電話対応中にメモを取ったものの、後から見たら読めない・重要なことが抜けている・間違っているといった経験を持つ人は多いのではないでしょうか。AI電話の文字起こしはそうしたケースで役立ちます。通話内容を自動でテキスト化してくれるため、業務効率アップにつながります。
今回は、AI電話で文字起こしするメリット、ツールの活用に向いている業種、選ぶポイントを解説します。
目次
AI電話とは
AI電話とは、AI技術を活用して自動で電話対応するなどの機能を持つサービスのことです。
AIが顧客の言葉を理解して、それに合わせて柔軟に対応します。そのため、まるで人と会話しているかのような電話対応を行えるのが特徴です。AI技術の進歩とともに、近年はAI電話の導入を進める企業も増えています。
AI電話で文字起こしするメリット
顧客からの電話に対して自動で応答してくれるAI自動電話で文字起こしができると、以下のようなメリットがあります。
文字起こしの手間が不要
AI電話で文字起こしができれば、文字起こしの手間が必要なくなります。
通話内容を文字として起こす場合、通話中に行うか録音した音声を聞きながら行います。どちらも手書きまたはキーボードなどを使って自力で文字起こししなければならず、手間がかかります。また、通話しながらメモをすると、書き間違えるミスが生じるだけでなく、実のある会話ができなかったり何度も聞き直したりして相手に不快な思いをさせてしまうこともあるでしょう。
AI電話による文字起こしであれば、通話中に自動で文字起こしされますので手間がかかりません。文字起こしするために何度も聞き返すこともありませんので、相手に不快な思いをさせることもないでしょう。
聞き逃しや伝達間違いを防げる
聞き逃しや伝達間違いを防げるのもAI電話で文字起こしするメリットです。
通話内容には重要な情報が含まれていることが少なくありません。例えば、顧客の連絡先やアポイント日時、上司に伝えるべき重要な数字や情報などです。開始時にそうした話をしていても、通話が長くなるとその内容を忘れたり聞き逃したりしてしまって困ってしまうという経験をしたことがある人は多いのではないでしょうか。そして伝達ミスをしてしまい、大きなトラブルに発展するということは決して少なくありません。
AI電話で文字起こしができれば、そうしたミスを防げます。通話開始から終了までを正確に記録できるためです。テキスト化された内容は後から確認できるため、重要情報の伝達ミスもなくなります。
クレームやトラブルを共有できる
AI電話による自動文字起こしを活用すれば、クレームやトラブル共有もスムーズに行えます。
クレームの電話がかかってきた場合、まずは顧客の話を受け止めて丁寧にその内容を聞き取ることが大切です。そして、適切な対応をするためにも通話内容はできる限り記録しなければなりません。しかし手書きだと書き間違いが発生する可能性があります。また、社内共有のために清書する必要もあり、かなりの手間がかかります。
しかし、AI電話による文字起こしであれば、通話内容を全て自動でテキスト化できます。清書する必要もありませんし、データ化されていますので社内への共有もスムーズで手間がかかりません。また、クレームやトラブル報告書が蓄積されれば、顧客対応の向上やサービス改善などにも活用できます。
属人化を防げる
顧客対応の属人化が防げるのもAI自動文字起こしのメリットです。
電話での顧客対応はマンツーマンで行うのが基本です。会社によっては、何度も同じ顧客に対して同じ担当者が対応しているところもあるでしょう。そのような場合、その顧客に対する対応は属人化してしまいます。その担当者が休んだり辞めてしまったりすれば、それまで築かれていた関係値はすべて白紙に戻ってしまうことでしょう。
しかし、AI電話で自動文字起こししていれば、顧客対応の属人化を防げます。特定顧客とのやり取りもテキスト化・社内共有され、データとして蓄積できるためです。担当者が変わってしまったとしても、そのデータを確認すればそれまでと同じようにスムーズな対応ができることでしょう。
コンプライアンスチェックが可能
AI自動文字起こしを導入すれば、コンプライアンスチェックも行えます。
近年、どの業界でもコンプライアンスの徹底が重要視されています。電話業務においても「コンプライアンスに違反するような営業をしていないか」「重要事項をしっかり説明しているか」などを社員に徹底教育しているのが当たり前です。しかし、録音データをチェックするのは時間がかかるため、実際に電話業務においてコンプライアンスが徹底されているか確認するのは難しいでしょう。
