電話代行サービスは、電話の一次対応を行うサービスで、うまく活用すれば企業の電話業務の効率化やコスト削減などを実現できます。毎月数万円程度で、プロのオペレーターに対応を任せられるため、企業のイメージアップにもつながる可能性があります。
しかし、電話代行サービスを利用する場合、月額料金だけでなく転送料金がかかることはあまり知られていません。毎月のコストを確認して初めて驚くケースもあるようです。
今回は、電話代行サービスの転送料金について、コストを下げる工夫や、転送費用ゼロのサービスについて解説します。
目次
電話代行サービスとは
電話代行サービスは、会社にかかってきた電話に対して、外部のオペレーターが一次対応をおこなうサービスのことです。顧客からかかってきた電話の内容を聞き取り、チャットツールなどを用いて従業員に報告してくれます。従業員は、必要だと思われる場合のみ折り返し電話をするだけなので、負担がかかりません。
電話対応にとらわれず業務に集中できるため、生産性アップにつながりますし、電話対応のための人員を確保する必要もなくなるため、コスト削減にもなります。
また、サービスによってはオプションで24時間対応もできるため、営業時間外の電話にも対応できるようになります。顧客からすれば「いつかけても対応してくれる」ので、電話代行サービスをうまく使えば、顧客満足度向上や企業の信頼アップも実現できることでしょう。
さらに、電話代行サービスは企業にかかってくる迷惑電話や営業電話にも対応してくれます。そのため、業務に関係のない電話に出て従業員がストレスを感じるといったこともなくなります。
電話代行サービスには「転送料金」がかかる
電話代行サービスでは、サービスの基本料金だけでなく転送料金もかかるのをご存知でしょうか。なぜ電話代行を利用すると転送料金がかかるのか、その理由と料金の目安を解説します。
電話代行を利用する際に転送料金がかかる理由
電話代行サービスを利用する場合、その仕組み上、必ず転送料金がかかります。
顧客は問い合わせを行うために、企業の電話番号宛に電話をかけます。企業側が電話代行サービスを利用している場合、その顧客からの着信は電話代行サービスに転送されるのです。
転送時は、転送元から転送先への通話料が発生し、これは転送元が支払うことになります。そのため、電話代行サービスに依頼している時間帯にかかってきた電話については、全て転送料金がかかることになります。
転送料金はどのくらいかかる?
では転送料金はどのくらいかかるのでしょうか。NTTのサービスであるボイスワープを例に考えてみましょう。
ボイスワープは事業用の場合、月額800円の費用がかかります。そして着信ごとに、固定電話であれば8円/3分、050IP電話であれば約11.6円/3分(キャリアによって異なる)、携帯電話宛であれば約17円/1分(キャリアによって異なる)がかかります。
電話代行サービスはIP電話を利用しているケースが多いです。そのため、050IP電話へ転送しているとし、仮に「1回9分の電話が20回」かかってきたとすると、以下のようになります。
11.6円×3(9分)×20回=696円
さらに、22営業日この状況が続いたとすると、696円×22営業日=15,312円ということになります。
もちろん、これはあくまでも転送料金だけのコストです。別途電話代行サービスの利用料金もかかるため、思ったよりも多くのコストがかかっていると考えられます。
「迷惑電話」「営業電話」にも転送費用がかかる
企業にかかってくる電話は業務上必要な電話ばかりではありません。時には迷惑電話や営業電話もかかってくることもあるでしょう。もちろん、こうした業務上不要な電話であっても、転送費用はかかってしまいます。顧客からの大切な電話であれば、転送費用も必要経費と考えられますが、迷惑電話・営業電話の場合は納得できない部分もあるのではないでしょうか。
電話代行サービスの中には、こうした電話をブラックリストに登録し、迷惑電話・営業電話の電話番号を着信拒否設定しているところもあります。しかし、こうした対応をしていたとしても、全ての不要な電話を阻止することはできません。たとえ1回数十秒程度であっても、その都度転送料金がかかってしまうと、企業にとっては大きな痛手となることは間違いないでしょう。
電話代行サービスにかかる費用とは?
