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【まとめ】固定電話の種類別の料金・契約方法を解説!固定電話廃止の詳細も

法人では、市外局番付き電話番号を取得して固定電話を利用するのが一般的です。市外局番付き電話番号は社会的信用も高く、法人登記・銀行口座開設に使えるなどのメリットがあるためです。

今回は、固定電話の種類ごとの特徴や料金、契約方法について解説します。また、固定電話廃止についての詳細も分かりやすく紹介していきます。

法人で使われる固定電話の「4つの種類」

法人で使われる固定電話には「アナログ回線」「ISDN回線」「直収電話」「光IP電話」の4種類があります。ここではそれぞれの概要を解説します。

NTT加入電話

NTT加入電話とは、NTT東日本・西日本で提供されているアナログ回線の固定電話サービスです。「東京03」「大阪06」などの市外局番付き電話番号を取得できます。戦後から存在する固定電話サービスであり、導入するためには電話加入権という設置負担金が必要でした。現在は固定電話サービスがいくつか登場し、それに伴ってNTT加入電話でも設置負担金不要のプランがあります。

NTT加入電話にはアナログ回線とISDN回線の2種類があり、それぞれ違った特徴を持ちます。

アナログ回線

アナログ回線では、NTTが提供するアナログ信号を受信して通話を行います。1契約で1回線のみしか使用できず、電話しか使わない、またはFAXと電話を別に使用するようなケースではランニングコストを抑えやすいため、利用されることがあります。

アナログ回線は銅線に音声をのせて通話を行う形式であり、ISDNや光回線より通話品質がやや劣ることもあります。その一方で、アナログ回線はISDNと同様に、停電時にも使用でき、災害時などのトラブル時に強いのが特徴です。

ISDN回線 ※2024年1月にサービスが終了しました。

ISDN回線はデジタル信号により通話を行います。1契約で2回線利用でき、電話とFAXを同時に利用したいケースで利用されます。

ISDNの特徴は音声をデジタルデータに変換して銅線で送信することです。デジタル変換されることで、アナログ回線よりも簡単に盗聴されにくく通話音質も良いというメリットがあります。

直収電話

直収電話とは、NTT東日本・西日本以外の業者が提供している固定電話サービスのことです。NTTが使用していない予備回線を使用し、事業者独自の通信設備によって通話を行います。そのため、業者ごとに独自のサービスが提供されているのが特徴です。NTTに基本料や通話料を支払う必要はないことから、加入電話に比べて基本料や通話料が安いです。

光電話

光電話は光ファイバー回線を使用して通話を行うIP電話のことです。1回線で電話とインターネットを使えるため現在、急速に普及しています。

インターネット通信を行える光ファイバーを使用するため、加入電話と比べて通話料金がリーズナブルで、通話距離に関わらず全国一律であることが大きな特徴です。また、通信速度が速く安定しているため、通話音質も高いです。

4種類の特徴・デメリットを比較

法人で使われる4種類の固定電話サービスのメリットやデメリットを、表にして簡単に比較してみました。

メリット

デメリット

アナログ回線 1契約1回線であり、電話のみを使うケースでは費用を抑えやすい。災害にも強いのが特徴。 電話とFAXを同時に使いたいケースでは、2契約必要なのでコストパフォーマンスが悪い。通話品質がISDNや光回線と比べてやや劣ることがある。
ISDN回線
※サービス終了
1契約で2回線使えるため、電話とFAXを同時に使うケースで利用価値がある。音声をデジタル変換して伝えるため盗聴リスクが低く、通話品質も良い。 2024年1月にサービスが終了。
直収電話 事業者ごとに独自のサービスが提供されている。NTTに支払う料金がなく、加入電話よりも基本料・通話料が安い。 提供会社以外のサービスは受けられず、NTTで使えていたサービスも一部利用できないことがある。
光電話 光ファイバー回線を使用していてアナログ回線よりも基本料・通話料が安い。通信速度が速く安定しているので、通話音質も高い。インターネットも同時利用できる。 光ファイバー回線のインターネット契約が必要。インターネット回線を使用することから、停電時には通話できない。

話題になっている固定電話の「廃止」とは?

