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AI電話自動応答サービスは、顧客からの問い合わせに自動で対応できるサービスです。近年は、AIの進化もあってサービスを提供するベンダーが増えています。「どのサービスが良いか分からない」「選び方を知りたい」という方もいることでしょう。
そこで今回は、おすすめのAI電話自動応答サービスや導入時の比較ポイントについて解説します。
目次
AI電話自動応答サービスとは
AI電話自動応答サービスとは、AIによって顧客の問い合わせに対して自動で応答するサービスのことです。
AI電話自動応答サービスの仕組みは次の通りです。まず、AIが音声認識技術によって顧客からの問い合わせ内容をテキストデータ化します。そして、自然言語処理技術によってその内容を理解し、学習・蓄積されたデータから適切な回答を選択します。さらに、音声合成技術により、選択した回答を音声にして顧客へ伝えます。この仕組みにより、まるで人と対話するかのような電話対応を実現しています。
似たシステムにIVR(自動音声応答)があります。IVRは、事前に作成したテキストに沿って案内の音声を流し、顧客は問い合わせ内容に応じてプッシュボタンで選択していきます。つまり、AI電話自動応答のように対話をしているわけではありません。
徹底比較!おすすめのAI電話応答サービス7選
AI技術の進化もあり、近年はAI電話自動応答サービスも増えてきています。ここでは、人気が高くおすすめのAI電話自動応答サービスを厳選してご紹介します。
AIコンシェルジュ
AIコンシェルジュは、株式会社TACTが提供するAI電話自動応答サービスです。
高度な音声認識技術と音声合成が特徴で、問い合わせに対してよりスムーズな回答を行えます。有人対応ができるオペレーターへの切り替え機能、ダイヤルプッシュ併用機能もあるため、柔軟な運用が可能です。API連携により、データベースや基幹システムともスムーズに連携できる点も特徴といえます。
また、株式会社TACTでは、コールセンター運営で培ったノウハウがあります。そのため、企業に合わせてカスタマイズしたフローや音声認識辞書の構築ができ、より高度な業務も実現できます。導入から運用までのサポート体制も整っています。
料金は要問い合わせで、2週間の無料トライアルがあります。
AItelefonista
AItelefonistaは、インター・ラボ株式会社のAI電話自動応答サービスです。
顧客からの問い合わせ内容を聞き、シナリオに沿って対応を行います。音声はAIによりテキスト変換され、チャットやメールなどに通知されます。こうした機能を活用し、企業にかかってくる電話の一次対応をほぼ自動化可能です。AIの回答シナリオを自由にカスタマイズできるため、よくある問い合わせなどはAIで自動回答が可能です。商品名などの固有名詞を辞書登録でき、精度の向上も可能です。さらに、オペレーターに転送もできるため、複雑な問い合わせもスムーズに対応できます。
料金は無料着信回数50回分のスタンダードで月額2,980円から。30日間の無料トライアルもあります。
AI電話自動応答サービス
AI電話自動応答サービスは、ディー・キュービック株式会社のAI電話自動応答サービスです。
電話業務を自動化できることはもちろん、通話内容をテキスト化してチャットツールへの転送・メール送信を行えます。また、有人への切り替えもできるため、定型的な対応はAIが行い、複雑な内容については人間が対応することもできます。
AI電話自動応答サービスでは、「代表電話受付パッケージ」「予約受付パッケージ」「注文受付パッケージ」の3つのパッケージを提供しています。パッケージの選択、または組み合わせることで業務効率化を実現できます。
料金は「代表電話受付パッケージ」「予約受付パッケージ」「注文受付パッケージ」ともに月額50,000円からです。
AI電話対応さくらさん
AI電話対応さくらさんは、株式会社ティファナ・ドットコムが提供するAI電話自動応答サービスです。株式会社ティファナ・ドットコムでは、DX化を実現するAIさくらさんシリーズを提供しており、こちらもそのシリーズの一つです。
