでしょう。
またテレワークでは「業務の途中で話しかけられて集中力が切れてしまう」という心配もありません。
従業員一人ひとりが集中できる場を選択して業務を行えるので、業務の効率化が期待できる点はテレワークのメリットです。
しかし、テレワークを実践するためには、さまざまなツールを使う必要があります。
今まで書類でやり取りしていた業務を電子化したり、インターネット環境を整えたりしなければ、オフィスと同等の業務が難しくなる可能性があります。
一方、こういった電子化やIT化などの環境整備が進むことで情報共有が一段と早くなる点はテレワークのメリットです。
他の問題として、テレワークでの対応が難しいと認識されやすい業務の1つとして、オフィスにかかってくる電話対応があげられるのではないでしょうか。
その問題については「03plus」のアプリで解決しますので、次の項目で見ていきましょう。
テレワークに最適な電話アプリ「03plus」
テレワークを始めるうえで気になる点は、オフィスの固定電話にかかってくる電話対応についてでしょう。
電話対応をすることが多い職種では、その対応をテレワークへ移行することが難しいと考えてしまうかもしれません。
しかし、スマートフォンでオフィスの固定電話に対応できるサービスがあったとしたらどうでしょうか。
自然災害やウイルスなどのパンデミック時にも電話対応ができるようになるので、企業の大きな強みになるでしょう。
ここでは、スマートフォンにインストールするだけで固定電話の対応ができるアプリを提供している「03plus」をご紹介します。
「電話番」が不要に!スマホで会社の電話が使える
テレワークを実践しても、多くの企業では電話番で出勤となる従業員が出てしまいます。
「03plus」のアプリを使うメリットは、オフィスの外でもスマートフォンで会社宛の電話に対応できるうえに、折り返し電話も会社の番号から発信できる点です。
さらに、通常の転送電話を利用すると通話料を負担することになりますが、「03plus」は着信時の通話が無料という点もうれしいメリットです。
電話回線の工事が必要ないので導入コストも抑えられ、外出先でも電話対応ができるため、魅力的なメリットといえます。
また、災害時などでオフィスの使用が難しい時でも、会社宛の電話に出ることができるので、クライアントや顧客との信頼関係がより深くなるというメリットもあります。
従業員間での連携強化にも
社内グループ間の内線・外線も無料になるので、離れた支店同士でもコミュニケーションを取りやすくなり、連携強化につながる点もメリットの1つです。
特に「03plus」の保留機能は優れており、従業員の連携という点で大きなメリットがあります。
全ての外線チャンネルが埋まっている場合、従来の保留機能では通話を引き継ぐことができません。
しかし、「03plus」のパーク保留を使うと、Park(パーク)保留ボタンを押すことで表示されるパーク番号を内線で伝えるだけで簡単に引き継ぐことができます。
通常の保留機能では、電話を受けた人が保留ボタンを押さないと解除されませんが、パーク保留はどの電話機でもパーク番号を押すだけで通話を再開できます。
従業員同士の連携もスムーズになり、通話相手に違和感を与えない点がメリットといえます。
まとめ
テレワークを始めようとすると、インターネット環境の整備や書類の電子化、電話対応などさまざまなことを検討しなければなりません。
しかし、初期投資にかかるコストや労力を考えても、テレワークを始めるメリットは大きいといえます。
これからテレワークを実践する予定の企業は、電子化やIT化を少しずつ進めてテレワークの準備を始めてみてはいかがでしょうか。