「2024年1月に固定電話が廃止された」という話を耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか。

結論、正確には固定電話という存在はなくなっていません。具体的には、固定電話が利用する回線が、従来のアナログ回線からIP網へと切り替わったことを指しています。

ではこのIP網への移行とはどのようなことなのか、詳しく解説します。

IP網へ移行する背景

携帯電話の普及移行、固定電話の契約件数が減少していることや、回線設備が老朽化しているため、IP網に切り替わることが決定されました。実際に、中継交換機は2025年頃にはその機能を維持できなくなるとされています。

IP網へ移行前後の通話料を比較

固定電話の回線がアナログからIP網に切り替わったことで、通話料にはどのような変化があるのでしょうか。移行前後の通話料を比較してみましょう。

固定電話からの発信

  • 従来の固定電話:8~23時:9.35円/3分(市外通話は11円/45秒)、23~8時:9.35円/4分(市外通話は11円/90秒)
  • IP網移行後:9.35円/3分(時間帯・距離に関わらず全国一律)

従来、固定電話の通話料は、通話先への距離や通話を行う時間帯によって変動していました。しかしIP網へ移行後は、固定電話の通話料は距離や時間帯に関わらず、全国一律価格の「3分9.35円」になりました。基本料金はIP網移行後も変わりませんが、毎月のコストは安く抑えられるようになっています。

公衆電話からの発信

  • 従来の固定電話:8~23時:8~56秒/10円、23~8時:13.5~76秒/10円 ※通話時間は距離により変動する
  • IP網移行後:9.35円/3分(時間帯・距離に関わらず全国一律)

従来、固定電話の通話料は、通話先への距離や通話を行う時間帯によって変動していました。しかしIP網へ移行後は、固定電話の通話料は距離や時間帯に関わらず、全国一律価格の「3分9.35円」になりました。基本料金はIP網移行後も変わりませんが、毎月のコストは安く抑えられるようになっています。

IP網移行のメリット・デメリット

IP網に移行するメリットはさまざまあります。まず挙げられるのは前述の比較からも分かるように、通話料金が全国一律になることです。遠距離通話も安心して行うことができるでしょう。次に、高速通信が可能になることもメリットです。IP網ではノイズの少ない作動伝送が採用され、通話品質が良くなります。また、通話とともに動画やテキストなどのデータ通信も行えるため、将来的にはさまざまなサービスが提供される可能性があるでしょう。

デメリットとしては、ISDNディジタル通信モードが使用できなくなることです。ISDN回線そのものがなくなるわけではないものの、POSシステムや銀行ATMなどのサービスが利用できなくなる可能性があります。2027年頃までは補完策が提供されるとのことなので、ディジタル通信モードを使用するサービスを利用している事業者は、なるべく早めの対応を進めることが求められます。