電話代行サービスは数多くあり、業者によって料金は大きく異なります。そのため、確実にいくらかかるという正確な数字を出すのは困難です。しかし、ある程度の相場感というものはありますので、事前に確認しておくとよいでしょう。以下で、電話代行サービスにかかる費用の目安を解説します。
初期費用
初期費用とは、電話代行サービスを導入するにあたって最初にかかる費用です。依頼する企業の業務にマッチさせるため、オペレーターの研修やマニュアル作成を行う必要があり、そのための費用も初期費用に含まれます。目安としては2~3万円程度です。
月額費用
月額費用は月間のコール数によって変動します。例えば、月50コールで月額5,000円程度、月200コールだと2~3万円程度です。1コールあたり100円前後をイメージしておくとよいでしょう。
オプション費用
オプション費用とは、電話代行サービスが基本サービスとして行っているもの以外の付加価値をつける場合にかかる費用です。例えば、平日昼間だけでなく、夜間・休日対応したいというケースでは、基本料金にオプション費用が上乗せされることが多いです。夜間・休日対応の場合、基本料金がトータルで5倍くらいに上がることもあります。
コール数に応じた費用
前述の通り、月額費用は月間コール数によって変動します。そのため、自社が毎月どのくらいのコールがあるのかを想定して依頼することになります。
しかし、月によっては想定以上にコールが入り、プランに含まれるコール数を超過することもあるでしょう。この場合は、超過したコール数に応じて費用が加算されていきます。
目安としては1件あたり100円から150円程度です。ただし、基本料金が低価格のサービスの場合、コール数が越えた分の金額が割高になることも少なくありません。事前に確認しておくことをおすすめします。
転送にかかる費用
電話代行サービスに支払う料金に加えて、前述の通り電話代行サービスへの電話転送にも料金がかかります。
転送費用は自社にかかってくる電話の数によって変動します。1件ごとの転送料金はそこまで高くありませんが、かかってくる電話が多い場合や電話の長さによって転送料金は高くなります。
費用を抑えるためにできることとは?
ほとんどの企業にとって、電話代行サービスを利用する理由は、電話業務に必要な人件費を抑えることにあります。しかし、電話代行サービスは基本料金だけでなく、受電のたびに転送料金がかかります。そのため、思ったよりコスト削減できずに悩んでいる企業も多いのではないでしょうか。
以下では、コストカットを実現するために、電話代行サービスの費用を抑えるためにできることを解説します。
・低価格プランを検討する
数多くある電話代行サービスの中には、低価格を売りにしているところもたくさんあります。一般的な相場と比べて安い月額料金でサービスが提供されていれば、転送料金がかかってしまってもコストを抑えやすくなることでしょう。また、想定コール数を超えた場合の料金を安く設定しているところもあります。電話業務の費用を抑えたいと考えるならば、検討してみる価値はあるでしょう。
ただし、料金が安い分、超過コールの1件当たりの料金が高い場合や、対応の品質が他社よりも劣るケースもあります。サービス内容や品質などに注意して、利用するサービスを見極めましょう。
・基本料無料のサービスを選ぶ
基本料金無料でサービスを利用できる電話代行もあります。月額の基本料金が無料であれば、転送費用がかかったとしてもコストを大幅に削減できることでしょう。その分、便利なオプションの追加も検討できるかもしれません。
ただし、無料範囲を超過した場合に追加料金が多くかかるケースもあります。そのような場合に、どのくらいの追加料金が必要になるのかは事前に確認しておきましょう。
・スポットで利用する
キャンペーンや繁忙期などのタイミングだけ、一時的に電話代行サービスを利用するのもよい方法です。受電数の少ない時期は自社の従業員で回し、受電数が増えるタイミングに合わせて電話代行に電話対応を委託すれば月額固定費を削減できます。
従業員も繁忙期に業務に集中できるようになるため、効率アップを図りやすくなるでしょう。
・電話代行以外のサービスを検討する
電話代行サービスを利用する場合、上記を参考にしていただければ、コストを抑えやすくなります。しかし、電話代行サービスの場合、月額料金以外にも転送料金がどうしてもかかります。そのため、受電数の多い企業では、コストを削減しきれないかもしれません。
「工夫してみたけど、コストを抑えきれない」という場合は、電話代行以外のサービスを検討してみてはいかがでしょうか。次章で、電話一次対応を行う電話代行以外のサービスについて詳しく解説します。
転送費用がかからない電話代行サービス「留守レポ」
03plusの留守レポは、電話代行サービスのように自社の従業員に代わって電話の一次対応を行える機能です。リーズナブルな基本料金であるとともに、転送料金も不要で利用できます。
この留守レポとはどのようなサービスなのか、以下で具体的に解説していきます。
電話代行に代わる「03plus留守レポ」について詳しくはこちら
「留守レポ」はどんなサービス?
