「ワーケーション」とは?導入するために必要な準備をご紹介

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「ワーケーションの業務効率はどうなのか?」「そもそもワーケーションってどこで仕事をすることなのか?」などと疑問を抱いている方もいることでしょう。

2020年、新型コロナウイルスの感染拡大の影響もあり、「ワーケーション」の言葉が一気に浸透しました。言葉としては聞いたことがあっても、実践してみたという方はまだまだ少ないのではないでしょうか。

本記事ではワーケーションの基本的な内容から、導入するために必要な準備までをご紹介します。

 

 

ワーケーションとは?

ワーケーションは、観光地近くのホテルや観光名所など、自宅ではない場所で、休暇を取りながらテレワークをすることを意味します

ワーケーションは、ワーク(work:仕事)とバケーション(vacation:休暇)を組み合わせた日本発祥の和製英語だと思われている方もいるでしょう。実際は海外発祥の言葉で、海外では2010年代の前半からワーケーション(workcation)が使用され始めました。

日本では2015年に和歌山県からワーケーション事業が始めまったので、まだ時間がたっていないものなのです

海外では「workcation」と表記しますが、日本では海外とは異なり「workation」や「worcation」などと表記がバラバラです。輸入したばかりの習慣であることがここからもわかります。

ワーケーションは出張の「仕事」と「観光」の考え方を入れ替えたものです。観光をすることを目的にして、観光地でテレワークをすることを言います。

 

ワーケーションのメリットとは?

実際にワーケーションをするとどのようなメリットが得られるのでしょうか。主なメリットを3つ、ご紹介します。

 

長期休暇を取得しやすくなる

日本では海外のように長期休暇を取る習慣がありません。長期休暇が取れるのは学生までという認識を多くの人が持っているようです。有給休暇の消化ですらも、有給奨励日などを設けないと消化できないのが日本人の特徴です。

そのことから、ワーケーションは日本人にうってつけの長期休暇取得法かもしれません旅行先で仕事ができれば、長期休暇の取得を後ろめたく思っている方も安心できるからです。

観光を楽しみながら、休暇明けに支障が出ない程度に最低限の仕事量をこなすのにはコツがいるかもしれません。しかし、慣れてくれば上手くどちらにも力が入れられるのではないでしょうか。

 

モチベーション向上が期待できる

自宅以外の場所で仕事をするワーケーションは、リフレッシュしながら仕事ができるため、モチベーションのアップにつながります

新型コロナウィルス感染防止対策として、自宅で在宅勤務をした経験がある方は納得するかもしれません。四六時中、自宅で過ごすのは意外にもストレスがたまります。「コロナうつ」という言葉がある通り、うつうつとした気持ちになる方も多いでしょう。

「観光しながらでも仕事はできる」と自信が持てれば、もっと観光をするために短時間で効率良く仕事の結果を出そうという前向きな気持ちになりますので、モチベーションがアップしていくのです。

 

新たなアイディアが生まれやすい

自宅と会社をいつものルートで往復するのは安心ではありますが、刺激はありません。

新しい環境での仕事は、今まで思いつかなかったようなアイディアを生んでくれることもあります

ワーケーションではこれまでに見たことも感じたこともないような出会いがあります。思いも付かなかった発想で作られた料理を食べたり、地の利を活かした初経験のサービスを利用したりすることは、驚きと発見の連続です。

例えば、普段は海のない地域で生活している人が海辺でワーケーションをすれば、潮の香りを感じたり、水平線を眺めたりという経験ができます。

そのような環境であればリラックスもできます。リラックスしている時間には新たなアイデアが生まれやすいと言われています。

発明家のジェームズ・ワットは、牧草地を散歩している時に蒸気機関の仕組みを思いついたそうです。iPhoneで有名なアップル社の設立者の1人、スティーブ・ジョブズは、散歩をしながらミーティングするというスタイルが定番でした。iMacはジョブズが散歩中に思いついたと言われています。

 

ワーケーションの懸念点

会社や自宅で働くよりもたくさんのメリットがありそうなワーケーションですが、やはり懸念点もあります。ここでは、ワーケーションで懸念することについて3つ紹介します。

 

コストがかかる

普段生活している自宅でテレワークをするのに特別大きなコストはかかりませんが、ワーケーションは観光地へ行くための交通費やホテルの宿泊費がかかります

観光をするのですから、コストがかかるのは当たり前のことです。出かけるのが遠方であればあるほど交通費はかかりますし、有名な観光地の著名なホテルに宿泊するのであれば、高額な宿泊費が必要です。

場合によっては、ワーケーションで働いて稼ぐお金よりも旅費がかかることもあるでしょう。それでも、仕事をしているのに観光ができたという満足感があればプライスレスなのかもしれません。

 

勤務時間を管理しづらい

ワーケーションは、勤務時間を管理しづらいのが懸念されます

観光地で有名なランチをいただくことになったら、普段の仕事で取っているランチタイムよりも長く楽しみたいものです。午前中しか体験できないアクティビティがあったら、参加したくなります。

通常の勤務のように、午前9時から午後5時といった仕事のタイムスケジュールでは観光を存分に楽しめない可能性があります。

 

向かない人がいる

オンオフの切り替えが苦手な人にワーケーションは向いていないかもしれません休暇中、仕事モードがずっとオンだったら、観光を楽しめません。逆に仕事モードを完全にオフにしてしまうと、観光は楽しめますが、後で仕事が終わらなかったという後悔にさいなまれるでしょう。

また、オンもオフもできずニュートラル状態に陥ってしまう人は、観光地に来ても仕事も観光もできず、逆にストレスがたまってしまうでしょう。

 