AI電話自動文字起こしを活用すれば、その問題も解決します。テキスト化されたデータであれば、コンプライアンスに関するキーワードを検索してすぐに調べられるためです。
書類作成の効率化を図れる
書類作成業務を効率化できる点もAI電話自動文字起こしのメリットです。
録音データを参考に顧客情報を整理する場合、記載すべき情報がどこにあるか分からないので、一から全て聞かなければなりません。また、聞き取りづらい部分があって何度も聞き返すこともあります。そのため、録音データから書類を作成するのは手間がかかります。
しかし、AI電話による自動文字起こしならば、テキスト化されたデータをもとに書類を作成できます。必要な情報を検索できますし、文字を見て確認できますので正確かつ効率良く書類を作成できることでしょう。
オペレーター教育に活用できる
AI電話の自動文字起こしはオペレーター教育にも活用できます。
例えば、マニュアルを作成する場合、ベテランオペレーターの録音データから作成すると、前述の書類作成のように手間がかかります。また、新人オペレーターの対応をフィードバックする際も、録音データを聞きながらだと時間がかかってしまうことでしょう。
AI電話で自動文字起こしされていれば、こうした手間や時間がかかりせん。通話内容が自動でテキスト化されるため、マニュアル作成もスムーズに行えます。新人へのフィードバックも、対応時の通話テキストを一緒に見ながら進められるので効率的です。
AI電話で文字起こしする際の注意点
AI電話での文字起こしには、さまざまなメリットがあります。しかしその一方で、以下のような注意点もあります。
音声認識の精度に左右される
AI電話で文字起こしする際に最も注意したいこと、それは音声認識の精度です。
AI電話は人が発した言葉を音声認識して言語処理によって理解し、適切な回答をしたり、文字起こしをしたりします。音声認識システムは年々進化していますが、それでも人間ほど正確かつ柔軟に聞き取れるわけではありません。そのため、AI電話が言葉を正しく認識できず、テキスト化がうまくいかないことがあります。正確にテキスト化したいのであれば、精度の高いサービスを導入することが大切です。
周囲の音も拾ってしまうことがある
周囲の音を拾ってしまう点もAI電話の文字起こしの注意点です。
文字起こしでは聞こえてくる音声をテキスト化してくれます。ただ、顧客や社員の通話音声はもちろんですが、周囲の音も同じ音声として認識してしまうことも少なくありません。そのため、雑多な場所で通話している、通話者以外の人の声が入ってしまうなど、通話内容以外もテキスト化されてしまうことがあるのです。
こうした問題を回避するためにも、静かな場所で通話すると良いでしょう。
AI電話の文字起こしが向いている業種
AI電話の文字起こしは、どのような業種で活用できるのでしょうか。
コールセンター
コールセンターはAI電話の文字起こしを活用するのに向いている業種です。
コールセンターのメイン業務は電話対応であり、オペレーターの対応品質によって顧客満足度が大きく変わります。そのため、オペレーターの電話対応を分析してフィードバックすることは、業績アップに欠かせません。
AI電話の文字起こしを活用すれば、オペレーターと顧客の会話を簡単にテキスト化して、内容をすぐに分析できます。ベテランオペレーターの通話をテキスト化して、それをもとにマニュアルを作成するのも容易です。他にも、クレーム内容の社内共有を簡単に行えるため、AIの文字起こしはコールセンターに向いているといえるでしょう。
営業代行
AI電話の文字起こしは、営業代行にも活用できます。
電話による営業は顧客の顔が見えません。そのため、相手のことを考えずについ無理なセールストークをしてしまうこともありえます。それが将来的にクレームや訴訟などの大きなトラブルに発展することもあるでしょう。
AI電話の文字起こしを活用すれば、社員が通話時にコンプライアンス違反していないかを簡単にチェックできます。テキスト化されたデータにNGワードの検索をかけられるためです。コンプライアンスが強化されればトラブルを未然に防げます。それは結果的に顧客満足度向上にもつながることでしょう。
士業
弁護士などの士業にもAI電話の文字起こしは活用できます。
士業では、電話対応する社員にも専門知識や専門用語の理解が求められます。例えば、電話を受けた事務スタッフに専門知識がなければ、顧客からの重要な情報を誤って伝えてしまうこともありえます。士業において、顧客と事務所で認識がしっかり共有されないことは大きな問題です。
AI電話による文字起こしができれば、顧客との通話は自動でテキスト化されます。それをそのまま担当者に見せることができますので、認識がズレるといった問題も回避できます。
