新型コロナウイルスの流行は、私たちの働き方を見直す大きな契機になりました。
政府や地方自治体が企業に対し、感染拡大防止対策の一環として、
・テレワークの推進
・社員の出勤時間をずらす
・オンライン会議の導入
などを要請したのは記憶に新しいことでしょう。
テレワークという新しい仕事のスタイルは、以前と比較して大分浸透してきました。
さらに社員がより快適な環境でテレワークができれば、仕事の生産性も上がるのではないでしょうか。
今回は、テレワーク中の作業効率をアップさせるためのアイテムの一つとして、モニターについてご紹介します。
目次
テレワーク中の作業効率を左右する「モニター」
テレワークは感染予防対策をとれるだけではなく、通勤時間の短縮など、現在働いている人にとって様々なメリットをもたらします。
また、テレワークは新たな労働人口を確保できる働き方としても注目を集めています。
少子高齢化により、日本の労働人口は減少傾向にあります。
その対策の一環として、国は女性の社会での活躍の重要性を訴えていますが、育児や介護などとの両立の難しさが障壁となっていることも多いようです。
テレワークなどの働き方改革で、女性にとっても働きやすい世の中になることが期待されています。
Indeed Japan株式会社が実施した「『在宅勤務』に関する仕事の動向調査」によると、2020年3月から4月にかけてテレワークに関連した仕事の検索割合が急増したことが分かりました。
新たな働き先に求めるものとして、テレワークをはじめとした柔軟な働き方を挙げる人が増えてきていることが窺えます。
一方で、公益財団法人日本生産性本部が実施した調査によると、在宅勤務で作業効率が落ちたと回答した人は全体の約6割いたそうです。
テレワークにより「仕事とプライベートの切り替えが難しい」「仕事上のコミュニケーションの量が減る」など様々な要因があるようですが、自宅でテレワークをする環境が整っていないのも一因なのではないでしょうか。
テレワークの環境を改善するために便利なアイテムは様々ありますが、モニターもその一つです。
業務の内容によっては、モニターがあることで仕事の作業効率は格段に上がることが期待されます。
さて、モニターのメリットなどのお話をする前に、まずは簡単に「テレワーク」の概念を確認しておきましょう。
テレワークとは
テレワークとは「tele ( 離れた所)」と「work ( 働く)」を合わせた造語です。
総務省はテレワークを「情報通信技術を活用した、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方」と定義づけています。
テレワークを「在宅勤務」と捉えている人も多いようですが、厳密には「在宅勤務」はテレワークの一部です。
自宅で仕事を行う「在宅勤務」以外にも、移動中やカフェなどで仕事をする「モバイルワーク」、勤務先以外のオフィスで働くサテライトオフィス勤務もテレワークに含まれます。
内閣府が実施した「新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査」によると、新型コロナウィルスの影響でテレワークを経験した人の割合は約35%だったそうです。
パーソル総合研究所は、緊急事態宣言前の2020年3月と緊急事態宣言後の4月の2回に渡って「新型コロナウイルス対策によるテレワークへの影響に関する緊急調査」を実施しました。
その結果によると、正社員のテレワークの実施率は緊急事態宣言の前後で2倍以上になったことが分かりました。
オフィスに通勤しない人が増えたことで、オフィスを所有・賃貸する意味について問われることも多くなってきているようです。
テレワークが浸透したことで、オフィスを解約・縮小する企業がメディアで取り上げられているのを、見聞きしたことがある人も多いのではないでしょうか。
それほど、日本でも急速にテレワークが普及してきているのです。
テレワーク中、どんな環境で作業していますか?
テレワークの環境として、皆さんはどのようなスタイルを思い浮かべますか?