留守レポは、クラウドPBXの03plusが提供するサービスです。一般的な電話代行サービスとは異なり、「自動音声」により電話一次対応を行います。
顧客から受電があると、自動音声にて用件を録音するように促します。その後、録音メッセージが自動的にテキストへ変換されて、その内容が自社で使っている各種チャットツールに送信されます。従業員はそれを確認し、必要があれば折り返し電話などの対応を行います。
このように、留守レポは電話の一次対応を行う機能で、従業員の負担を軽減できるものです。営業時間中だけでなく、24時間365日ずっと対応してくれるので、受電漏れを防ぐことができて顧客満足度も高めやすいのがメリットです。自動音声による対応なので、第三者を間に入れる電話代行サービスとは異なり、情報漏洩リスクも極限まで抑えられるのも大きな特徴といえるでしょう。
また、一般的な電話代行サービスと比べると費用がリーズナブルである点も、留守レポの大きな特徴です。月100コール4,280円で利用できますので、電話代行サービスの相場と比べて半額近くになります。
さらに、クラウド上で顧客の電話番号を一括管理できるWEB電話帳、自動音声案内を行えるIVR、営業時間外の案内を行う時間外アナウンスなどの便利なオプションと組み合わせることもできます。これらを組み合わせても月額9,430円とリーズナブルです。
「留守レポ」に転送費用がかからない理由
電話代行サービスと03plusの留守レポの大きな違い、それは転送費用がかからないという点です。
電話代行サービスは会社にかかってきた電話を、代行業者の電話に転送して電話の一次対応を行うため、受電ごとに転送料金がかかります。1件ごとの料金はそれほど高くありませんが、毎日積み重なることで月額の転送料金は思ったよりも多くかかってしまうものです。
一方、留守レポの場合は転送料金がかかりません。電話代行サービスのように、外部に電話を転送するものではなく、03plusの仕組みの中で完結するサービスであるためです。何度電話がかかってきても、転送料金不要で自動音声にて電話の一次対応を行えます。月間のコール数が多い企業であれば、転送料金不要の恩恵を大きく受けられます。コスト削減を実現しつつ、電話業務の効率化、さらに24時間対応で顧客満足度を高めたいとお考えなら、ぜひ03plusの留守レポの導入をご検討ください。
電話代行に代わる「03plus留守レポ」について詳しくはこちら
まとめ
今回は、電話代行サービスの利用時にかかる転送料金について解説しました。
電話代行サービスは、電話の一次対応を外部のオペレーターがおこなうサービスです。電話業務が効率化されるため、従業員の負担が減るだけでなく、いつでもスムーズに対応できることから顧客満足度向上などのメリットがあります。しかし、電話代行サービスの利用には月額料金のほか、転送費用もかかります。そのため、月間のコール数が多い企業の場合は毎月のコストが高くなるのが課題です。なるべく安いサービスを使うなどの工夫をすれば、コストを多少は抑えられますが、根本解決に結びつくとは限らないでしょう。
留守レポはリーズナブルな月額料金でありながら転送料金がゼロで、電話代行サービスにかかる転送費用に頭を悩ませる企業にうってつけのサービスです。ぜひ導入をご検討ください。