テレワークとは、「tele=離れた」「work=働く」を組み合わせた造語で、文字通り会社以外のところから離れたところで勤務をすることです。
東京都が30人以上の企業に対し、テレワークを導入しているか調査したところ、2020年3月では29.4%だったのに対し、4月には62.7%とテレワークを導入する企業は大幅に増加しています。
ワーク・ライフ・バランスの充実がはかれ、働き方改革にもなり、密閉・密集・密接の三密を防ぎ、感染予防にもなるため今注目の働き方です。
一方で、生産性について課題があるとも言われています。
この記事ではテレワークで本当に生産性が上がるのか、その課題とおすすめの対処法についてご紹介していきます。
目次
コロナ禍で注目が集まる「テレワーク」
テレワークは、下記の3つの働き方があります。
- モバイルワーク
スマホやタブレット端末、ノートパソコンなどで新幹線や飛行機、電車などの公共交通機関、出向先などで仕事を行うことです。
移動の多い営業職や、出向先に常駐する社員によくある働き方です。
- サテライトオフィス勤務
いつもの勤務先とは違うオフィスで働く働き方です。
地方にサテライトオフィスを置くことで、地方の優秀な人材を確保したり、配偶者の転勤によって離職を余儀なくされた人も継続して働くことができたりというメリットがあります。
- 在宅勤務
在宅で仕事を行う働き方です。
パソコンやスマホ、タブレットで仕事を行い、連絡はチャットや電話で行うのが一般的です。
会社以外の場所で離れて勤務を行うことを可能にするテレワークには、さまざまなメリットがあります。
いくつかご紹介します。
- 人材の流出を防ぐ
育児や介護などで離職を余儀なくされた人でも、テレワークであれば合間の時間で仕事が可能となり、継続して勤務をすることができるということもあるでしょう。
社員にとっては継続して仕事ができ、企業にとっても優秀な人材の流出を防ぐというメリットがあります。
- コスト削減につながる
社員がテレワークになることで、定期代などの交通費や、会社の光熱費を削減することができます。
一時的ではなく、長期的にテレワークを行う場合は事業所を縮小したり、テレワークが可能な部署を地方のサテライトオフィスに移せば長期的にオフィスコストを削減できます。
- ワーク・ライフ・バランスの充実
通勤時間がなくなることで、その分を自己研鑽にあてたり、介護や育児の時間にあてたり、睡眠時間にあてたりすることが可能になります。
社員にとっても自分の時間が増えるので、働く意欲が高まり、生産性が上がるということもあるでしょう。
- 環境負荷の軽減
会社用の照明に比べて、家庭用の照明は一般的に電力消費が抑えられています。
テレワークによって自宅での電力消費をする機会が増えたとしても、会社で仕事を行うよりも電力消費を抑えることができるため、環境に優しい働き方です。
- 感染リスクを抑える
密閉・密集・密接の三つの密を防ぎ、人と接触をしない働き方のため、満員電車での感染や、社内クラスターなどの心配がありません。
テレワークを導入すると生産性は上がる?下がる?