NTT加入電話のメリット・デメリット、導入手順

ここからは、法人で利用される固定電話の契約方法別に、メリットとデメリット、そして導入の手順についてご紹介します。

まず、NTT加入電話にはどのようなメリット・デメリットがあるのか、さらに導入手順についても解説します。

NTT加入電話のメリット

・全ての番号にかけられる

0AB-J型、050型、携帯電話、特殊番号など全ての電話番号にかけられます。

・停電時も利用できる

電話機が電源を使用しないタイプ、または独自の電源が確保できている場合は停電時でもアナログ回線を使用して通話できます。

・災害時に優先通話できる

発信のみですが、災害時に優先的に通話できます。

・通話品質が安定している

IP電話よりも通話品質が高く安定している傾向にあります。

NTT加入電話のデメリット

・初期費用が高く導入に手間がかかる

新規契約の場合は設置負担金や契約料がかかります。また、電話回線の敷設工事が必要です。

・ランニングコストが高い

基本料金や通話料金がIP電話よりも高いです。また、遠距離通話は割高になります。

・固定電話機の購入や設置場所確保が必要

アナログ回線やISDN回線に対応した固定電話機を用意し、それを置く場所も確保しなければなりません。

NTT加入電話の導入にかかる料金

NTT加入電話導入時には以下の費用がかかります。

  • 設置負担金:39,600円(税込)
  • 契約料:880円(税込)
  • 回線使用料(プッシュ回線):1級取扱所2,640円(税込)、2級取扱所2,640円(税込)、3級取扱所2,750円(税込)

NTT加入電話を新規導入する場合、トータルで40,000円ほどの初期費用が必要です。初期費用を抑えたい場合は「加入電話・ライトプラン」を選ぶことで設置負担金が不要となります。ただし、回線使用料が割高になるため、長期利用する場合はコストパフォーマンスが悪いです。

NTT加入電話の導入手順

NTT加入電話の申し込みをする前に、運転免許証などの身分証明証を用意しましょう。申し込みはNTT東日本・西日本のWEBサイトへの接続、または局番なしの「116(携帯電話からの場合は別の番号)」へ電話をして行います。住所を確認した後、担当者から伝えられた市外局番付き電話番号の候補から好きなものを選びます。工事が必要であれば、日程調整も行います。

工事は申し込みから1週間程度で行われるのが一般的です。ただし、業者のスケジュールによって変動することもあります。

直収電話のメリット・デメリット、導入手順

直収電話のメリット・デメリット、導入手順について解説します。

直収電話のメリット

初期費用が安い

設置負担金が不要になるため、導入時の費用を抑えられます。

基本料・通話料が安い

NTTの回線を使用しないため、基本料金や通話料が数%程度安くなります。長期的にみるとコスト面で大きなメリットです。

直収電話のデメリット

インターネット回線が利用できなくなる可能性がある

NTTのアナログ回線によりADSLを利用している場合、インターネットが使えなくなることがあります。

一部の番号に発信できない

NTTのサービスから外れるため、0120など一部の特殊番号に発信できなくなります。

直収電話の導入にかかる料金

直収電話の導入費用はサービスを提供している事業者ごとに異なります。初期費用が無料のところもあれば、数千円~数万円程度かかることもあるようです。基本料や通話料とあわせて、事前に確認しておきましょう。

直収電話の導入手順

まずは現在住んでいる住所が、申し込み予定の直収電話のサービス提供エリア内か確認しましょう。その後、直収電話の事業者または販売店に連絡し、契約内容について説明を受けます。申込用紙に必要事項を記入し署名捺印したら、後日事業者より申込受付の郵便が送られてきますので確認しましょう。

光IP電話のメリット・デメリット

光IP電話のメリット・デメリットを簡潔に紹介します。

光IP電話のメリット

基本料・通話料が安い

加入電話に比べてランニングコストが安く済みます。通話料は時間帯・距離に関わらず全国一律です。

通話品質が高い

安定した高速通信で、通話品質も高いです。

インターネット回線も利用できる

電話とともにインターネット回線も利用できます。

光IP電話のデメリット

光回線の契約が必須である

光回線契約をしなければ利用できません。

発信できない番号がある

一部の特殊番号に発信できません。

停電時は利用不可

光回線を使用するため、停電時には利用できません。

光IP電話の導入にかかる料金

NTTのフレッツ光ネクストオフィスタイプ(スタンダード)をビル・マンションで利用する場合、以下の導入費用がかかります。

初期工事費用:16,500円(土日休日工事の場合は3,300円上乗せ)

契約料:880円

NTT加入電話と比べると、初期費用はそれほど高く付きません。月額料金や通話料金が安く抑えられやすいことから、お得感があります。ただし、別途インターネット回線の月額料金もかかります。