ワーケーションの導入準備

ワーケーションのメリットも懸念点も確認した上で、試験的に導入を考えている会社が、導入のために準備しておくことを紹介します。

 

就業規則の見直し

普段の仕事の仕方とは異なりますので、ワーケーション時の業務について就業規則をまずは整えましょう。

ワーケーション時の就業時間は工夫が必要です。先述しましたが、通常と同様にしてしまうと、観光が思うように楽しめません。オフィス勤務のようなコアタイムよりも、もっと柔軟な就業時間がふさわしいでしょう。

ワーケーションで行う業務の範囲も決めておきましょう。適している業務は、在宅勤務でも難なく行えるデスクワークです

ワーケーション中にWebミーティングソフトを使ってオンラインで営業している時、取引先の担当者に背景のアミューズメント施設を見られたり、歓声を聞かれたりしてはいけません。営業担当者の言葉に説得力がなくなってしまうでしょう。

また、ワーケーション時に禁止する行為などのルール設定は必要です。あくまで勤務中なので仕事の関係者だけでなく、現地の人へ迷惑をかけてしまうようなことがあれば、会社の信用を失墜させる可能性もあります。ワーケーションを許可制にするのであれば、申請時期や申請方法、決済の流れも決めておきましょう。

また、ワーケーション先から電話した費用やインターネット利用料金などの業務に関する経費の負担についても記載することをおすすめします。

ワーケーションに関する就業規則を完成させたら、社員に周知しましょう。新たな制度ができても、なかなか利用しないのが実情でしょうから、ワーケーションに前向きな社員に実践してもらいましょう。

実際にワーケーションを行ってみたら、就業規則に不備が見つかることがあります。その際には、運用方法や就業規則の内容をもう一度見直してみましょう。

 

管理体制の確立

ワーケーションに臨む社員に仕事の認識を持ってもらうため、また社員間に不平等を生じさせないようにするために労働時間の管理体制を確立しておく必要があります

観光地にいながらも1日勤務した場合、1日のうち数時間のみ勤務した場合など、勤務時間を正確に把握します。観光している時間は、有給休暇として時間単位でカウントしましょう。

勤務時間を逐次報告してもらうのは報告者も受け取る側も余計な労力を割くことになります。社員にデジタルツールを使って報告をしてもらったり、社員のパソコンのログを確認できるようにしたりするなど、労働時間を記録する体制を整えましょう。

 

セキュリティ対策の強化

ワーケーションを申請した社員には情報セキュリティ対策についてしっかりと伝えましょう

仕事と観光、オンとオフの切り替えの機会がたくさんあります。そのたびにPCや会社の携帯電話などの保管が必要です。情報を扱う重要なものなので、徹底した管理が重要になります。

デジタル端末の盗難や紛失は、情報漏えいにつながります。また、持ち歩くことで破損や水没のリスクが上がります。

物理的な危険以外にも、オンライン上での危険もあります。利用するwifiのセキュリティをチェックしたり、セキュリティソフトをあらかじめインストールしておいたりするなどの対策が必要です。

 

ワーケーション中の電話対応は?

ワーケーション中は会社にいないので、会社の代表番号からの発着信は基本的にはできません。電話の応対が仕事に含まれている社員は、ワーケーションができないのでしょうか。

そこでワーケーションの導入を検討している会社におすすめしたいのは、スマートフォンで携帯電話番号の他にもう1つ、固定電話の番号を持つことができるアプリケーション「03plus(ゼロサンプラス)」です。

03plus」なら、スマートフォンを使って代表電話号の発着信ができます複数台契約すれば、その数だけ代表電話番号の共有ができます。代表番号の発着信ができないからワーケーションに行けない、というようなことはありません。

ワーケーションの移動中にももちろん発着信できるので、電話を取り損ねるようなことも防げるでしょう。さらに複数台を契約している場合にはパーク保留機能を使って、受けた電話を担当の社員に取り次ぐことも可能です。

03plus」の契約をしている社員同士は内線電話としても利用できます。ワーケーション中に重要な商談が決まって準備をしなくてはならないというような場合でも、会社にいる社員と連絡を密に取り合ってプロジェクトを進めることができます。

また、クラウドFAXとしても利用できるので、観光地にいながら手元操作でFAXの送受信が可能です

ワーケーション中に「電話ができない」「FAXが送れない」などともどかしい思いをすることもなく、「戻ったらあれをやろう」などとテレワーク後の仕事を増やしてしまうこともありません思い通りにサクサクと仕事を進めることができます。

03plus」は、10分ほどで開通可能です。ワーケーション用に会社の携帯電話を契約することもなく、社員が所有するスマートフォンにインストールしてすぐに利用できます。

03plus」を利用した電話やFAXなどはアプリの利用料金として会社に請求されるので、社員は精算の必要がありません。経理担当の社員が、該当する社員の所有する携帯電話の利用明細を調べる必要もないのが魅力です。

会社にいる時と同様に仕事が効率良く進められれば、ワーケーションの利用も増えることでしょう。いきいきと仕事する社員が増えれば、社内の雰囲気も良くなりますし、業績アップも見込めるのではないでしょうか。

 

まとめ

ワーケーションを行えば、新しいアイデアや業務効率の向上だけでなく、社員のメンタル面にも効果がありそうなことが分かりました。社内に新風を吹き込みたいと考えている経営者の方は、新たな仕事環境を整えてみてはいかがでしょうか。

楽しそうに自由なスタイルで働く社員がたくさんいる会社だという評判が生まれれば、採用活動にも有利に働きます。

肝心なのは、社内と同様に仕事ができる環境をつくれるかどうかです。スマートフォンで固定電話を使ったり、クラウドFAXを利用したりして、いい環境を整えられるように準備もしっかり行いましょう。

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