AI電話文字起こしツールを選ぶ際のポイント
AI電話文字起こしツールはさまざまありますが、実際に選ぶ際は以下のポイントをおさえておいてください。
音声認識の精度は高いか
音声認識の精度は最も重視したいポイントです。
前述の通り、AI電話は人が発した音声を認識して言語処理したうえで、回答したりテキスト化したりします。つまり、言葉を正しく拾えなければ正確なテキスト化はできません。もし音声認識の精度が低ければ、顧客の言葉を正しく認識できずに、間違った単語や意味不明な言葉の羅列としてテキスト化されてしまうこともあります。これでは導入した意味がありません。
AI電話の文字起こしツールを導入するならば、音声認識の精度にこだわりましょう。無料トライアルなどがあれば、それを活用して音声認識の精度をチェックしてみてください。
外部システムと連携できるか
外部システムと連携できるかどうかもAI電話文字起こしツールを選ぶうえでは重要です。
例えば、店舗やホテルなどであれば、予約台帳システムと連携できると便利でしょう。顧客とのやり取りで特定のキーワードが出た場合、バックエンドのシステムに自動登録するといった仕組みが作れると業務効率がアップします。
セキュリティ対策は十分か
AI電話文字起こしツールは、セキュリティ対策にもこだわるべきです。
電話はその通話内容によっては機密情報が含まれることもあります。例えば、自社で発表前のイベントの打ち合わせをしていたり、顧客の住所・電話番号などの個人情報をやり取りしていたりすることは珍しくありません。こうした機密情報・個人情報の流出は、自社の信頼を落とすことになりますのでぜひ避けたいところです。
AI電話文字起こしツールのセキュリティ対策にはさまざまなものがあります。例えば、一定期間で保存されていないテキストデータは自動削除されるもの、データの閲覧にパスワード設定できるものなどがあります。導入予定のツールにどのようなセキュリティ対策が施されているのか、必ず確認しておきましょう。
AI電話文字起こしに対応予定！クラウドPBXの03plusとは
03plusは、AI電話文字起こしに対応予定のクラウドPBXです。
03plusでは全国主要46局の市外局番付き電話番号を取得できます。番号ポータビリティにも対応していますので、既存の市外局番付き電話番号も引き続き使うことが可能です。
03plusの特徴は、搭載予定のAI電話文字起こしを始め、業務効率を高める豊富な機能が搭載されている点です。例えば、以下のような機能が利用できます。
- WEB電話帳：クラウド上に会社共有の電話帳を持てる機能です。登録した連絡先は社内でリアルタイム共有できます。また、連絡先の紛失・消去などの心配もありません。
- クラウドFAX：クラウド上でFAXの送受信・確認ができます。スマホからカメラで撮影したデータをそのままFAXデータとして送信できます。受信データはクラウド上で確認できるため、ペーパーレス化を実現します。
- 時間外アナウンス：音声ガイダンスにて、営業時間外や休日にかかってきた着信に対してお知らせする機能です。かけてきた相手に細やかなアナウンス対応ができるため、機会損失を防ぎます。
- IVR（自動音声応答）：かかってきた電話に対して、音声で自動応答してプッシュ番号などにより着信先を振り分け、または、あらかじめ設定した対応を行える機能です。社員の負担軽減や顧客満足度向上につながります。
- 留守レポ：電話着信時に自動音声で対応して用件を録音してもらうように案内します。録音メッセージはテキスト化され、連携したチャットツールに通知されます。代表電話の一次対応を任せられる機能です。
- 10分かけ放題：1通話あたり10分までの通話が無料になるオプションです。通話時間の短い連絡を何度もする環境であれば、大幅に通話コストを下げられます。
このように、03plusは豊富な機能を自由に組み合わせて利用することが可能です。業務改善や効率化、コスト削減の実現をお考えでしたら、ぜひ03plusをご検討ください。
まとめ
今回は、AIで電話の文字起こしをするメリットについて解説しました。
AI電話による文字起こしは、伝達ミスを防ぐ・書類作成の簡便化・スムーズな情報共有など、さまざまなメリットがあります。音声認識の精度やセキュリティ面など注意すべき点もありますが、自社にあったツールであれば、導入を検討してみるのも良いでしょう。
電話業務全般を効率化したい、社員の負担を軽減したい、コストを削減したいといったご要望があれば、03plusがおすすめです。AI電話文字起こしにも対応予定ですので、ぜひご検討ください。