ではテレワークを導入すると生産性は上がるのでしょうか?それとも反対に下がるのでしょうか。
総務省が2017年6月に公表した「平成28年通信利用動向調査」によれば、テレワークを導入していない企業の労働生産性は1社あたり599万円です。
それに対し、テレワークを導入している企業の労働生産性は1社あたり957万円とテレワークを導入している企業の方が労働生産性は高いという結果が出ています。
一方で、公益財団法人日本生産性本部が公表した「労働生産性の国際比較2018年版」によれば、日本人の生産性は1人あたり約824万円で、 OECD加盟36カ国中21位です。
このことから、日本の企業は人手をかけているにも関わらず、1人あたりの生産性は低いという特徴があるのです。
テレワーク中は突然の来客訪問などもなく、上司から突然仕事がふってくるということも少なくなるでしょう。
そのため、生産性が高まると感じている人も多くいます。
生産性を高めるためにもテレワークは理にかなっているといえます。
一方で、テレワークを開始したことにより生産性が低くなったと感じている人もいます。
その原因の1つが家で仕事をする環境が整っていないことがいえるでしょう。
家に他の家族がいるため、気が散ってしまったり、仕事をしながら子どもの相手や家事をするため、どっちつかずになってしまい結果的に生産性が低くなるということがあります。
またシステムにつなごうとしてもすぐにシステムがダウンしてしまい、なかなか繋がらず生産性が低くなるということもあるでしょう。
そのため、時間ばかりが過ぎ、思ったように仕事ができずに1日が終わるというケースもあります。
生産性を高めるために重要な要素
ではテレワーク中に生産性を高めるためにはどうしたら良いのでしょうか。いくつかコツをご紹介します。
コミュニケーション
テレワークを行う時に一番のネックとなる部分がコミュニケーションです。
対面でコミュニケーションを取っているとトラブルにならなくても、チャットやメールなどの文面でコミュニケーションをとっていると、冷たい印象に感じたり、思っていることが伝わらなかったりという問題が起きます。
またテレワークは孤独だと感じている人も多くいます。
特に一人暮らしの人は家に籠りきりになり、気づけば何日も人と話していないということが起きがちです。
他には新入社員は先輩社員の仕事の様子が見えないので、いつ質問をしたら良いのかわからず、不安に思いながら一人で仕事をしているということも多くあります。
HRテック領域向けのWebサービスを提供するUnipos株式会社は2020年4月にテレワークを行っている企業の管理職、一般社員に対してテレワーク中の課題を調査しました。
その調査結果によると、「チームの生産性に関する変化」についてとても高くなった、やや高くなったと答えた人は7.6%にとどまりました。
一方でとても低くなった、やや低くなったと答えた人は44.6%に上りました。
このことからチームで行う仕事に対して生産性が課題だと考えている人が多くいることがわかります。
また一般社員、管理職を対象に、テレワークの長期化における課題を調査したところ、どちらも1番多く上がったのが「コミュニケーションのとりにくさ」2番目が「社内連携のしづらさ」でした。
このことから、テレワークを企業で導入する際には、コミュニケーションを円滑にできるためのツールを整えることが生産性を高めるために最重要であると言えます。
集中できて効率的に働ける環境の整備
テレワークでは在宅で勤務をする人が大半を占めるでしょう。
通常、家でのパソコンやネットは仕事をすることを想定して購入しておらず、パソコンが重かったり、ネットが思うように繋がらなかったりということが起こり得ます。
そのような状況だと生産性は低くなるでしょう。
そこで会社がパソコンを貸与したり、通信補助費としてネット環境を整えられるよう補助金を支給することで、IT面での環境を整えてあげることが大切です。
また、テレワークをする際の椅子や机も重要です。
家でリラックスをするために購入をしている机や椅子は長時間仕事をすることに向いておらず、結果的に首や腰を痛めることに繋がります。
そうなると集中力が途切れ、生産性を高めて仕事をすることは難しくなるでしょう。
また他に家族がいて、書斎がない場合なども気が散ってしまい、集中して仕事を行うことが難しく、生産性が低くなるということもあります。
そのような場合に、机や椅子、パーテーションなどを会社から支給するのも手です。
テレワークをしやすい環境を整えることで、社員は集中して仕事ができ、結果的に生産性が向上します。
適度な運動も必須
テレワークになったことによって運動不足になる社員も多いでしょう。
運動不足になることにより、睡眠が浅くなったり、昼夜逆転したりと不規則な生活になります。
そのようなことが起きると結果的に生産性が下がるのです。