AI電話対応さくらさんでは、ChatGPTを搭載しています。そのため、シナリオ以外の会話も柔軟に対応できるのが特徴です。AIによる対応はもちろん、有人対応が必要な場合は自動的に担当者に取り次ぐ機能もあり、スムーズな顧客対応ができます。他のさくらさんシリーズを導入・連携することで、さらに業務効率を高められます。
初期費用や月額費用については要問い合わせとなっています。
IVRy
IVRyは株式会社IVRyが提供するサービスで、IVRの他にボイスボットも提供しています。IVRyでは、定型的な問い合わせへの回答、担当者への転送、通話内容の録音などを行えます。ボイスボットで使用するQ&AはスマホやPCによって作成できるほか、自社で作成済みのFAQもそのまま活用できます。また、プッシュボタン操作との組み合わせも可能です。そのため、より複雑な電話対応も実現できます。
月額料金はスターターの2,980円からで通話料金も必要です。1ヶ月の無料トライアルもありますので、事前に試してみましょう。
PKSHA Voicebot
PKSHA VoicebotはPKSHA CommunicationのAI電話自動応答サービスです。
電話対応件数は毎月35万件とされ、数多くの顧客対応をこなしている信頼性の高いシステムです。シンプルなUIで、アクションを並べるだけでボイスボットの対話フローも簡単に作成できます。また、日本語に特化した補正技術を活用し、音声認識精度を高めています。事前学習がなくても、顧客の発話を高い精度で認識してくれるのが特徴です。大規模コールセンターへの導入経験が豊富にあるため、導入前はもちろん、導入後のメンテナンスも担当者がしっかりサポートしてくれます。AI電話自動応答サービスの運用経験がない企業であっても、安心して導入することができるでしょう。
初期費用・月額費用については要問い合わせです。
ミライAI
ミライAIは株式会社ソフツーのAI電話自動応答サービスです。
ミライAIでは、Googleの音声技術をベースに独自開発したAIを搭載しています。音声認識の精度が高く、安心して顧客対応を任せられます。定型的な問い合わせへの対応、担当者への指名転送、会話内容のテキスト化、会話内容の要約のメール・チャット送信などを行えます。
料金体系は月額の基本料金と、従量課金のミックスです。従量課金では、AIの会話料・通話料・SMS送信料などがかかります。料金プランは、初期費用・月額基本費用0円のフリープラン、初期費用800円・月額基本費用500円のスタンダードプランがあります。30日間の無料プランもありますので、導入前に試してみてください。
AI電話応答サービスの比較ポイント
AI電話応答サービスは上記のおすすめ以外にも複数あります。そのため、どれを選んだら良いか迷うことでしょう。ここでは、AI電話応答サービスを選ぶ際の比較ポイントを解説します。
必要な機能が揃っているか
AI電話応答サービスを選ぶ際は、必要な機能が搭載されているかどうかを確認しましょう。
AI電話応答サービスには、電話の一次対応、登録したQ&Aの自動回答、有人切り替えなどさまざまな機能があります。そのため、自社の業務に合ったものを選ぶことが大切です。まずは、自社にどのような課題があるのかを洗い出しましょう。そして、どのようなAI電話自動応答サービスの機能なら課題を解決できるのかを検討します。その上で、その機能が搭載されているところを選べば間違いありません。
例えば、予約受付業務を効率化したいのであれば、リマインド機能や、SMSの自動送信機能があると良いでしょう。SMSで予約サイトのURLを送信し、予約状況のリマインドメールも送信できます。
有人対応と連携できるか
有人対応との連携もAI電話自動応答サービス選びでは重要なポイントです。
AI電話自動応答サービスは、基本的には定型的でシンプルな問い合わせにしか対応できません。これは、AIが自由意思で会話を行っているわけではないためです。カスタマイズや運用後のブラッシュアップで、より高度な対応ができるようになることもありますが、人間のような柔軟性はありません。
有人対応と連携できれば、よくある問い合わせはAIに、複雑な対応が求められる問い合わせはオペレーターにと分けられます。適切に区分けできれば、スムーズな対応ができて顧客満足度を高められるうえに、オペレーターも業務に集中しやすくなります。