光IP電話の導入手順

光IP電話の申し込みはNTT東日本・西日本のWEBサイトまたは電話にて行います。申込後、担当者から電話番号の候補がメールまたは電話にて送られてきます。その中から好きなものを選びましょう。

光回線が未導入の場合は、工事が必要です。工事日は申込後2~3週間程度の都合の良い日に設定するのが一般的ですが、繁忙期はもう少し伸びることもあります。土日祝日に工事を行う場合は追加費用として3,300円が必要です。

IP電話の利用もおすすめ

固定電話というと、NTT加入電話や光IP電話を思い浮かべる方が少なくありません。しかし、導入コストが高く工事の手間もかかるのが大きなデメリットです。そこでおすすめなのがIP電話による市外局番付き電話番号の取得です。

IP電話とは?

IP電話とは、インターネット回線を利用して通話を行うサービスのことです。サービスを提供しているベンダーによっては、市外局番付き電話番号も取得できます。スマホやPCなどインターネットに接続できる端末にアプリを導入することで利用でき、外出先からも取得した電話番号で発着信可能です。

IP電話のメリット

導入コストや手間がかからない

IP電話は申込後、アプリを導入することですぐに利用開始できるので手間がかかりません。また、初期費用はかかりますが、NTT加入電話の設置負担金ほどは高くないことがほとんどです。

基本料金や通話料金がリーズナブル

NTT加入電話と比べると、基本料金・通話料金がリーズナブルです。

外出先でも固定電話番号で電話対応できる

アプリを導入すればスマホから固定電話番号を使って発着信できます。いつでもどこでも電話対応でき、折り返し電話も固定電話番号を使って行うことが可能です。

リモートワークにも対応可能

スマホ・PCなどの端末で固定電話番号を使った発着信を行えるため、場所を問わず電話対応できます。そのため、リモートワークにも対応可能です。

人員の増減に合わせて柔軟に対応できる

企業規模や人員の増減に合わせ、回線数を柔軟に調整できます。

ビジネスに便利な機能を利用できる

インターネット回線を使用するサービスであり、通話録音、IVR、CTIなどさまざまな機能を利用できるのも特徴です。

IP電話と固定電話の違い

アナログ回線の固定電話は据え置きタイプの電話機を使用するため、機器が設置されたオフィス内でしか通話を行えません。外出時に電話を受けたい場合には、転送設定をする必要があります。また、導入には高額な設置負担金が必要で、配線工事の手間もかかります。

一方、IP電話はスマホやPCなど、インターネット回線を利用できるさまざまな端末で通話できます。そのため、外出先や自宅でも会社代表番号を利用して、オフィスにいるのと同じように電話対応が可能です。アプリをインストールすることで利用できるため、配線工事の必要もなく、人員の増減にも柔軟に対応できます。

IP電話の導入方法

IP電話に申し込む際には、アプリやWEBサイトから行います。ベンダーによっては書類手続きが不要で、アプリ上で本人確認が可能です。例えば「03plus」ならば、アプリでの申し込みから最短10分で市外局番付き電話番号を取得できます。

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まとめ

今回は法人で使われる固定電話の種類や、それぞれの特徴・メリット・デメリットを解説しました。

企業において、市外局番付きの電話番号は社会的信用が高いことから、携帯電話ではなく固定電話を導入するのが一般的でした。しかし、導入コストや手間・時間がかかることから、近年はIP電話を導入するケースが増えています。

03plusならば、「東京03」を始めとした全国主要46局の市外局番付き電話番号を取得可能です。導入時のコストや手間もかからず、最短10分で利用を開始できます。また、通話録音やクラウドFAX、IVRや留守レポといった便利な機能も利用できますので、業務効率アップも実現可能です。

固定電話番号の取得を検討されているならば、ぜひ03plusをご検討ください。

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