運動不足は血行不良を招いたり、メンタルに不調が起きたりと悪い影響がたくさんあります。
社員が運動不足にならないよう、適度な運動ができる機会を設けましょう。
例えば朝礼の時にweb会議システムでつないでみんなでラジオ体操をしたり、たまにはヨガインストラクターを招いてみんなでヨガをしたりと意識的に身体を動かす機会を企業側が作ってあげることで、社員の運動不足が解消されます。
心身共にリフレッシュすることで、仕事の生産性を高めることが可能になるのです。
テレワークに適した人事評価制度
テレワーク中は社員が働いている様子が見えないため、成果物によって社員の評価をせざるを得ません。
その結果、その成果をあげようと隠れて残業を行ったり、休日に仕事をしたりという問題が起きます。
また評価する側も、評価する人によって人事評価に差が出たり、成果に繋がる部分が見えないため評価が難しかったりという問題が起きるのです。
そのような問題が起きないためにも、社内の人事評価を見直すことが大切です。
例えば、テレワーク中の人事評価制度としておすすめなのが「目標管理制度」にも基づく成果主義です。
社員自ら目標を設定し、またその目標達成のためのプロセスを明確にすることによって評価を行うやり方です。
テレワーク中のプロセスであれば、レスポンスの速さや、業務スピードなどが適切でしょう。
そして、その評価の仕方もどの程度達成すればこれだけの評価が得られるという基準を設けることで、評価する側による偏りを防ぐことができます。
また、「360度評価」も合わせておすすめです。
上司だけでなく、共に仕事をする同僚や部下などが評価をする方法です。
仕事で関わる人が多方面から評価を行うことで、より適切な評価をすることが可能になります。
テレワーク中のコミュニケーションの課題に活用「03plus」
テレワーク中に社員同士でコミュニケーションをしっかりとることが、仕事の生産性を高めるために必要不可欠です。
ではどのようなシステムを用いてコミュニケーションを取るのが良いでしょうか。
最後におすすめのアプリ「03plus」をご紹介します。
「03plus」は会社の固定電話を社員自身のスマホやタブレットで利用を可能にするというものです。
使用するための手続きもとても簡単。web上から申し込みの手続きを行い、手元に届いたはがきに書いてある暗証番号を入力すれば、すぐにスマホやタブレットで会社の固定電話を発着信することが可能になります。
社外からの電話が多い部署も、電話を受電するためだけに出社をするという必要がなく、自宅からの勤務が可能になります。
社員のスマホを使って電話をすると、私用と仕事で利用したところの区別が難しく、結果的に社員が自腹を切って仕事用の通話代を払っているというケースも少なくありません。
しかし、「03plus」を用いれば、私用と仕事用を分けられるので清算をすることも簡単です。
社員自身の費用はかからないため、安心してじっくりとクライアントと話をすることが可能になり、仕事の生産性を高められるでしょう。
また、「03plus」を活用すれば、社内の電話も会社の固定電話の番号を用いて行うことができます。
チャットやメールでどのように質問したら良いかわからないことも、すぐに電話で社内の人に聞くことが可能になり、仕事の生産性を高められます。
業務の報告を「03plus」を用いて電話で行うのもおすすめです。
その際に課題、疑問点などを一緒に話し合いながら上司が洗い出してあげることも大切です。
このように、電話で直接コミュニケーションを取りながら仕事を行うことで、テレワーク中でも生産性を高めて仕事を行うことを可能にします。
また、敢えて雑談をする時間を作ることもおすすめです。
仕事中に、仕事とは関係ない話を少しだけすることによって、リフレッシュでき仕事の生産性を高めます。
また「03plus」にはスマホやタブレット上でFAXの送受信を可能にするインターネットFAXの機能もあります。
会社に郵便物を確認するために出社をしていた部署も、郵便物をインターネットFAXを用いて受け取ることで、生産性を高めて仕事をすることができるようになります。
まとめ
2020年に新型コロナウイルスの蔓延により、爆発的に導入する企業が増えたテレワーク。
コロナ禍だけでなく、地震や台風などによる災害時などのBCP(事業継続)対策の働き方としても注目されています。
今導入している企業も、していない企業も、いざテレワークを導入した時に慌てないように準備をすることが大切です。
そのような時に「03plus」のように簡単に手続きでき、すぐに使用開始できるシステムの導入がおすすめです。
仕事をする上で、しっかりとコミュニケーションをとることは欠かせません。
ぜひ「03plus」を活用して、社員がテレワークで生産性を高めて仕事をできるような環境作りをしてみてはいかがでしょうか。