ノートPCさえあれば大丈夫だと思われる方も多いかもしれませんが、それだけで作業効率は十分でしょうか。
実際テレワークが増えたことで、PC用のデスクや身体の負担を軽減する椅子などの需要が高まったそうです。
またミーティングの手法として、ZoomやSkypeなどのWeb会議システムは必須ツールとなっている人も多く、PCカメラやヘッドセットなどのPC周辺機器の売れ行きも上がりました。
他にも作業効率化させるために、追加でモニター購入した人もいることでしょう。
次の章では、テレワークにおけるモニター活用の様々なメリットを紹介します。
テレワークが快適に!モニターを活用するメリット
ノートPCで一日中作業をしていると、前かがみになり、正しい姿勢を保てないことがあります。
また、小さくて持ち運びに優れているのがノートPCのメリットですが、その半面、画面が小さく見えづらい、というデメリットもあります。
その結果、肩こりや腰痛、眼精疲労、頭痛などに悩まされる人も多いようです。
疲労が溜まることで、作業効率が落ちてしまうこともあるのではないでしょうか。
外付けのモニターを付けることで、身体の負担を軽減し、作業効率を上げることが可能です。
それでは、モニターのメリットを具体的に見てみましょう。
・モニター設置で大きな画面を見られる
PCにモニターを繋げることで、より大きな画面で作業することができため、目の疲れを軽減することが可能です。
また、画面が大きくなることで画面に移す情報の領域も広がります。
そのため、画面をスクロールする回数を減らすこともできます。
・モニター設置で正しい姿勢になる
モニターによっては高さを調整できるものや、モニターをPCの上部に設置することが可能な商品もあります。
モニターと自分の目の高さを調整することで、正しい姿勢を保つことができ、肩こりや腰痛などを軽減することが可能です。
・モニター設置で作業領域が拡大
モニターを繋げることで、複数のアプリを重ねることなく表示させることができます。
例えば、PDFの資料を表示しながらWeb会議に参加することも可能です。
また、メールの画面を表示しながら、Excelなどへの入力作業も可能になります。
これまで一つのアプリを表示させるために、もう一つのアプリの画面を最小化していた人もいるかもしれませんが、その作業が不要になります。
2つの画面を自由に見られる状態のことを「デュアルディスプレイ」と言いますが、作業効率をより上げるために、3つの画面を見られるようにした「トリプルディスプレイ」を設置する人もいるようです。
作業効率アップを目指して!モニター選びのポイント
モニターを繋げることのメリットについて前述しましたが、テレワークをするにあたりどのようなモニターを選定したら良いのか悩む人もいるのではないでしょうか。
ここでは、モニター選びの以下の5つのポイントをご紹介します。
・解像度
・画面サイズ
・高さ調整
・回転
・光沢度
・解像度
解像度の値が大きいほど、画面がきめ細かに見えます。
また、解像度の値が大きいほどデスクトップ上の作業領域が広くなり、作業効率が上がることが期待できます。
現在は「フルHD(1920 × 1080ピクセル)」のモニターが主流です。
ピクセルは、簡単に言うと横と縦のマスの数を表しており、フルHDは横に1920、縦に1080のピクセルがあるという意味です。
縦と横を掛け合わせたものが、モニター上の総画素数になります。
ちなみに、金銭に余裕がある人は、「WUXGA」や「WQHD」サイズを検討してみても良いかもしれません。
「WUXGA」は、「フルHD」よりも上下方向のピクセル数が多く、モニターに表示される上下のサイズが大きくなります。
例えば一般的な表示設定をした場合、Excelだと、フルHDだと31行目まで表示されますが、WUXGAサイズだと36行目まで表示されます。
「WQHD」は表示領域がさらに広がり、フルHDとの差は約1.8倍です。
この他に4Kモニターもありますが、一般的に解像度が大きいとPCに負担がかかるというデメリットもあります。
このように自分のPCのスペックも考慮して、モニターを検討してみるのも良いでしょう。
・画面サイズ
モニターの画面サイズは、解像度に合わせて選ぶのが一般的です。
モニターのディスプレイサイズと解像度が適さないと、画面に映る内容が見えづらくなってしまうこともあります。