他のシステムと連携できるか
AI電話応答サービスを導入するなら、他のシステムとの連携の可否も確認しましょう。
例えば、顧客とのやり取りをCRMや予約台帳システムなどに登録できれば、社員の負担を軽減できます。また、ヒューマンエラーによる情報の登録ミスも起きませんので、トラブル発生も防げることでしょう。SMS送信も、自社で運用しているチャットツールと連携できるかチェックが必要です。連携していなければ、新たにチャットツールの導入が必要になるため手間がかかります。
他にも、自社で現在使用しているシステムや、あると便利なシステムとの連携可否をぜひ確認しておきましょう。
AIの精度は十分か
AI電話自動応答サービス選びでは、AIそのものの精度も重要なポイントです。
AI電話自動応答サービスは、サービスごとにAIの精度が異なります。もしAIの精度が低いサービスを導入してしまうと、顧客の問い合わせ内容を正確に理解できず、適切な回答ができなくなります。そうなれば、顧客が不満を感じてしまい、自社の信頼も失われてしまいます。
ベンダーごとに異なるAIの精度を見極め、納得できるサービスを導入しましょう。
サポート体制は万全か
サポート体制が整っているかどうかも、AI電話自動応答サービス選びでは大切です。
AI電話自動応答サービスの品質は、シナリオ設定がとても重要です。適切なシナリオが設定できれば、より適切な回答を行えますので顧客も満足してくれることでしょう。しかし、シナリオ設定はある程度のノウハウがないと難しいものです。また、運用後のブラッシュアップも経験がなければ十分に行えません。
AI電話自動応答サービスのより良い運用のためにも、初期のシナリオ設定や運用後のブラッシュアップなどのサポートをしっかり行ってくれるところを選びましょう。
AIだけではない!03plusの強み
AI電話自動応答サービスは、よくある質問に対し、自動音声で人が話すように回答してくれるサービスです。電話の一次対応を始め、電話対応の効率化を実現してくれます。しかし、電話業務の効率化やコスト削減を実現できるのはAIだけではありません。ここでは、クラウドPBXサービスの03plusの強みを紹介します。
03plusとは
03plusは、固定電話番号がスマホで安く使えるクラウドPBXサービスです。全国の主要46局の市外局番付き電話番号を最短10分で取得できます。番号ポータビリティにも対応しているため、既存の電話番号もそのままご利用いただけます。同一市外局番エリア内ならば、オフィス移転時に電話番号を変える必要もありません。
03plusの機能
03plusにはさまざまな機能が搭載されています。電話代行のように電話の一次対応を任せられる「IVR」や「留守レポ」、スマホからでもFAXの送受信ができる「クラウドFAX」、電話帳をクラウド上で一元管理できる「WEB電話帳」、着信履歴を共有できる「チャット連携・共有機能」などがあります。これらを活用すれば、電話の一次対応だけでなく、電話周りのさまざまな業務を効率化可能です。
また、03plusは外出先でもスマホから固定電話番号による発着信が可能。外出中の社員や離れた拠点との通話は内線なので無料です。「10分かけ放題」に加入すれば、1通話10分までの通話料は無料になります。そのため、03plusならばコスト削減も実現可能です。
初期費用5,000円、月額基本料1,280円で利用できますので、ぜひご検討ください。
まとめ
今回は、おすすめのAI電話自動応答サービスをまとめました。
AI技術は年々進化しており、AI電話自動応答サービスを提供する会社も増加しています。ベンダーごとに搭載されている機能やAIの精度などが異なりますので、どのサービスを選んだら良いか迷うことも多いのではないでしょうか。本記事で紹介したおすすめサービスやサービスの選び方を参考に、自社に合ったAI電話自動応答サービスをお選びください。
また、電話の自動対応はAI以外でもできます。クラウドPBXの03plusなら、よりリーズナブルに、電話の一次対応はもちろん、電話周りのさまざまな業務改善やコスト削減を実現します。ぜひご検討ください。