フルHDの場合、21.5~23.8インチのモニターが目安です。さらに大きく表示したい人は、27インチのモニターもおすすめです。
WUXGAは 22.5~24.1、WQHDは 27~31.5インチのモニター画面が目安になります。
作業するデスクサイズなども考慮しながら、選ぶと良いでしょう。
・高さ調整
ノートPCはPCの画面が目の下にくることが多く姿勢が悪くなるため、身体の不調に繋がりやすいと前述しました。
そのため、追加するモニターの高さも重要になってきます。
安価なモニターの中には高さの調整ができないものもありますが、可能であれば、高さ調整のできるものが便利です。
高さが変えられないディスプレイの場合は、角度調整のみ対応している機種も多くあります。
・回転
一般的にモニターの形は横型をイメージする人が多いかもしれませんが、画面を縦にできる機能がある機種など、画面を回転できるモニターもあります。
縦長画面の方が一度に画面に映せる範囲が広くなり、効率が上がる場面もあるでしょう。
文章量の多いWEBページを参照する時や大規模なデータ集計をする時などは、縦長画面がおすすめです。
また、デスク幅が広くない場合は、モニター画面を縦にすることでスペースを圧迫せずに済みます。
・光沢度
モニターには、光沢と半光沢があり、どちらかの表面加工がされています。
光沢は、画面に光沢があり色の再現性に優れているため、映画鑑賞などに向いています。
しかしその分、目への負担も大きくなります。
一方、半光沢は画面への映り込みが少ない分、目への負担が少なくて済みます。
そのため、デスクワークで長時間モニターを見て作業する場合は、半光沢をおすすめします。
モニターの設置方法を工夫すればさらに快適に
自分の業務スタイルや環境に合わせて、モニターの設置方法を工夫すると、さらに快適に作業することが可能です。
ここでいくつかの例を挙げます。
・上下モニターの配置
最近の住宅は小型化が進んでいて、モニターを置くスペースも十分にない家庭も少なくありません。
高さ調整の可動域が大きいモニターなら、ノートPCをモニターの下に設置することが可能です。
PCの奥のデッドスペースを活用することで、限られたスペースを有効活用でき、かつデスク周りをすっきりすることができます。
・モニターアームの取付け
モニターアームは、ディスプレイの角度や位置を自由に調整できるアイテムです。
高さや角度を調整できる機能が予めついたモニターも販売されていますが、安価な商品だと調整機能がないものも多いです。
そのような商品でも、モニターアームと組み合わせることで、モニターの角度や高さを自由に調整することができます。
モニターアームの動かせる方向も商品によって様々です。
上下にのみ動かせる垂直可動アーム、前後にのみ動かせる水平可動アーム、前後上下両方に動かせる水平垂直可動アームなどがあります。
モニターをどこに置いたら仕事の効率が一番上がるかを、考えて選ぶと良いでしょう。
まとめ
ここまで、快適なテレワーク環境を実現するためにモニターをご紹介してきました。
テレワーク中の自社の環境にあったモニターが見つかる手がかりになれば幸いです。
さて、最後に、テレワーク環境をさらに快適にするための電話サービスについてご紹介します。
テレワークの環境下では、ZoomやSkypeなどのコミュニケーションツールなどを活用したやりとりが活発します。
しかし、テレワーク実施中でも電話を一切使わない企業はほとんどないのではないでしょうか。
例えば、企業の代表電話にかかってくる電話への対応をどのように運用すれば良いのか、何らかの方法を考えておく必要があります。
固定電話は自宅に持ち帰ることができないため、テレワークを推進するのに障壁となっているケースもあるようです。
その悩みを解決するのに役立つのが、「03plus」です。
「03plus」は、固定電話回線に依存しない、テレワーク向きのIP電話サービスです。
スマートフォンに専用のアプリをインストールし、所定の手続きをするだけで、複数端末で共通の番号(企業の代表番号)を利用することができます。
また電話だけでなくFAXの送受信にも対応しています。
このように、モニター以外にもテレワークの環境を快適にするアイテムはたくさんあります。
これを機に、自社のテレワーク環境を見直してみてはいかがでしょうか。